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2018.07.02

スーパーGT300クラス 第4戦@タイ 

日本、イギリス、ドイツ、イタリアが大混戦! まるでワールドカップな熱戦の行方

スーパーGTシリーズ唯一の海外戦である第4戦タイラウンド。雨季のため湿度も高く気温32度、路面温度約50度という梅雨明けの日本以上に過酷な条件のなか、我らがLEON RACINGはいかに戦ったのか――。

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取材・文/近藤高史(LEON)

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タイ北東部、ブリラム県にあるチャーン・インターナショナル・サーキット。写真では青空だが滞在中、午後から夕方にかけて毎日、雷を伴った豪雨に見舞われた。
タイ北東部、ブリラム県にあるチャーン・インターナショナル・サーキット。写真では青空だが滞在中、午後から夕方にかけて毎日、雷を伴った豪雨に見舞われた。
灼熱のタイ――。首都バンコクから北東に向かってバスに揺られること約7時間。放し飼いの牛の群れが草を食む、どこまでも続く平原のど真ん中に忽然と現われるサーキット。

そここそがスーパーGT唯一の海外レース決戦の地、ブリラム県のチャーン・インターナショナル・サーキットだ。昨年はこの地で秋に第7戦が行われ、規定により第6戦までのウエイトハンデが半分となって争われていたが、今年は違う。

第3戦までで暫定トップの55号車BMW M6と25号車トヨタ86MCが52㎏というハンデを。我らがLEON RACINGも40㎏というハンデを背負ってのエントリー。このウエイトと、さらに雨季というシーズンがレースにどんな影響をもたらすか、気になるところだ。
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メインスタンドからピット、そしてホームストレートを眺めた図。コース全体が見渡せるため、スタンドからでも飽きることなくレース観戦ができる。
メインスタンドからピット、そしてホームストレートを眺めた図。コース全体が見渡せるため、スタンドからでも飽きることなくレース観戦ができる。
チャーン・インターナショナル・サーキットはスタンドに立てば、ほぼコース全体か見渡せる設計となっている起伏の少ない高速コース。長い直線を少ないコーナーが繋ぎ、このため、直線に強いマシンに有利と言われている。

LEON RACINGは過去3年の成績が5位、11位、13位と優勝争いをしていた昨年の成績ひとつ見ても相性があまりよくないと言える。過去最高位だった2015年の5位も8㎏というウエイトハンデだったことを考えると、タイラウンドをいかに戦い抜くかが、チャンピオンを狙うシリーズの行方に大きく左右しそうだ。

そんな大注目のレースの公式予選で、全体2位のタイム(ちなみにトップは英国が誇るスーパースポーツカー、ベントレー コンチネンタルGT3で、コースを熟知した地元タイのチーム)をたたき出したLEON RACING。その後に続く予選、そして決勝が否が応でも期待された。

だが、ドライコンディション一転、雨季らしいスコールに見舞われ、予選Q1はウエットタイヤでのトライアルとなった。ハンドルを握るのは黒澤治樹選手。マシンとブリヂストンタイヤ、そしてドライバーがマッチし見事、水煙をあげながら全体3位のタイムでQ2に進出を決めた。

Q2を託されたのは蒲生尚弥選手。今度はドライコンディションという目まぐるしい状況の変化にピットクルーも難なく対応。タイヤを替えてタイムアタックし、トップタイムを計測。苦手とされてきたタイでポールポジションを獲得した!
予選を終え、タイムの上位3台が並べられ再車検が行われ、ランボルギーニと日産が失格となり、順位が剥奪された。
予選を終え、タイムの上位3台が並べられ再車検が行われ、ランボルギーニと日産が失格となり、順位が剥奪された。
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車列を割っていちばん先頭、ポールポジションにつけるLEON RACINGのマシン。炎天下のグリッドではLEON RACING LADYの市原彩花がお出迎え。
車列を割っていちばん先頭、ポールポジションにつけるLEON RACINGのマシン。炎天下のグリッドではLEON RACING LADYの市原彩花がお出迎え。
翌、迎えた決勝。路面温度は47度という立ってるだけで汗が滴り落ちるようなコンディションのなか、黒澤選手がまずはハンドルを握り66周のレースがスタート。だが、65号車LEON RACINGを直線に強いチームが束になって襲いかかり、一気に3位までポジションダウン。

チームの無線からは“前が空いたらプッシュしよう”という檄が飛ぶものの、7周目に4位、13周目に5位と、じりじりと順位を下げてしまい23周目でピットイン。給油とタイヤ交換を終え、ドライバーを蒲生選手に交代してコース復帰。

ひとつでも順位をあげるべく、必死の猛追を試みるのだが、コーナーで追いついては直線で離され、またコーナーの入り口で肉迫するもそのまま押さえ込まれて、というなんとももどかしい周回を重ねることに。それでも蒲生選手が2位3位4位争いを演じてサーキットを沸かせたが、万事休す。そのままチェッカードフラッグが振られることとなった。

1位は日産GT-Rが今季初優勝。2位はトヨタ プリウス、3位はレクサス RC-Fという日本勢が表彰台を独占。4位のドイツ車・LEON号を挟んで以下、ランボルギーニ ウラカン(イタリア)、メルセデス(ドイツ)、ポルシェ(ドイツ)と続いた。

まるでワールドカップのように国対国、ブランド対ブランドの威信を賭けた戦いを終え、過去最高位の4位を獲得。この結果、シリーズチャンピオンの行方は9ポイント差で3位となったLEON RACING。次戦、真夏の富士スピードウェイは58㎏というハンデを背負って臨むことに。

ここもまた、どちらかといえば不得手なコースだが、昨年の優勝チームが現在、シリーズ11位と大波乱のスーパーGT300クラスにおける、その戦いぶりから目が離せない!
各マシンはタイの国旗のステッカーをフロントガラスに掲げて走行。そのタイの国旗を指さしているのがLEON RACING LADYの平野杏梨。
各マシンはタイの国旗のステッカーをフロントガラスに掲げて走行。そのタイの国旗を指さしているのがLEON RACING LADYの平野杏梨。

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