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2021.07.11

世界をめぐり、最高の景色でリモートワーク!?

目の前には海が広がり、ビーチ添いの人々を眺める。そんな景色を眺めながらのリモートワークは、きっと特別なインスピレーションをもたらしてくれるはず!? 前回に続き、世界を駆けてきた筆者がコロナ後の夢想を綴ります。

CREDIT :

文/岡崎宏司(自動車ジャーナリスト) イラスト/溝呂木 陽

岡崎宏司の「クルマ備忘録」連載 第163回

リモートワークに想うこと

前回に続いてリモートワークの話だが、今回は「旅先(海外)でのミーティング」について想いを馳せてみたい。想いを馳せてみたい、、、とは、つまり、「未だ体験したことはないので、あれこれ楽しい妄想を巡らせてみたい」ということだ。

「場の候補」としてまず思い浮かぶのは、ハワイの定宿、モアナ・サーフライダーの部屋のテラス。目の前には太平洋が広がり、視線を少し移せばダイアモンドヘッドが見える。視線を下げればワイキキビーチも見える。

テラスには小さなテーブルとデッキチェアがあるだけだが、リモートワークの「仕事場」としてはなんの不足もない。あとはテーブルにメモノートとドリンクさえ用意すれば、いつでもスタートOKだ。

サンタモニカピアの直近に位置するローズサンタモニカ・ビーチホテルもいい。もちろんオーシャンフロントでテラス付きの部屋だ。目の前にビーチが広がり、ビーチ沿いの遊歩道を行き来する人たちを眺めるのも楽しい。

散歩する人、ジョギングする人、ローラースケートやスケートボードで遊ぶ人、ベビーカーを押す人、ベンチでお喋りする人、、、みんなから明るく前向きな気分が伝わってくる。

僕はサンタモニカが大好きで何度も行った。その回数と延べ滞在日数は、世界のどこよりも多い。とくに若い頃は、旅というよりも、長期滞在して、半ば地元感覚で過ごした。当然、友達も多くできた。

サンタモニカが好きになったのは「自由でハッピーな生活感」に惹かれ、憧れたからだ。テラスから海を、ビーチを、遊歩道の人たちを、そして、カラフルなサンタモニカピアを眺めながらのリモートワーク。きっと多くの素敵なアイデアを引き出してくれるだろう。

海に面したホテルは世界中に数多くあるし、その多くがリモートワークの場として、うってつけの候補になるはずだ。
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もちろん、海に面した部屋でなくたっていい。山の中にも街の中にも、リモートワークの夢想候補地はいくらでもある。ウイーンにはよく行くが、オペラ座を目の前に眺めながらのミーティングはどうだろう。それも、美しく照明された夜のオペラ座がいい。きっと特別なインスピレーションをもたらしてくれるはず。

オペラ座を目の前にというと、ウィーンの名門ホテル、ブリストルしかない。そして、「Opera View」の部屋(できるだけ上層階)を予約すればいい。

オシャレな店が軒を連ねるケルントナー通りのど真ん中にありながら、まるでわが家にでもいるかのような、アットホームな居心地をもたらしてくれるホテルも候補に挙げたい。

部屋指定になってしまうが、ホテル・アンバサダーの「Apartment 604」。広さもたっぷりあるし、肩肘張らない、明るく適度にモダンな佇まいがいい。仕事はしやすいだろうし、はかどりもするだろう。でも、非日常感という点での心の盛り上がりはあまりないかもしれない。

ミュンヘンも好きだし、よく行く街だが、ここでイチオシしたいリモートワーク・ポイントはバピアーノ。FUNF HOFE というショッピングモールにあるレストラン&カフェだ。セルフサービスだから気楽だし、店内は広くて明るくて親しみやすくて寛げる。テーブルの間隔も広いし、1階を見下ろせる2階回廊席の居心地もいい。

この店の客層は幅広い。子連れもいれば、恋人たちもいるし、グループ数人だったり、独りだけのビジネスマンらしき人もいる。でも、観光客らしき人にはほとんど出会ったことがない。2階回廊席のテーブルからは、広い店内すべてが見渡せる。で、そこから、多種多様な人たちをなんとなく見ているのが僕も家内も大好きなのだ。

独りのビジネスマンらしき人は、テーブルに着くとPCを開く確率が高い。そう、ここは子連れの人たちが寛げる場であり、恋人たちが寄り添う場でありながら、ビジネスマンがPCに向き合える場でもあるのだ。
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同様のイメージですぐ思い出すのはスターバックス(以後スタバ)。世界中に展開するスタバがリモートワークの手軽な拠点になるだろうことは、誰もが思い当たるはずだ。広いスペースがあり、二人用テーブルも多いようなスタバでは、PCを開いたり、ノートを開いたり、本を読んだりしている人が多い。

僕が日頃よく行くスタバには、巨大なテーブル席がある。そこはいつも、勉強する人たち、仕事をする人たちで埋まっている。旅先で出会うスタバでも同じ。だから、PCを開くこともためらわないですむ。テーブルでPCを開いているのは見慣れた光景なのだ。ま、小型店舗ではそうもいかないが、、、。

ちなみに、スタバは立地が良いだけに留まらない。由緒ある建物だったり、一流の建築家が手掛けたものだったり、宮殿のようだったり、歴史やアートの世界に飛び込んだような気分になったり、、、「すごいスタバ!!」が少なからずある。

ネットで検索して画像を開くと、「スターバックスを巡る世界旅行がしたくなる!」ほど、見たい、行きたい、体験したい店がズラリと出てくる。ま、そんなところに行ったら仕事どころではなくなるだろうが、、、。

旅先でのリモートワーク、、、夢想は果てしなく広がってゆくが、事前の用意もしっかりしなければならない。素晴らしい場所に出会っても、通信環境が悪ければアウトだし、相手にも大変な迷惑を掛けてしまう。事前のチェックでもっとも重要なのは「wi-fiがしっかり使えるか」だろう。

無料wi-fiでも時間制限が設けられていることもある。wi-fiを簡単につなげてくれるアプリもあるようだ。まだ使ったことはないが、こうした夢想を実行するためには、便利なアプリかもしれない。チェックしておかないと。
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大切な長時間ミーティングは、やはり、安定した通信環境と周囲に邪魔される心配のないホテルの部屋がいいだろう。安心できる。

簡単なやりとりや、ミーティングのテーマに沿った事前のメモ作り等はいつでもどこでもできる。旅を楽しみながらのスキマ時間にやればいい。海の音や風の音や街の音が邪魔をしないか、雑音になってしまわないか。必要な音だけ拾い伝えるイヤフォン&口元マイクを用意することも必須だろう。

街角のベンチやカフェで通信するときも、周りへの配慮をも含めてイヤフォン&口元マイクは使いたい。僕は安定した有線式がいい。

ところで、最近、「公園をオフィスに!」といった声が聞かれる。wi-fi環境のある公園が増えてきているようだ。これはいい。旅先なら、ロンドンのハイドパーク、NYのセントラルパーク、ウィーンの市立公園、パリのチュイルリー公園、、、大都会のど真ん中にありながら、穏やかな時を過ごせる公園はいくらでもある。もちろん、名もない公園だっていい。

今までも、旅先の公園のベンチで過ごした時間は多い。喧騒の街から離れて静かな公園を散策。ベンチに身を預けて何気ない時を過ごすのはとても心地よい。公園のベンチは、街歩きで浮かんだアイデアを整理し、枝葉を拡げて、、メモを作るのにも絶好の場所だ。

僕はハイテクには弱い。PCのあれこれにも通信のあれこれにも疎い。でも、理屈はわからなくても、最低限レベルでいいから「なんとか使えるようになりたい」と思っている。

海外でのリモートワークなんて、「もう日常だよ!」という方も少なくないだろう。でも、僕にとっては「新しい世界」「非日常の世界」。ぜひその中に入ってゆきたい。加えて、やるのなら楽しく夢のあるものにしたい。だから、上記したように「場」にもこだわりたいし、まずは夢想を膨らませ、それを楽しむところから始めようと思う。

僕は文句なしの高齢者!、、、だが、未知への憧れは強いし、興味津々。なので、早ければ今年のクリスマスシーズン、遅くても来年初夏辺りには海外に出て、夢想を現実のものにしたいと願っている。

● 岡崎宏司 / 自動車ジャーナリスト

1940年生まれ。本名は「ひろし」だが、ペンネームは「こうじ」と読む。青山学院大学を経て、日本大学芸術学部放送学科卒業。放送作家を志すも好きな自動車から離れられず自動車ジャーナリストに。メーカーの車両開発やデザイン等のアドバイザー、省庁の各種委員を歴任。自動車ジャーナリストの岡崎五朗氏は長男。

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