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2022.10.16

吉田由美の「教えて♥アナタのモテるクルマ」Vol.11

牝馬も恋に落ちる!? クリストフ・ルメール騎手が駆る“現代の馬車”はメルセデスAMG

2021年度のリーディングジョッキー、フランス人のクリストフ・ルメール騎手。中世ヨーロッパの馬車は現代のクルマとは言いますが、そんな当代きってのジョッキーが選ぶ“馬車”はいったい何なのか──。連載初の遠征となる京都までお邪魔して拝見してきましたよ。

CREDIT :

写真/鮫島亜希子 文/吉田由美 構成/近藤高史(LEON)

クリストフ・ルメール騎手、メルセデスAMG GT 53 4MATIC+(2022年)、吉田由美
ふだんからクルマの“馬力”の話はするけれど、まさか“一馬力”の話をするとは思ってもいなかったと笑う、カーライフエッセイストの吉田由美さん。連載のゲストはJRAジョッキーのルメール騎手。さぁ、ウマい話が聞けますでしょうか──。
クリストフ・ルメール騎手、メルセデスAMG GT 53 4MATIC+(2022年)、吉田由美
由美 こんにちは。日本に来てから、もの凄い成績を残していらっしゃいますよね! 日本にはなぜ来ようと思ったのですか?

ルメール ありがとうございマス。2002年に初めて日本に仕事で来ましたが、その後も何度か来る機会があり、来るたびに日本に惹かれていって、いつか日本で仕事が実現したらいいなと。それで7年前から日本を拠点に本格的に活動を始めました。

由美 日本に来た時、具体的にどんなことを思いましたか?

ルメール まずは左側通行に驚きました(笑)。あと、電線に驚きました。そして文化、建築、マナー。日本を知れば知るほど、興味が湧いてきました。また、日本人は規則をちゃんと守る。こういう部分は性格的に自分に合っているなとも思いました。
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由美 今日は、競馬の話よりもクルマの話をたくさん伺いたいのですが、ルメールさんが自動車の免許を取ったのはいつですか?

ルメール 18歳です。でもフランスでは、親が同乗していれば16歳から運転できマス。

由美 そうなんですね! そんなルメールさんのクルマ遍歴を教えてください。
クリストフ・ルメール騎手、メルセデスAMG GT 53 4MATIC+(2022年)、吉田由美
ルメール 最初は家のクルマでホンダ コンチェルト。自分のクルマは19歳の時からで、最初はVW ゴルフ。それからヒュンダイ クーペ、アウディ A3、グランドチェロキー、BMW 630 クーペ、BMW 635、マセラティ GTですネ。日本に来てからはアウディ Q3、メルセデス・ベンツ GLC、そして今がメルセデスAMG GT 4ドアクーペです。

由美 けっこう、いろいろですね! では、そんなクルマ選びのポイントってありますか?
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ルメール 僕にとってクルマはシェイプが大事。だからブランドとか車種とかは問わないんです。マセラティやグランドチェロキーもポイントはお尻、リアのスタイルですネ。馬も同じです。全体のバランスが大切なんです。

大きすぎてもダメ。馬はエンジンが後ろにあるFRのクルマのようなもの。それに馬は、競馬の平均的な距離の2000mを速く走るためには前後バランスが重要です。お尻が大きすぎても早く走れないし、小さすぎてもスタミナがない。だからバランスが大事なんです。
由美 このメルセデスAMGは?
クリストフ・ルメール騎手、メルセデスAMG GT 53 4MATIC+(2022年)、吉田由美
ルメール リアのデザインが気に入っています。それでいて4ドアで便利。荷物も積めるし、ゴルフも行ける。ジョッキー仲間もクルマが大好きなんですが、みんなから褒められます(笑)。あと、ブルーは大好きな色なんですよ。

由美 なるほど! 今日はせっかくなので、競馬場ではどんな馬が調子がイイかとか、こっそり見方を教えてください(笑)。

ルメール ナイショですヨ(笑)。一般的に、眠そうな馬とか、興奮している馬はダメです。落ち着いているほうがいい。そして馬場で、頭が下がっていて耳が立っている馬がいいです。その日の自分の馬の調子はゲートでわかります。人気とかオッズに惑わされてはいけませんヨ(笑)。
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由美 騎乗している時はどんなことを考えているんですか?

ルメール 直前に考えるのは、最初ではなくできるだけ遅くエンジンがかかるよう計算します。ゲートが開いた途端、止めても行く馬もいるし、途中から行く馬もいるし、それは性格によります。いわゆる先行逃げ切りタイプとか、差し馬タイプとかです。

年齢と共に身体も成長していき、そのタイプもトレーニングによってリアクションを変えることが出来ます。それには血統やクオリティにもよります。たとえばディープインパクトの子供は、最後の伸びが違います。

由美 わ、そうなんですね! それは興味深い。どの馬に乗るかは誰が決めるんですか?

ルメール エージェントです。前に乗ったことがあるとか、馬主の意向もあるし、親に乗っていたりということなどが考慮されます。

由美 ルメールさんが乗りたい馬はどんな馬ですか?

ルメール ダービー馬には乗りたいですネ。
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由美 馬とクルマの共通点は何だと思いますか?

ルメール 乗っていて、パワーを自分で感じることができることです。だからパワーのあるクルマは好き。と言っても、スピード狂ではありません(笑)。すごく気持ちのいいエンジンという感じです。ゴールの瞬間、馬も勝っているのがわかるんです。馬にも人格がある。馬格かな?(笑) 競走するように育てられていますから。そして馬によって性格が違います。

そう考えるとクルマのほうが簡単です。競馬は馬次第なので、馬に合わせます。乗ってみて初めてその日のエンジンの性能がわかるのです。そしてクルマは安全な空間ですが、馬はバイクと同じ。50㎞~60㎞を生身で走るのですから。馬の手綱さばきはアクセルワーク、カーブワークに似ているんですヨ。

由美 そういえばルメールさんは牝馬に強いとお聞きましたが、なぜですか?
クリストフ・ルメール騎手、メルセデスAMG GT 53 4MATIC+(2022年)、吉田由美
ルメール 牝馬に優しくするからでしょうか(笑)。基本的に鞭を打たないから。これはワタシのライディングスタイルですね。後は話しかけて喜ばせてあげます。歌も歌ったりするし。
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クリストフ・ルメール騎手、メルセデスAMG GT 53 4MATIC+(2022年)、吉田由美
由美 歌? どんな歌か気になります!

ルメール 鼻歌ですよ。

由美 そういえばルメールさん、いい香りがしますが、何の香りですか?

ルメール ゲランです(笑)。

由美 なるほど。ゲランと歌ですね! たしかに女性なら誰しもが喜びそう。お洒落は馬もわかるんですかね?(笑) 喜んでいるかはどこで判断するんですか?

ルメール 耳の動きでわかりますヨ。
由美 人間の女性ではどんな女性が好きですか?

ルメール 笑顔でジョークが好きなおもしろい女性が好きです。日本人女性は控えめで可愛いですね。

由美 そういえば「CL by C.ルメール」というファツションブランドも展開されていると聞きました!
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ルメール はい。今まで競馬系のファツションブランドって存在しなかったんです。日本では競馬はただのギャンブルというイメージをもっている方が多いので、違う層の方にもアピールしたいと思って始めました。競馬はスポーツであり、競馬はカッコイイ。そう思ってもらえるようなものをつくりたい。MADE IN JAPANにこだわってつくっていますが、それは日本に恩返しという意味もあります。

由美 実は、馬のイラストが腕の部分に入ったポロシャツもあるのを見て、気になっていました! 可愛いですよね!
ルメール ありがとうございます。馬場からも見えているんですヨ。「あ! あそこに着てる人がいる」って。さすがに競馬中は手を振ったりはできませんが(笑)、本当は手を振りたい気持ちです。
由美 これはファンならたまらない情報! 競馬場でルメールさんの目に留まるには「CL by C.ルメール」を着ていくことですね!
クリストフ・ルメール騎手、メルセデスAMG GT 53 4MATIC+(2022年)、吉田由美

● ルメール騎手の愛車

メルセデスAMG GT 53 4MATIC+(2022年)

SPEC
全長×全幅×全高:5050×1955×1440㎜
エンジン:3.0リッター直6DOHCターボ+スーパーチャージャー 
エンジン最高出力:435PS(320kW)

エンジン最大トルク:520Nm
モーター最高出力:22PS(16kW)

モーター最大トルク:250Nm
ボディカラー:スペクトラルブルーマグノ(マットペイント)
価格:1839万円

HPはコチラ!

お問い合わせ/メルセデスコール 
TEL0120-190-610

● クリストフ・ルメール騎手

1979年、フランス生まれ。163㎝、53㎏。
1999年、フランスで騎手デビュー。その後、2002年に日本で初騎乗。
2015年からJRAの騎手資格を取得し、2017年に外国人選手として初めてJRA全国リーディングジョッキーに輝いた後、2021年まで5年連続で獲得中。

自身のアパレルブランド「CL by C.ルメール」を展開中。ポロシャツや動きやすいパンツ、キャップなどを中心に、数量限定ながら出せば完売という大人気ぶり。

クリストフ・ルメール騎手、メルセデスAMG GT 53 4MATIC+(2022年)、吉田由美

● 吉田由美 / カーライフ・エッセイスト
自動車評論家(日本自動車ジャーナリスト協会理事)

クルマまわりのエトセトラについて独自の視点で自動車雑誌を中心に、テレビ、ラジオなどでも幅広く活動中。
・ブログ「吉田由美のなんちゃってセレブなカーライフ
・YouTubeはコチラ

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