2020.04.24

おうち時間に、夜の香りの音楽はいかが?

おうち時間でZOOM呑みが週末の定番になりつつありますが、そんなひとときのBGMにオススメしたい、夜の香りのする音楽をご紹介いたします

CREDIT :

文/高橋大(LEON.JP)

こんにちは。
LEON.JPのタカハシです。

むかしから夜が好きで、好みの音もなんとなく夜を連想させるものばかりでした。
いまより感受性の強かった10代の頃は、このぐらいの季節、夜の空気に夏の香りが混じってくるのを感じると、なんだかうずうずして、ふらふらと夜の街を彷徨っちゃうなんて感じで。
すっかりオヤジになった最近では、その感覚も薄れ気味なんですが、
ふっとその頃を思い出す瞬間があって、そのトリガーになるのが音なんですよね。
それも当時聴いていたものに限ったわけじゃなくて、ある空気というか、臭いを持った音に反応しちゃうんです。
それを僕は勝手に「夜の香りのする音楽」と呼んでいます。
というわけで、おこもりでむずむずしているみなさまに、ちょっとでも季節の変わり目のウズウズを体感して頂ければと思い、今回はそんな「夜の音楽」をご紹介しようかと思います。

バーバラメイソン/Another Man

いまだにクラブで深い時間にかかる1983年のダンスクラシックスで、夜感はダントツな一曲。ふか〜い時間にゆる〜く踊るには最適です。シンプルなベースとチャチい打ち込み、スカスカなんだけど、深めなリバーブでほぼシンセだけで作ったような音が深夜にぴったりなんですよね。バーバラ・メイソンさんはそもそもはソウル系のシンガーなんですが、おそらく当時のディスコブームにのっかって(のっからされて?)リリースされた一曲なんだと思います。なので、これを代表曲のように言われるのは当人としては心外かもしれないんですが、ラリー・レバン的なガラージハウスとも、いわゆる欧州のディスコ系ハイエナジーとも、ビレッジピープルみたいなアッパーなゲイディスコとも違う、メロウでディープなサウンドは、案外いま聴いてもイケてる感じがしちゃうのは、僕だけでしょうか?
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ミッドナイトスター/Curious

こちらも説明不要な超定番曲。若い人ばっかりのクラブでかけても結構盛り上がる1984年の人気曲です。ミッドナイトスターはもう名前からしてミッドナイトなわけで、夜っぽさを意識して作ったに違いない!という音。これもまぁ、本当にスカスカな打ち込みと、シンセのコード弾きだけで進行していく曲なんですけど、当時人気だったエレクトロファンクの代表的な曲で、90年代にウォーレンG等の西海岸系ラッパーにサンプリングされまくってました。僕の勝手なイメージとしては、このテの音が進化してテディ・ライリーなんかのニュージャックスイングへと繋がっていったイメージ。と、ウンチクはともかく、おうちでバーボン&シガーのBGMにしたら、エろマンティック〜な感じであります。

キャメオ/キャンディ

70年生まれのタカハシがリアルタイムで思い入れのある1986年の曲がこちら。このイントロが流れると、ゆるゆるとカラダを揺らしながらフロアへ引き寄せられておりました。キャメオと言えば、この前に「ワードアップ」が大ヒットして、わりとTVなんかでもかかるぐらいメジャーになっていたんですが、夜っぽさという意味ではダントツこちらです。ちなみにキャメオは70年代から活動していたファンクバンドで、バーケイズ、コンファンク・シャンなんかと共に日本でいえばサーファーディスコブームのときにも定番だった存在。タカハシの時代のディスコでは主役はユーロビートだったので、このテの曲はつなぎにちょっとかかる箸休め的存在だったんですが。

S.O.S.バンド/THE FINEST

こちらも1986年の曲で、同じくユーロビートの合間のまったりタイムにかかっていました。当時のディスコブームは高校生もわちゃわちゃ押し寄せる勢いで、東京では新宿、渋谷、六本木が主なフィールドでした。なかでもなんとなく色分けがあって、新宿=ユーロビートをパラパラで踊るグループ。渋谷=ユーロがメインだけどオールジャンル、踊りは自由。六本木=ちょっと大人。マハラジャ、エリア、シパンゴといったザ・黒服のディスコとブラコン専門店もあった。という感じ。ちなみにちょっとマセガキだったタカハシはブラコンが好きで六本木のキューという店によく忍び込んでおりました。で、そこでイイ感じにかかっていたのがこの曲。S.O.S.バンドは「テイク・ユア・タイム」というめちゃアッパーなヒット曲もあるんですが、夜っぽさではもう絶対コレ。
ちなみに楽曲を製作しているのは、その後マイケルやメアリーJ、マライヤ、ジャネットでアメリカを代表するプロデューサーになるジャム&ルイスであります。
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サンダーキャット/Dragonball Durag

古い曲ばかりもなんなので、ラストはサンダーキャットから。超絶技巧なベースに注目されがちですが、個人的にこの人のサウンドプロダクションが好きです。すごくまっとうなミュージシャンとしてのキャリアのある人が、こういうミニマムでスカスカ(失礼)な音に行き着くのが、面白いなぁと。スカスカってもここまで紹介した打ち込みものとは全然違うんですけどね。すごく計算されていて、そこが今っぽい。でも、その醸し出す空気感は80年代の音と混ぜても違和感ないんですよね。この人の曲はどれも夜っぽくてまったりタイムにオススメです。
というわけで、夜な音楽をさらりとご紹介しましたが、気になった方がいましたら、4月26日の日曜日BAY FMのSELEC-TONEという番組にてタカハシセレクトの夜な音楽が1時間流れます。
良かったらぜひ聴いてみてください。
ではまた!

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