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2023.07.31

ミシュラン2つ星シェフが作る“モテる”リンゴディナーが凄かった

「JAZZ™りんご」をご存知ですか? ニュージーランド産の小ぶりなリンゴは夏だけ楽しめる貴重な果実で、今、人気なんです。ミシュラン2つ星の入江誠シェフがJAZZ™りんごづくしのフルコースを作ってくれました。

CREDIT :

文/森本 泉(LEON.JP)

JAZZりんご LEON.JP 入江誠
▲ 入江誠シェフ
「冬のかき氷」とか「夏の火鍋」みたいに、あえて季節の逆を行く天邪鬼グルメって昔からあると思うのですが、「真夏のリンゴ」というのはどうでしょう。天邪鬼と言うよりは意外性グルメ? 実はいま、夏にしか食べられない美味しいリンゴが話題になっているのをご存知でしょうか。 

種を明かせばそのリンゴ、南半球のニュージーランド産。そりゃ、向こうは今が冬ですから、まさに旬というワケ。国産リンゴのオフシーズンである夏(6~8月)に日本に輸入されるリンゴは100%(2021、2022年度)がニュージーランド産だそうで、なかでもトップブランドとして市場の3割を占めているのが「JAZZ™りんご」という品種なのです。

え、何? JAZZって、と思いますよね。資料によれば「一口齧るとサクサクとフレッシュで爽快な味わいが口の中に広がり、思わずスウィングしたくなるので、ジャズ(JAZZ)という名前が付けられました」とのこと。多少無理目の命名ではありますが(笑)、その意外性もまたよし。
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JAZZ™りんごは2011年から輸入が開始され、今では都内高級スーパーや百貨店を中心にかなり広く売られているそうですが、心待ちにしているファンも多く、店に並ぶとすぐに売り切れてしまうほどの人気なのだとか。う~む、知らなかった……。

ということで、今回はそのJAZZ™りんごの美味しさを余すところなく味わえる「JAZZ™りんごづくしのフルコースディナー」の試食会があったので伺ってみました。

料理を手掛けたのは「ピエール・ガニェール・ア・東京」の料理長としてミシュラン2つ星に輝いた入江誠シェフ。昨年、西麻布にフランス料理をベースとして香辛料のエッセンスを取り入れた料理を出すカウンター6席のみのレストラン「ÉPICOUL(エピクル)」をオープンし、その意欲的なメニューで美食家たちの耳目を集めているのですが、今回はその新店が会場。こりゃ期待大であります。
まずは、こちらの会場で初めてJAZZ™りんごの実物を拝見しました。思いの外小さくて、可愛い。拳大というのでしょうか。そのまま齧りたい感じです(JAZZ™りんごはノーワックスなのです!)。入江シェフによれば「食感が素晴らしいのでそのまま食べてももちろん美味しいですが、甘味と酸味の輪郭がはっきりとしているので、和え物やサラダに入れたり、カレーの煮込みに使ったりと調味料的な使い方もできるのです」とのこと。
JAZZりんご LEON.JP 入江誠
そして始まったスペシャルディナー。最初の料理は、「イカとリンゴのカクテル グリーンカレー」。初っ端から不思議全開メニューの登場です。イカとリンゴって、なかなか予測不能(笑)。しかしねっとり甘いイカにシャキッとしたリンゴの食感が絶妙なバランス。グリーンカレーがさらなるアクセントとなって、う、美味いっす。
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JAZZりんご LEON.JP 入江誠
お次の「イワシ 赤玉葱 アメリカンチェリー スマック」にリンゴは、入っていませんが、これまた驚きに満ちた料理です。イワシのマリネにアメリカン・チェリーが合うなんて! ちなみにスマックは中東料理に不可欠のミックススパイスで、赤紫蘇の如き風味がどこか懐かしい。入江シェフのスパイスマジック恐るべしです。
JAZZりんご LEON.JP 入江誠
3品目の「羊 発酵人参とリンゴのラペ クミン デュカ」も素晴らしい一品。羊肉を使った中東風の春巻きにはクミンを効かせ、発酵ニンジンとJAZZ™りんごを細切りにして、デュカ(複数のナッツを混ぜた中東のスパイス)で和えたものを付け合わせにしているのですが、何とも異国情緒溢れる味わいです。
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それ以降も、「パルメザンチーズのリゾット リンゴの熟成ビネガー」、「イサキ グルノーブル風 コリアンダー」、「霧島豚 発酵リンゴ リンゴと根セロリのレムラード」、「ÉPICOUL咖喱 イリエマサラ」、「リンゴのテリーヌ シナモンアイスクリーム」と名前を見ただけでは完成の姿が想像しづらい(でもすごく美味しい)料理が続いて全8品でコースは終了。うち6品がJAZZ™りんごを使用したメニューでした。
すべてが、見た目美しく、調理の手が込んでいて、どれひとつとっても、当たり前じゃない個性的な料理ばかり。いずれもスパイシーなのだけど、その味わいは控えめで、全体を眺めればやっぱりフレンチ。JAZZ™りんごも発酵させたり、ビネガーに漬けたり、おろしたり、テリーヌにしたりと、さまざまに形を変えてその味わいを楽しませてくれました。

とにかく入江シェフ自身が料理することが楽しくて仕方ない様子。食べ手をいかに驚かせ、楽しませてやろうかと悪戯小僧のように目を輝かせている表情が、さらなるスパイスとなって今宵のディナーを盛り上げてくれたのでした。
JAZZりんご LEON.JP 入江誠
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「真夏のリンゴ」も「フレンチ×スパイス」も共通するのは「意外性」の妙。LEON的には「意外性」はモテの重要な要素でもあり、大切な人を驚かせ、楽しませるためのキモ。となれば、今回の意外性溢れるJAZZ™りんごは「モテるりんご」、JAZZ™りんごづくしのディナーは「モテるりんごディナー」と認定してよろしいかと。

お土産に、JAZZ™りんごを、ひと袋頂きました。小ぶりなJAZZ™りんごは丸齧りするにもピッタリ。昭和の時代、「りんごを齧ると歯茎から血が出ませんか」というCMがありましたが(誰も知らない笑)、オヤジとしてはこんな美味しいリンゴをいつまでも思い切り齧れるように、歯周病に気をつけようと思った次第です。
こちらがJAZZ™りんご。

JAZZ™りんご

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