2023.10.07
顔にはどんな意味がある? SMBCグループによるアート展「Portraits – Obayashi Collection」が開催中
大林組会長/大林財団理事長の大林剛郎による「大林コレクション」のうち33点とSMBCコレクションの3点を展示する「Portraits – Obayashi Collection」が、東京・丸の内の三井住友銀行東館 アース・ガーデンで開催中です。会期は10月20日まで。私たちは人の顔から何を感じ取るのか、また、アーティストは人の顔をどのように表現してきたのか、を考えさせられる展示です。
- CREDIT :
岸澤美希(LEON.JP)

本展示は、株式会社三井住友フィナンシャルグループ(SMBCグループ)によるアート事業のひとつ「SMBC ART HQ」の第2弾。Portraits=肖像画ということで、人物像を主題とした作品が36点が並びます。

また“人の顔”は、昔から現代まで描かれる対象でもあり続けています。ただ、肖像画にも変遷があって、14〜5世紀のヨーロッパでは王侯貴族が画家に制作を依頼するものでしたが、時代が下ると一般の人々も描かれるようになっていきます。さらに現代では、“どう描くか”や“どんなコンセプト(概念やテーマ)が込められているか”が重視されるようになってきました。人の顔も、情報を伝える媒体だということです。
この「Portraits – Obayashi Collection」では、18世紀から現代にいたるまでの肖像画や人をモチーフにした写真が展示され、“人の顔”を描いたアートの多様性と、表現の可能性を感じることができるはずです。

個人的には、現代では情報としての顔の価値は減退しつつあるように思います。オンラインのやり取りではアバターを使うことができ、歌手のAdoやVtuberのように顔を出さずに活躍する若者も増えています。顔はパーソナリティーを担うものではなくなりつつあるのかもしれません。
ただその一方で、可愛い/カッコいい俳優やモデルへの人気は健在ですし、彼らはCMなどで企業や商品のイメージを担う存在としても大きな役割を果たしていますね。そんな現代を生きる作家が描く“人の顔”にはまた、深い意味が込められているように感じられました。

本展示は無料で見られますし、会場の三井住友銀行東館は、アマン東京やパレスホテル、フォーシーズンズなどからもすぐ。ぜひ、デートでも立ち寄ってみてくださいませ。
SMBC ART HQ Part2 「Portraits – Obayashi Collection」
会期/〜2023年10月20日
会場/三井住友銀行東館 1F アース・ガーデン
住所/東京都千代田区丸の内1-3-2
開館時間/9:00〜18:00(土日祝13:00〜)
料金/無料