最新から旧車までランボルギーニが大集合! CEOを直撃インタビュー
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ドメニカリCEOのことを知ったのは、彼がまだイタリアの別ブランドでF1チームの代表を務めていた10年ほど前のこと(どのブランドかバレバレですな)。
当時、私は海外のF1グランプリをときどき取材していたのだが、F1を転戦するジャーナリストが意外にも不自由するのが「どこでランチを食べるか?」という問題。もちろんサーキットだからレストランも屋台みたいなものもあったりするけれど、F1グランプリ中はどこも長蛇の列で、取材の合間にさくっとランチを済ませたい私たちにとって適当な場所は滅多になかった。
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そんな雰囲気をガラリと変えてしまったのが、チーム代表に就任したばかりのドメニカリさんで、彼がホスピタリティ・エリアの扉を開け放ってくれたおかげで、私たちはおいしいパスタやプロシュートをたらふく食べることができたのである。
そこで私は、あるとき彼に感謝の気持ちを伝えることにした。「私たちジャーナリストにランチを振る舞ってくれてありがとう」と。するとドメニカリCEOはこんなふうに答えたのである。
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それからも国際試乗会のたびに顔をあわせていたが、ランボルギーニ・デイにあわせてドメニカリCEOが来日し、我々にもインタビューするチャンスがあるという。これは足を運ばないわけにはいかない。というわけで、横浜の特設会場を訪れた。
最近のランボルギーニといえば、まず気になるのが日本でも発売されたばかりのスーパーSUV、ウルスのこと。価格がおよそ2800万円のこのニューモデル、売れ行きはどうなのだろうか? ドメニカリCEOに訊いた。
同じくウルスといえば、先日ランボルギーニはウルスST-Xコンセプトという名のレーシングカーを発表したが、その狙いはどこにあるのか?
「SUVは世界中のどのセグメントでもセールスは非常に好調です。いっぽうで、私たちは常々こんなことを考えていました。『モータースポーツ界でまだ誰もやっていないことに挑戦しよう』 そこで思いついたのがSUVによるレースです。現在の人気を考えれば、SUVが次世代ツーリングカーレースの主役に躍り出てもおかしくありません。今回、発表したのはあくまでもコンセプトカーですが、これをベースにしたワンメイクレースを2020年から開催することを現在、検討中です。レースの運営はわれわれランボルギーニが責任を持って行います。いまは開催地を探していますが、ウルスが持つ素晴らしいハンドリングやブレーキ性能を発揮できる本格的なレーシングコースでレースを催すのはもちろんのこと、ウルスのオフロード性能を証明できるようなコースでの開催も検討しているところです」
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「ノー、ノー、それはありません。現状のウルスとは異なるパワートレインが搭載される可能性はありますが、小さいウルスを作る計画はありません。また、2台目、3台目のSUVを開発する考えもありません」
では、EVはどうか? 昨年11月、ランボルギーニはテルツォ・ミレニオという名のEVコンセプトカーを発表して話題を呼んだ。これをベースとするロードカーは誕生するのだろうか?
「電動化したランボルギーニを開発する準備はすでに整っています。ただし、一足飛びにEVを発売するのではなく、その中間的なステップとしてハイブリッドを投入する計画です。おそらく、次期型のアヴェンタドールにはハイブリッドが用意されるでしょう。ただし、エンジンは内燃機関のV12を搭載することをお約束します。なぜなら、V12エンジンこそはランボルギーニのヘリテージであり、まさに心臓部だからです。このことはすでに社内でも決定しているので、どうかご安心ください」
● 大谷達也
自動車ライター。電機メーカーのエンジニア、自動車専門誌の編集部員を経て、2010年に独立。現在はスーパースポーツカーの試乗記を始め、自動車の最先端技術やモータースポーツに関する記事などを執筆している。