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【座談会メンバー】
内外出版社『月刊自家用車』統括編集長。今年度より実行委員長に就任した。
● 大谷達也/選考委員、自動車ライター
自動車専門誌を経てフリーランスに。海外エンジニアたちの信頼も厚い。
● 今井優杏/選考委員、自動車ジャーナリスト
元レースクイーン。モータースポーツMCの肩書きをもちYouTubeでも活躍。
● 近藤高史/実行委員、LEONクルマ担当
今年度より実行委員に就任。LEON本誌、LEON.JPのクルマ記事を統括する。
もっと知りたい!日本カー・オブ・ザ・イヤー
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清水 市販を前提として日本で発表された乗用車のなかから、もっとも優秀なクルマを選び、自動車の性能、品質、安全性の向上を促すことが目的です。
近藤 ノミネートできるクルマの基準を詳しく教えてください。
清水 正確には前年の11月1日から当年の10月31日までに発表されたクルマで、年末までに一般ユーザーが購入できることが主な条件です。従来は年間目標販売台数500台以上という条件がありましたが、今年はこれを撤廃しました。また、クルマを選ぶのは最大で60名の選考委員の皆さんですが、その選考委員を選ぶのが我々メディアの実行委員の役割。実行委員は選考委員の皆さんが公正な活動をしているかどうか常にチェックしているので、不正が入り込む余地はありません。
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◆ジープ ラングラー/オフロードだけでなくオンロード性能も向上
昨年の『2019-2020 日本カー・オブ・ザ・イヤー』で「エモーショナル部門賞」を獲得したのは11年ぶりにフルモデルチェンジしたラングラー。オンロードでのハンドリングと乗り心地の進化は、目を見張るものが。丸目はそのままに、ひと目でそれとわかるデザインも受賞理由のひとつだ。
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◆ビー・エム・ダブリュー 3シリーズ セダン/時代に合わせ進化したスポーツセダンの最新形
『2019-2020インポート・カー・オブ・ザ・イヤー』はBMW 3シリーズ・セダン。ダイナミックで気持ちいい走行フィールや、ハンズ・オフ・アシストに代表される先進安全支援装置が高く評価された。
近藤 いままでLEONというイメージからか、自動車メーカーや自動車評論家の方々とのお付き合いに少し限りがありました。でも、そういう限界をもっと広げたかったのと、LEONもクルマをマジメに取り上げていることを関係者や世間にもっと広く知ってほしいという思いから、ご推薦をいただき実行委員の仲間入りが叶ったんですよ。
今井 私はLEONがCOTYの仲間に入ったのは凄く良かったと思っています。だってクルマ好きがファッショナブルかといえば、必ずしもそうとは限らない。だから、クルマ好きの人がLEONを読んでくれたら、ファッションに興味をもつ取っかかりになりそうという意味で、もの凄く期待しています。
近藤 LEONにとってクルマは本当に大事な存在だから、クルマへの真剣な取り組みをもっと広く知ってもらえたら、これほどうれしいことはないですね。
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清水謙一/日本カー・オブ・ザ・イヤー実行委員長
大谷 そんなLEONの実行委員就任を記念して、本家の発表前に、恒例の“モテる・カー・オブ・ザ・イヤー”を考えるんですよね。さて、“モテる”って意味で今年を代表するクルマは、何になるかなぁ……?
今井 今年らしさという意味でいえば、EV(電気自動車)はかなり熱いと思います。まだまだこれから登場するにしても、ひととおり出揃った感はありますしね。ドイツ系でいえばアウディe-tron スポーツバックとかポルシェ タイカンとか。それに日本からホンダeが登場、注目しています。
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◆ポルシェ タイカン 4S/電気で走るスーパースポーツ
ポルシェが本気で造った初のEVがタイカン。爆発的な速さだけでなく、世界初の800Vシステムを搭載し、現時点で国内最速となる150kWの“超”急速充電を実現した点も注目に値する。
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◆ホンダ イー/驚くほど質感が高いコンパクトEV
シティコミューターとして開発された新世代EV。ファブリックとウッドで構成されたインテリアは秀逸。AIを活用したアシスタント・システムの完成度も高い。
今井 EVは充電の手間が面倒という人もいますが、女子目線でいえばガソリンと無縁だから手や服が汚れることもないし、ガソリンスタンドに行かずに自宅でも充電できて時短に役立つ。そこで生まれた時間で仕事やデートができるのもいいです。
清水 ホンダeの航続距離は約300㎞。決して長くないことは、ホンダの関係者も認めているところです。
大谷 でも、私たちは若い時に300㎞も走らないクルマにさんざん乗ってきたじゃないですか。だから、使い方次第では300㎞で十分だと思います。
清水 確かに。僕が昔乗っていたアメリカ車のSUVは燃費が1リッターあたり2㎞で、満タンにしても160㎞しか走れなかった。それに比べたら、ホンダeのほうがよく走る。
一同 (爆笑)
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大谷達也/選考委員、自動車ライター
引き続きSUVに注力するブランド
今井 エッチ~♥(笑)。公共の充電ステーションで「ゴメン、あと30分だけ一緒にいて」とお願いするのもアリです。
大谷 おいしいコーヒーでも買ってきたら、ちょっといい時間になるかもしれないね。
今井 あとはどの自動車メーカーも引き続きSUVに注力しているので、魅力的なモデルが多いですね。同じ価格帯でも装備が充実しているケースもあって人気ですし。
清水 自動車のトレンドって、アメリカからやってくるクルマとヨーロッパからやってくるクルマがありますが、SUVは元来、アメリカ発のジャンル。ところが、その人気がヨーロッパに飛び火して、それが日本にも伝わってきたという感じがします。トヨタのヤリス クロスは、その代表例かもしれません。
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◆トヨタ ヤリス クロス/ヨーロッパ・スタイルのSUV版ヤリス
ヨーロッパ市場を主眼に置いたコンパクトSUV。走りの実力はクラス・トップレベル。スペース効率が驚くほど高いのもポイントのひとつ。ガソリン/ハイブリッド、2WD/4WDなどの幅広いラインナップも魅力。
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◆メルセデス・ベンツ GLB/3列シートが売りのコンパクトSUV
スクエアなボディに3列シートを装備。SUV的にもミニバン的にも使えるメルセデス・ベンツの最新作 がGLB。もちろんMBUXを搭載。「Hi,メルセデス」と話しかけるだけでナビやエアコンを操作できる。燃費もGood。
大谷 どこが人気だったの?
今井 GLBって、デザインが四角くて、ちょっとクラシックな感じでしょ? いまのSUVって、もっとアグレッシブなデザインが多いから、ああいう四角いSUVを見ると安心するみたい。ほら、同じメルセデスのGクラスも女子ウケがいいじゃないですか。意外と女子って、四角いクルマが好きなんですよ。
大谷 そんなオーソドックスなデザインのGLBとある意味で対極に位置しているという意味では、クーペスタイルのアウディQ3 スポーツバックも注目株でした。
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今井優杏/選考委員、自動車ジャーナリスト
近藤 確かに言ってた(笑)。
大谷 鍛え上げられたアスリートの筋肉質なお尻、的な?
今井 そういうの、キライじゃないです(笑)。運転した感じも好き。ステアリングが軽めで、あとはディーゼル・エンジンがキメ細かな回り方をするのに、踏めばグワッとワイルドなパワーが湧きだしてくるところも面白いです。
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◆アウディ Q3 スポーツバック/未来的デザインのたくましいSUVクーペ
アウディのコンパクトSUVがスタイリッシュに進化。そのスポーツバック版はルーフ後半をなだらかに下降させてクーペスタイルを実現。未来的でスポーティなデザインに仕上げた。走りも実に軽快。ガソリンとディーゼル仕様が揃う。
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◆ランドローバー ディフェンダー/本格クロカン4WDがお洒落に進化!
およそ70年ぶりに実施されたフルモデルチェンジでアルミモノコックボディや4輪独立懸架などの最新スペックを獲得。クロカン4WDとは別次元の快適性やハンドリングを得た。500万円アンダーの価格も◎。
大谷 私はランドローバー・ディフェンダーが好きかな。乗っても凄くいいんだけれど、最近のイギリスのファッションブランドと同じで、伝統的な部分を残しつつ新しいチャレンジを恐れずにしている。それが本当にイギリスっぽいと思いました。
今井 私も、クルマとしては好きだけれど、デザインでいえば先進的にしたいのかワイルドにしたいのか、ちょっとわかりにくい気もします。
大谷 なるほどね。イタリア車とかアメリカ車やドイツ車のデザインって、ある意味でわかりやすいけれど、イギリス人っていろんなバランスを考えちゃうから、ちょっとわかりにくいところがあるのも事実。でも、私は50歳を過ぎてから、そういう言葉では簡単に説明できないイギリス的なセンスに惹かれるようになってきた。似たような感覚はベントレーやアストンマーティンとかにもありますよね。
清水 男性目線でいえば、新しいディフェンダーはオリジナルのデザインをちゃんと現代流に解釈していると思う。あれこそランドローバーだと思います。
近藤 いや~、こうしてCOTYメンバーが集まると話は尽きませんね! そんなCOTYって今後、どんな方向に向かっていくんでしょうか?
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近藤高史/実行委員、LEONクルマ担当
今までCOTYと縁がなかったクルマ
近藤 今年は新型コロナウイルスの影響で自粛ムードも強かったし、来年以降は各メーカーの動きが活発になるでしょうね。
清水 コロナ禍でクルマの発表や発売が遅れています。COTYも開催スケジュールや会場等、いろんな影響を受けてしまいました。そういう意味でも、来年は準備や対応ができそうですし、COTYもよりパワーアップできると思いますよ!
今井 そういうタイミングでLEONが入ってきたわけです。来年以降、さらにLEONっぽい個性的なクルマが、たくさんノミネートされると思いますよ!
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2020-2021 日本カー・オブ・ザ・イヤー、「10ベストカー」発表
「2020-2021日本カー・オブ・ザ・イヤー」を決定する第一次選考会で、全33台のノミネート車の中から、最終選考会に進む上位10台の「10ベストカー」が選出されました。自動車評論家、ジャーナリスト、有識者からなる選考委員により選出され、この中から日本カー・オブ・ザ・イヤーが決定します。
●株式会社SUBARU【 スバル レヴォーグ 】
●トヨタ自動車株式会社【 トヨタ ヤリス/ヤリスクロス/GRヤリス】
●日産自動車株式会社【 ニッサン キックス 】
●本田技研工業株式会社【 ホンダ フィット 】
●マツダ株式会社【 マツダ MX-30 】
●アウディ ジャパン株式会社【 アウディ e-tron Sportback 】
●ビー・エム・ダブリュー株式会社【 BMW 2シリーズ グランクーペ 】
●ニコル・オートモビルズ合同会社【 BMW ALPINA B3 】
●ジャガー・ランドローバー・ジャパン株式会社【 ランドローバー ディフェンダー 】
●Groupe PSA Japan株式会社【 プジョー 208/e-208 】
上記結果は日本カー・オブ・ザ・イヤーのホームページ
(http://www.jcoty.org/10best/)でもご確認いただけます。
※掲載はノミネート番号順。10ベストカーは最終選考会まで全車同等扱いのため、各車の得票結果は公表しておりません。