2019.10.18
地球を守るため、美女に囲まれて竹を食べてみた
社会問題化する「放置竹林」。一体我々に何ができるのか? そうだ食べてしまえ。そう思い立ったLIFULL(ライフル)さんのイベントに行ってきました。
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文/森本 泉(LEON.JP)

美食と飽食に明け暮れたローマ貴族はキジやクジャクの脳みそ、像の鼻、キリンの脚、などなど、先人が食べたことのない珍しいものを好んで求め、クジャクの羽で満腹の喉元を刺激して吐きながらも食べ続けたといいます。
けれど、それを愚かしいと我々は言えるのでしょうか。食はますますエンタテイメント化し、人は膨大な廃棄物を産み出しながら、自然破壊と大量殺戮の限りを尽くしています。その規模を考えれば、今の方がよほど狂気の沙汰であるのは明らかでしょう。
そんななかで、「地球を破壊しない」、「地球の未来に優しい」という社会的な視点が「食」にも求められるようになったのは、実は意外と最近の話なのですね。
例えば昆虫食や人工肉、エコ料理、遺伝子組み換え食品の規制、ヴィーガニズムなどの試みは、ソクラテスの時代から2500年後のいま、ようやく人々が「生きるために食べる」ことの意味に気付き始めた証なのかもしれません。
と、前ふりが長くなりましたが、そんな社会性をもった食の試みのひとつとして不動産情報サービス業の大手、株式会社LIFULL(ライフル)が「地球料理-Earth Cuisine-」というプロジェクトを進行しています。
これは、「地球上でまだ光を当てられていない素材にフォーカスし、その素材を食べる事で地球のためになる、地球の新たな食材を見つける」という趣旨で始められたそう。
第一弾では「間伐材」を食材にして話題になりましたが、この度の第二弾でフォーカスされた素材は「竹」。竹は建材、加工品の材料、観賞用など日本人の暮らしには欠かせない素材であり、その清涼感や風情は日本人に長く愛されてきました。けれども、近年は需要が低下、生産者の高齢化や後継者不足等により、各地で「放置竹林」が増加し社会問題となりつつあるのです。
この現状を広く伝えるとともに、放置竹林を「食べる」という新たな用途で見つめなおすことで、日本の森林、そして地球を守る取り組みの一助とするというのが、このプロジェクトの概要です。

「食」の枠を超えた、竹からできたスウィーツとは
この日はフレンチの名店「SUGALABO」のシェフ、薬師神 陸さんと和菓子作家の坂本紫穂さんが「BAMBOO SWEETS -竹害から生まれた和菓子-」計8品を披露。心地よい秋風の吹く屋外の会場でその作品をしかと堪能させていただきました。
2品目は「竹団子 白餡ショコラとともに」。素朴な手亡豆(てぼうまめ:インゲン豆の一種)の味わいに寄り添うショコラを、竹林の香りで包み込んだ一品。上品な甘さに竹の香りが風味を添えます。
3品目は「葛豆腐 竹炭仕立て」。なめらかな葛豆腐に胡麻と竹炭を加え、優しい甘みの京都山利の白味噌ソースがかかっています。優雅な口どけ感が印象的。
4品目は「竹香る和ナンシェ」。どら焼きとフィナンシェの生地を合わせ、竹の幹そのものを、25%入れたそう。和洋が折衷した新しい感覚のお菓子です。
2品目は「竹しずく」。竹から生まれた竹水を、和三盆のやわらかな甘みで仕立てた和風ドリンク。「黒羊羹」とよく合います。
3品目は「青竹の落雁」。空に向かってまっすぐ伸びる竹をイメージして、寒梅粉で形作った一品。凛々しく香ばしいザ・和菓子。
最後は「白きんとん竹包み」。こっくりと風味豊かな大和芋で作られた練菓子。白いフワフワを纏った竹という意表を突いた装いは明るい希望を表すようです。

お披露目された「BAMBOO SWEETS」は、東京・麹町にある飲食店「LIFULL Table」で近々販売される予定です。和菓子好きな方はもちろん、手土産にも彼女へのプレゼントにも、こんなストーリーのある一品なら、きっと喜んでもらえるんじゃないでしょうか。
