2022.05.28
今年も入手困難!? 1本5000円の話題のビールを飲んでみた!
1本5000円もするのに抽選販売でしか買えない幻のビール「ザ・プレミアム・モルツ マスターズドリーム」の〈木樽熟成〉シリーズ。今年は「白州」の木樽で熟成された〈白州原酒樽熟成〉が登場。ひと足お先に飲んできましたよ。
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文/森本 泉(LEON.JP)
ただし、ちょっとお洒落なビアバーでは一杯1000円を超えるビールも当たり前。家飲み用には安くて美味しいビールが次々と発売される一方で、高級化も確実に加速しており、二極化の波はここにも来たかという感じです。
でもそれによって、ビールは「とりあえずの一杯」から「それ自体が目的」まで、楽しみ方の多様性を増してきたとも言えるわけで、酒カルチャーの広がりを素直に喜ぶべきなのでしょう。
で、そんな高級ビールの象徴ともいえる一本が、今回、ご紹介するサントリーの「ザ・プレミアム・モルツ マスターズドリーム〈白州原酒樽熟成〉」。そもそもが抽選販売でしか購入できないレアビールなのですが、瓶(715ml)の「ザ・プレミアム・モルツ マスターズドリーム〈白州原酒樽熟成〉」1本と缶(350ml)の「同 マスターズドリーム無濾過」2本をセットで5600円(税込)。つまり瓶は1本約5000円という超高額ビールなのです。
元々、海外のビールづくりにおいては、ワインやウイスキーの木樽でビールを寝かせる製法は珍しいものではないのだそう。サントリーにはウイスキーづくりで培った木樽が財産として多くストックされていたので、これを使ったおいしい樽熟成ビールをつくりたいという醸造家の夢を実現するプロジェクトがスタート。
しかし、どんなビールをどんな樽でどれくらい寝かせるかといった組み合わせは大変難しく、試行錯誤の連続で、なんと理想のビールができるまでには9年もかかったそうです。そして量をたくさんつくることもできないため、抽選販売。つまりお金を払えばだれでも飲めるわけではないところが、またこのビールの希少性を高めています。
印象的な味わいなのにバランスよく飲み飽きない
アルコール度数は8.5%と一般的なビールよりも高いのですが、飲みづらさは一切感じません。クラフトビールでは個性が強すぎて量を飲めないビールもありますが、こちらは美味しいワインと一緒で飲み飽きることがなさそう。取材はまだ午前中だというのに、もう、午後のことなんかどうでもよくなってしまいます。罪なビール……。
世界には極めて特殊な方法で作られた超高額なビールもいくつかありますが、あくまで“うまいビール”を目指して素材や製法にとことんこだわって作った結果、ここまで高額になったというのは、実は世界でも例がないのではないでしょうか。その心意気に「あっぱれ!」。
「マスターズドリーム」〈木樽熟成〉シリーズとは?
最初は2016年、プレゼントキャンペーンの景品として「ザ・プレミアム・モルツ マスターズドリーム〈山崎原酒樽熟成〉」が誕生。こちらはサントリーを代表するシングルモルトウイスキー「山崎」の木樽で「同 マスターズドリーム」を熟成。1000本限定プレゼントに7万件もの応募が殺到したそう。そして運よくこのビールを手に入れた人々が大絶賛。その噂が噂を呼び、4年の時を経て2020年からは「同 マスターズドリーム〈山崎原酒樽熟成〉」の抽選販売が開始された。
昨年は限定2000本の抽選販売に3万4000件も応募があった。今年は初めて「白州」の樽で熟成された「同 マスターズドリーム〈白州原酒樽熟成〉」が登場。さらに第二弾として〈山崎原酒樽熟成〉もスタンバイ(抽選販売は10月に実施予定)。今年は2つの〈木樽熟成〉シリーズで、昨年の5倍にあたる1万本を販売予定。
抽選販売以外に「MASTER’S DREAM HOUSE(東京・丸の内)」「同 NAGOYA(名古屋市中村区)」、「同 KYOTO(京都市中京区)」でも数量限定で提供されるとともに、〈木樽熟成〉シリーズが飲める工場見学ツアー(有料)も実施予定。
※抽選販売方法については下記をごらんください
HP/マスターズドリーム〈木樽熟成〉シリーズ