![ルマンのサルトサーキットを走るM850i Xドライブは全長4851ミリ、全幅1902ミリ、全高1346ミリ](https://assets-www.leon.jp/image/2018/06/26182044715055/0/1.jpg)
話題性も充分。2018年の世界耐久選手権に先にレース仕様をデビューさせ、そのあと市販バージョンという通常の逆をいく順番をあえて選んだのだ。
![M850i Xドライブクではあえてサイドウィンドウの上下幅を狭くするとともにリアウィンドウを長くしてクーペ的スタイリングを採用](https://assets-www.leon.jp/image/2018/06/25214547516355/1600/2.jpg)
スポーツクーペだけに利便性は二の次といさぎよい。キャビンは小さく、後席もついているけれど高級バッグの置き場になっても、大人が乗るのはキツい。でも荷室は大きく、ゴルフバッグは楽に搭載できる。ゴルフをする方には朗報ですね。
フルタイム4WDシステムを備えているが、低負荷時は後輪駆動。インテグラルアクティブステアリング(いわゆる四輪操舵システム)も搭載され、前輪の切れ角と速度とをパラメターとして、後輪を操舵する。
時速72キロまでは前輪の切れ角と反対方向に後輪を切ることで取り回し性をよくする。そこより上の速度域では同じ方向に。走行安定性を向上させるのだ。
![低めのドライビングポジションと大きなセンタートンネルが後輪駆動(主体)のスポーツカー的といえるM850i Xドライブ 4](https://assets-www.leon.jp/image/2018/06/25214713045378/1600/3.jpg)
この新型8シリーズだが、本国での発売は2018年11月からといい、まだ試乗はかなわないが、M5のエンジンを搭載していることから推測するといかにも走りがよさそうだ。
ルマンのレースではM8 GTEなるレーシングマシンがGTE Proカテゴリーにワークスチームから2台出走した。
1台は朝6時半にスピンしてクラッシュ。残念なリタイヤとなってしまったが、もう1台はみごと完走。
18年のルマンではトヨタガズーレーシングのTS050 HYBRIDの総合優勝が話題になったが、BMWチームにもM8 GTEの耐久性の高さから歓声が上がっていた。
![AMGと共同開発した510馬力の4リッターV8搭載のアストンマーティンの新型ヴァンテッジは2017年11月に登場](https://assets-www.leon.jp/image/2018/06/26182101015488/0/4.jpg)
ルマン24時間レースではM8 GTEと同じカテゴリーで戦ったフェラーリ488をはじめ、レースで互角という点からすればアストンマーティン・ヴァンテッジやポルシェ911GT2RS(レースでは911RSR)もライバルと考えてもいいかもしれない。
![370馬力の6気筒エンジンにフルタイム4WDシステムを組み合わせたポルシェ911カレラ4は静止から時速100キロまでを4.1秒で加速](https://assets-www.leon.jp/image/2018/06/26182111643644/0/5.jpg)
![フェラーリ488ピスタは3.9リッターV8ターボエンジンから720馬力の最高出力を発生](https://assets-www.leon.jp/image/2018/06/26182121403514/0/6.jpg)
M850i Xドライブの発売はドイツでも2018年11月だから、まだ価格は発表されていない。なのでライバルを探すのはちょっと難しいが、ぜいたくさとスポーティさのバランスというならAMG GTクーペもそこに入ってくるだろう。
![AMG GTは全長4545ミリの2ドアボディに4リッターV8エンジンを搭載して350馬力を発生する](https://assets-www.leon.jp/image/2018/06/26182134303321/0/7.jpg)
どちらにしても、これらクーペの美点は、個性がはっきりしていることだ。操縦性の高さは言うまでもないが、ハンドリングや快適性、そしてスタイリングも、メーカーごとに味がある。
クーペはドアが大きく、日本の都会では扱いにくい面もあるけれど、そこはしようがない。それをガマンしてでも得るものははるかに大きいと思われる。
クーペは自分だけの世界を作りやすい。なのでロマンティックな乗り物だと言うことも出来る。M850i Xドライブを駆って遠くまで出かけたら気分がよさそうだ。そういうことを想像させてくれる一台なのである。
ルマンのサルトサーキットを走るM850i Xドライブは全長4851ミリ、全幅1902ミリ、全高1346ミリ
M850i Xドライブではあえてサイドウィンドウの上下幅を狭くするとともにリアウィンドウを長くしてクーペ的スタイリングを採用
低めのドライビングポジションと大きなセンタートンネルが後輪駆動(主体)のスポーツカー的といえるM850i Xドライブ
AMGと共同開発した510馬力の4リッターV8搭載のアストンマーティンの新型ヴァンテッジは2017年11月に登場
370馬力の6気筒エンジンにフルタイム4WDシステムを組み合わせたポルシェ911カレラ4は静止から時速100キロまでを4.1秒で加速
フェラーリ488ピスタは3.9リッターV8ターボエンジンから720馬力の最高出力を発生
AMG GTは全長4545ミリの2ドアボディに4リッターV8エンジンを搭載して350馬力を発生する
アウディR8 V10クーペ5.2 FSI クワトロは4426ミリのボディに540馬力の5.2リッターV型10気筒エンジンをミドシップし4WDシステムを組み合わせる
日産GTRはいまも魅力的なスポーツクーペで4.7メートルのボディに570馬力の3.7リッターエンジンとフルタイム4WDシステム搭載
フランスの伝統的なスポーツカーブランドであるアルピーヌが復活。2018年6月に販売開始されたモデルは252馬力の1.8リッター4気筒をミドシップする
ルマンのサルトサーキットを走るM850i Xドライブは全長4851ミリ、全幅1902ミリ、全高1346ミリ
M850i Xドライブではあえてサイドウィンドウの上下幅を狭くするとともにリアウィンドウを長くしてクーペ的スタイリングを採用
低めのドライビングポジションと大きなセンタートンネルが後輪駆動(主体)のスポーツカー的といえるM850i Xドライブ
AMGと共同開発した510馬力の4リッターV8搭載のアストンマーティンの新型ヴァンテッジは2017年11月に登場
370馬力の6気筒エンジンにフルタイム4WDシステムを組み合わせたポルシェ911カレラ4は静止から時速100キロまでを4.1秒で加速
フェラーリ488ピスタは3.9リッターV8ターボエンジンから720馬力の最高出力を発生
AMG GTは全長4545ミリの2ドアボディに4リッターV8エンジンを搭載して350馬力を発生する
アウディR8 V10クーペ5.2 FSI クワトロは4426ミリのボディに540馬力の5.2リッターV型10気筒エンジンをミドシップし4WDシステムを組み合わせる
日産GTRはいまも魅力的なスポーツクーペで4.7メートルのボディに570馬力の3.7リッターエンジンとフルタイム4WDシステム搭載
フランスの伝統的なスポーツカーブランドであるアルピーヌが復活。2018年6月に販売開始されたモデルは252馬力の1.8リッター4気筒をミドシップする
● 小川フミオ / ライフスタイルジャーナリスト
慶應義塾大学文学部出身。自動車誌やグルメ誌の編集長を経て、フリーランスとして活躍中。活動範囲はウェブと雑誌。手がけるのはクルマ、グルメ、デザイン、インタビューなど。いわゆる文化的なことが得意でメカには弱く電球交換がせいぜい。