2022.03.23
「『テルモン』って知ってる?」…大人なふたりのお花見は通なメゾンのロゼがいい
2022年春。気になるのはお花見事情。桜の木の下で乾杯!といきたいところですが、飲食を伴ったお花見は避けたほうが……という気持ちもあって。であれば、桜を愛でた余韻を胸に、おウチで桜色のお酒はいかがでしょう? 知る人ぞ知るシャンパーニュ・メゾン「テルモン」の『レゼルヴ・ロゼ』、これがかなりいいのです。
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文/石井 洋(LEON編集長)
すっかり春めいた季節となりました。となると気になるのがお花見でして。情勢を踏まえると今年もなんだか難しそう。開放的にワイワイってのも憚られますし……。
そこでオススメしたいのが、そぞろ歩きの後のおウチ飲み。桜の美しさをまぶたに焼き付け、その余韻に浸りながら乾杯だなんて、大人なふたりにこそぴったりじゃありませんか?
せっかくですからお酒の選びも一層気分に浸れるものを。桜色のロゼ・シャンパーニュなら、ロマンティックなムードも滲んでくるはずです。
ヨーロッパで火がつき、ここ日本でもにわかにブームになりつつあるロゼ・シャンパーニュ。だからこそ選びが肝要です。美味しいのは大前提ですが、その一本に、そして作り手に秘められたストーリーにも注目すると、ひと夜の愉しみもより深くなると思うのですね。
「テルモン」の『レゼルヴ・ロゼ』を推させていただきます。
「テルモン」の歴史は、今から110年前、1912年に遡ります。その前年の1911年はいわゆるシャンパン暴動があった年で、その直後に創業ということですから、それだけでも創業者アンリ・ロピタルの気概を想像することができます。そんなテルモンの哲学を端的に表すのが「アルチザン」と「サスティナビリティ」。“量より質”を重んじ、伝統的な製法を継承、今なお主な工程は手作業で行われています。
また、東京ドーム約4.7個分に匹敵する葡萄畑のみならず、その周辺環境にも十分に配慮。メゾンにとって何より重要であるテロワールへの敬意とその保護に重点を置き、2017年には収穫する葡萄の1/3以上がオーガニック認証を受けました。一世紀以上の歴史を有しつつ、現代人の在り方も牽引しているのですね。
実はこの「テルモン」、正式に世界に輸出されたのは昨年の7月。しかもここ日本が先行発売の地に選ばれました。また、小規模メゾンでありながら、昨年の第74回カンヌ国際映画祭の公式サプライヤーにも選ばれ、今年2月には熱心な環境保護活動家として知られる、オスカー授賞俳優レオナルド・ディカプリオが株主になったりと……まさに話題に事欠かない、語りどころ満載のメゾンというわけです。
(1) ボトルナンバー:ボトルごとの系譜を追求できるよう、キュベごとにシリアルナンバーが記載されています。メゾンの本来の目的とは異なりますが、シリアル入りという限定感も個人的にグッとくるポイント。
(2) デゴルジュマン:ボトリングされた年を記載。
(3) ドザージュ:ドザージュの糖分と熟成期間を表示。
(4) セパージュ:キュベごとに使用した葡萄品種を表示。
(5) ヴィンテージ:ブレンドに使用したリザーブワインのヴィンテージとブレンド比を表示。
(6) 製法詳細:醸造工程の具体的な手法を表示。
(7) ブランドマニフェスト:メゾンのマニフェストである「母なる大地の名のもとに」の説明を表示。
どうです? ここまで詳細な記載のあるラベルはなかなか珍しいでしょう?
「もったいつけるなよ〜」というツッコミがまたも聞こえてきそうなので……、その魅惑の味わいを。あくまで個人的な感想でありますので、皆さまもぜひ個人的にお試しいただければと。
果実感のある香りが強く鼻腔をくすぐります。目を瞑って集中すると、ちょっとバターのようなコクも感じられたり。すぅ〜っとひと口含むと、エレガントなのに力強さもあり個性的。お酒通の方にはとりわけ好まれるのじゃないでしょうか。味わいの変化も楽しく、これは4つのヴィンテージのブレンドを5年熟成させたことに起因しそう。
メゾン発表では熟成したパルメザンチーズと相性が良いとありますが、これは今度試してみることとします。色合いは、まろやかで淡いグラデーションピンク。夕焼けに照らされた桜を見るようで、なんだかノスタルジックなんですね。お散歩がてら夕方にお花見をして、冷やしたこやつをおウチでクピり……。
あ〜、すっかり喉が乾いてきましたので、開けちゃおうかなぁ。現在まだ桜は咲いておりませんが……ま、いっか。フレッシュかつリッチなフラッグシップの「レゼルヴ・ブリュット」(写真下)もぜひお試しあれ。
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