希少な80台が一堂に揃った夢のミュージアム
2008年にシュトゥットガルト空港から電車で20分ほどの場所にりっぱなミュージアムを新設し、一般に開放している。

展示車両は約80台。創業者のドクター・フェルディナント・ポルシェの生涯の活動をみると、1948年にスタートさせたポルシェ社と、それ以前とにおおきく分けてもいいかもしれない。

スポーツカーには3ケタの数字(それもたいがい9で始まるもの)をつけるのがポルシェの伝統。といってもそれだけみていては「?」の女の子でも、実車をみれば“ああ、これ!”と納得するのでは。

その過程を、過去のプロダクトから順を追ってみるのはおそらく誰にとっても興味ぶかいことのはず。そんなこと、このミュージアムだからこそ出来るのだ。
クールなクルマのユーモラスな一面と出会える場所

このあだ名のとおり、このときのルマンでポルシェは豚色に車体を塗装。さらに肉の部位名まで書き込んだ。

じっさいは高性能のマシンで、このルマンでは3位まで上がったもののブレーキトラブルでリタイヤ。なんにでもシャレがなくっちゃね、ということで、ぼくはこのマシンに愛着をもってきた。その実車が飾られていてうれしかった。

欧米では子どもも自動車ミュージアムの常連
スピードスター・スタディモデル(87年)
この911ターボの第一号車(74年)はフェリー・ポルシェの妹であるルイーズ・ピエヒの70歳の誕生日プレゼントに贈られたもの
軽くパワフルな911カレラRS 2.7(73年)はダックテールと呼ばれた独特な形状のリアスポイラーが衝撃的でもあった
912(67年)は6気筒の911に対して356用の4気筒を搭載したいわば廉価版モデル
展示されている908LH(69年)は69年のルマン24時間でフォードGTに最後の最後で120メートル差で敗れたマシン
ポルシェの礎を50年代に築いた356のプロトタイプ一号車(48年)
ポルシェによるF1マシンは57年から開発が進められたが成績はぱっとせずこのマシンがフランスGPで優勝したのを最後に徹底となる
ポルシェは数おおくのレースに挑戦してきたことがわかる展示
959は450馬力の2.9リッターエンジンにフルタイム4WDを組み合わせており、当初はグループB参戦のホモロゲーションのため292台のみが作られた
ピッグと愛称がつけられたユーモラスなカラリングの917/20は71年のルマンに出走した
幅の広い車体に4.9リッターエンジンを搭載したピッグのリアビュー
917KHはフェラーリを向こうに回して5リッターエンジンを搭載したモデルで、とりわけ71年はモンツァ1000キロやルマン24時間(ついに)で優勝した
908KH(67年)はルマン24時間レースでの優勝を念頭に開発されており、車体は空力を考えて小さなウィンドシールド、長いテールと特徴的だった
904カレラGTS(64年)はレースのために開発されたモデルでレース場でもいい成績を残すいっぽう65年のモンテカルロラリーでは総合2位に入賞
550スパイダーは55年に発売され数おおくのレースで高成績を残した
356B 1600 GS カレラGTL アバルト(60年)は後にフィアットに会社を売るオーストリア人のカール(のちにカルロ)・アバルトの工房で空力ボディを搭載されたモデルで最高速は時速200キロという
ミドエンジンの2人乗りである914はいまも人気があるが69年のこの914/8は3リッターV8エンジン搭載のスペシャルでフェリー・ポルシェに60歳の誕生日プレゼントとして贈られた
911カレラRS 3.0(74年)は当時のカテゴリーにあったグループ4向けに330馬力の3リッターエンジンと空力ボディを持って開発されたモデル
935(77年)は従来の2リッターに代わり1.4リッター6気筒を載せ「ベイビー」と愛称を与えられたモデルだが380馬力ものパワーを持ちレースで優勝するほどの性能ぶりだった
ミュージアム入り口の奥には古いポルシェを直している工場が見えるようになっている
ミュージアムショップも人気が高い
シュトゥットガルト空港から近いポルシェプラッツ駅からの眺め
961(86年)はフルタイム4WDにターボエンジンの959をベースに開発されたモデルでルマン24時間レースにも出走した
欧米では子どもも自動車ミュージアムの常連
スピードスター・スタディモデル(87年)
この911ターボの第一号車(74年)はフェリー・ポルシェの妹であるルイーズ・ピエヒの70歳の誕生日プレゼントに贈られたもの
軽くパワフルな911カレラRS 2.7(73年)はダックテールと呼ばれた独特な形状のリアスポイラーが衝撃的でもあった
912(67年)は6気筒の911に対して356用の4気筒を搭載したいわば廉価版モデル
展示されている908LH(69年)は69年のルマン24時間でフォードGTに最後の最後で120メートル差で敗れたマシン
ポルシェの礎を50年代に築いた356のプロトタイプ一号車(48年)
ポルシェによるF1マシンは57年から開発が進められたが成績はぱっとせずこのマシンがフランスGPで優勝したのを最後に徹底となる
ポルシェは数おおくのレースに挑戦してきたことがわかる展示
959は450馬力の2.9リッターエンジンにフルタイム4WDを組み合わせており、当初はグループB参戦のホモロゲーションのため292台のみが作られた
ピッグと愛称がつけられたユーモラスなカラリングの917/20は71年のルマンに出走した
幅の広い車体に4.9リッターエンジンを搭載したピッグのリアビュー
917KHはフェラーリを向こうに回して5リッターエンジンを搭載したモデルで、とりわけ71年はモンツァ1000キロやルマン24時間(ついに)で優勝した
908KH(67年)はルマン24時間レースでの優勝を念頭に開発されており、車体は空力を考えて小さなウィンドシールド、長いテールと特徴的だった
904カレラGTS(64年)はレースのために開発されたモデルでレース場でもいい成績を残すいっぽう65年のモンテカルロラリーでは総合2位に入賞
550スパイダーは55年に発売され数おおくのレースで高成績を残した
356B 1600 GS カレラGTL アバルト(60年)は後にフィアットに会社を売るオーストリア人のカール(のちにカルロ)・アバルトの工房で空力ボディを搭載されたモデルで最高速は時速200キロという
ミドエンジンの2人乗りである914はいまも人気があるが69年のこの914/8は3リッターV8エンジン搭載のスペシャルでフェリー・ポルシェに60歳の誕生日プレゼントとして贈られた
911カレラRS 3.0(74年)は当時のカテゴリーにあったグループ4向けに330馬力の3リッターエンジンと空力ボディを持って開発されたモデル
935(77年)は従来の2リッターに代わり1.4リッター6気筒を載せ「ベイビー」と愛称を与えられたモデルだが380馬力ものパワーを持ちレースで優勝するほどの性能ぶりだった
ミュージアム入り口の奥には古いポルシェを直している工場が見えるようになっている
ミュージアムショップも人気が高い
シュトゥットガルト空港から近いポルシェプラッツ駅からの眺め
961(86年)はフルタイム4WDにターボエンジンの959をベースに開発されたモデルでルマン24時間レースにも出走した
ライフスタイルジャーナリスト。慶應義塾大学文学部出身。自動車誌やグルメ誌の編集長を経て、フリーランスとして活躍中。活動範囲はウェブと雑誌。手がけるのはクルマ、グルメ、デザイン、インタビューなど。いわゆる文化的なことが得意でメカには弱く電球交換がせいぜい。
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