![グッドウッドハウス前に並べられた歴代のポルシェ(手前が48年の356ロードスター)](https://assets-www.leon.jp/image/2018/08/15161212362255/0/1_350_no1_roadster.jpg)
目を自動車界に向けると、2018年がアニバーサリーイヤーだったのは、70周年のポルシェとランドローバー。50周年はモータースポーツ界で有名なガルフレーシングだ。
なかでもポルシェはことあるごとに70周年記念のイベントを開催。そのうちのひとつが、7月12日から15日にかけて英国グッドウッドで開催された「フェスティバル・オブ・スピード」でだった。
![2018年の「フェスティバル・オブ・スピード」ではポルシェをモチーフにしたジェリー・ジュダの手になる彫刻が飾られた](https://assets-www.leon.jp/image/2018/08/15161231725155/0/2_gerry_juddah.jpg)
2018年のルマン24時間レースのGTE Proクラス優勝の911RSRもあったし、ダカールラリーで活躍した959も。
子供の時からクルマが好きだったひとなら必ず、“懐かしい。これ好きだったんだ!“と声をあげたくなるはずのモデルが勢揃いした。
ポルシェはスポーツカーしか作ってこなかったとはいえ、レースやラリーにも熱心で、少量生産のモデルが多い。なので車種は多く、集まったクルマを見るのは実に楽しい。
![手前が993型911で、左奥は98年の911GT1](https://assets-www.leon.jp/image/2018/08/15161248422758/0/3.jpg)
レースでは初期のヒルクライム(ポルシェではそのレースに出るマシンをベルグマイスターと呼んだりした)をはじめ、ルマン24時間レースをはじめとする耐久レースや、世界ラリー選手権など活躍の場は広かった。
ぼくは60年代から70年代にかけて、数多くのレースで活躍していた時代が忘れられない。モデルで言えば906、910、907、908、917などがすらすらと出てくるほどだ。
![ポルシェの70周年を祝う式典にはオーケストラも入った](https://assets-www.leon.jp/image/2018/08/15161303194107/0/4.jpg)
ぼくはさきにも触れたように今年のルマンで優勝した911RSRのユニークなカラーリングのオリジナルとなった917/20(71年)が好きである。
全長を短くしたのは917ロングテールだとスピンしてクラッシュした時にボディへのダメージが大きいから、と判断した結果といわれている。
![70周年を記念してピンクピッグの塗装を再び施した911RSRは18年ルマン24時間レースでクラス優勝](https://assets-www.leon.jp/image/2018/08/15161319178811/0/6.jpg)
英語だとピンクピッグ、ドイツではベルタと呼ばれたという精肉店の店先から出てきたようなカラーリングがなんともユーモラスだ。
新旧のクルマが実走してエンジン音をたっぷり聞かせてくれる(場合によってはタイヤから白煙をあげて円旋回をするバーンアウトも見せてくれる)「フェスティバル・オブ・スピード」。
![1956年の550スパイダーには手で調節するスポイラーがついている](https://assets-www.leon.jp/image/2018/08/15161333978712/0/7.jpg)
のべ入場者数は20万人とも言われるが、それだけにオーケストラまで入った式典が行われたグッドウッドハウス前は黒山の人だかり。
「わたしはポルシェが大好きだから、心からおめでとうと言わせていただく」
グッドウッドエステートの所有者であり、このイベントの主催者であるリッチモンド・アンド・ゴードン公爵はそう語った。
こういうイベントをより楽しむには、自分の好きなモデルを決めておき、すこし予習しておくことかもしれない。
グッドウッドハウス前に並べられた歴代のポルシェ(手前が48年の356ロードスター)
2018年の「フェスティバル・オブ・スピード」ではポルシェをモチーフにしたジェリー・ジュダの手になる彫刻が飾られた
手前が993型911で、左奥は98年の911GT1
ポルシェの70周年を祝う式典にはオーケストラも入った
1977年に発表された935/2は2リッター以下のカテゴリーで圧倒的な成績を残した
70周年を記念してピンクピッグの塗装を再び施した911RSRは18年ルマン24時間レースでクラス優勝
1956年の550スパイダーには手で調節するスポイラーがついている
グッドウッドハウス前に並べられた歴代のポルシェ(手前が48年の356ロードスター)
2018年の「フェスティバル・オブ・スピード」ではポルシェをモチーフにしたジェリー・ジュダの手になる彫刻が飾られた
手前が993型911で、左奥は98年の911GT1
ポルシェの70周年を祝う式典にはオーケストラも入った
1977年に発表された935/2は2リッター以下のカテゴリーで圧倒的な成績を残した
70周年を記念してピンクピッグの塗装を再び施した911RSRは18年ルマン24時間レースでクラス優勝
1956年の550スパイダーには手で調節するスポイラーがついている
● 小川フミオ / ライフスタイルジャーナリスト
慶應義塾大学文学部出身。自動車誌やグルメ誌の編集長を経て、フリーランスとして活躍中。活動範囲はウェブと雑誌。手がけるのはクルマ、グルメ、デザイン、インタビューなど。いわゆる文化的なことが得意でメカには弱く電球交換がせいぜい。