2020.05.29
しおりいらず。最近の一気読み書籍をご紹介!
この自粛期間、お酒のお供は本でした。ということで、最近一気に読んでしまったオススメの本をご紹介。
- CREDIT :
文/赤松いづみ(LEON)
まずは、梅雨の時期にぴったりの「シェイプ・オブ・ウォーター」。
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タイトルに「ウォーター」がある通り、美しい水や雨の描写が多く、憂鬱になりがちな梅雨の今、オススメしたい一冊。
合わせて飲みたいお酒:ひんやりした瑞々しいムード漂う作品なので、ミントたっぷりのひんやりしたモヒートをお供に!
さて、続いてはアメリカ近代文学を代表するF・スコット・フィッツジェラルドの作品「グレート・ギャツビー」。
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翻訳は何名かの方がされていますが、村上春樹さんの翻訳が読みやすくてお気に入りです。特にラスト近くの文章「Gatsby believed in the green light,(以下続きあり)」の翻訳がとても美しい……。
合わせて飲みたいお酒:華やかな喧騒の世界にぴったりなのはシャンパン。2013年に公開された本作品の映画でも、シャンパンが頻繁に登場します。
続いては日本文学三大悪女のひとりが登場する、谷崎潤一郎の代表作「痴人の愛」。
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カフェで働く大人しそうなハーフ系の15歳の女性(ナオミ)を気に入った男性(河合)が、どんどん小悪魔になっていくナオミに翻弄されるストーリー。グロテスクなほどワガママな彼女は、読んでいて憎たらしいですが、そんなワガママを言える相手がいることが羨ましくもあったりして(笑)。 読み終わったあと、このタイトルの秀逸さにため息が出ます。
物語には関係ありませんが、この作品、大正3年に大阪朝日新聞で連載がはじまったものの、内容の過激さゆえに検閲に引っかかってしまい、何度も掲載中止になったとか。そんな背景も併せて、魅力的な作品です。
合わせて飲みたいお酒:しつこいくらいの甘ったるさ漂う物語なので、おともにするのもぜひ濃厚なものを。キンと冷やしたアドヴォカート、もしくは「ゴディバ」のチョコレートリキュールをストレートで少しずつ飲みたい!
ラストは、ビートたけしさんのエッセイ集「悪口の技術」。
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内容は単純に言いたいことをバンバン言っていきましょうというものではなく、罵詈雑言を放つなら、ユーモアを交え、相手が思わず笑ってしまうくらいの洒落の効いた毒舌に変換しましょう、というもの。確かに自分の主張を相手に納得してもらうには、トゲのある言葉で詰め寄るよりも、クスリと笑わせて心を開かせることが近道かも。
アクを出すならこう言う風に、というhow toを、ひと昔前の時事ネタに絡ませながら次から次へとぶった切っていく文調は、爽快感満載です!
合わせて飲みたいお酒:エッセイ集ですが、スピード感たっぷり&たけしさん独特の文調で読んでいる時の気持ちよさは、テンポのいいギャング映画を見ている時のよう。ガツンと味の濃いギネスビールをガブ飲みしながら読みたいな〜。
ほかにもまだまだ読んだ本はあるのですが、今回は厳選してこの4冊とさせていただきました。
そして、実はこの期間中にポチりまくった未読の本の山がお部屋に。
読み終わった頃、また面白かった書籍を紹介させていただきます!