2020.10.01

テネットもいいけど、東京バタフライ

最近心は動いてますか? なんていうとどうかしたかと思われそうですが、たまにはどうかするのもいいんじゃないかというわけで、オヤジ泣いちゃいました。の巻

CREDIT :

文/高橋大(LEON.JP)

こんにちは。
LEON.JPのタカハシです。
すっかり秋らしくなってきましたが、みなさんいかがお過ごしでしょう。

さて、今日は映画の話題。
クリストファー・ノーランのテネットを豪華シートのレイトショウで観て、今もっともラグジュアリーな映像作りに興奮した週末。

昨夜は知人3人が出演している邦画をアップリンク渋谷に観に行きました。
それがこちら。
佐近圭太郎監督の「東京バタフライ」です。
若い才能溢れる邦画って、いわゆるメジャー映画の影に隠れてなかなか出会えないのですが、
今回はたまたま知り合いが出演していたことでの邂逅。

で、コレがきちゃいました。
バンドを題材にした若者たちの葛藤を描いた映画なんですが、オヤジの心にかなり響いてしまいました。
どんな映画かというと、一言で言うなら「味噌汁」。
特別なことは何もしてなくて、非常にシンプルかつ直球だけど旨い、みたいな。
よくわからないですね(笑)
もうちょっと頑張ります。
ざっとあらすじを説明すると、メジャーデビュー直前まで行ったバンドが、レコード会社に歌詞を変更され、ボーカルが歌えなくなる。「こんなの私たちの曲じゃない」的な。結局バンドは解散、で、その数年後、、、と、書くとよくあるよね、なんですが、
そのよくあるよね、がめちゃリアルというか、ナチュラルかつストレートに描かれている。だからものすごいドラマや事件があるわけでもなく、かといって淡々としてるわけでもない。

でもって、バンドを題材にしているけど、演奏シーンはほぼなし。
そう、つまり、バンドはあくまで舞台装置で、テーマは夢と現実の間で葛藤する人の心なんですね。
で、若者だけが主役のように見えて、実はそこに登場する大人にも、様々な思いがあることをさらりとだけど、すごく響く描き方がされていて。

なんというか、一口で「おおお〜」! となるようなゴージャスな料理じゃないけど、じんわり沁みてくる「味噌汁」みたいな感じなんです。やっと味噌汁回収、できたか??
で、個人的にグッときたのが、ベーシストを演じていた小林竜樹さんの演技。
飄々としたムードメイカーなんですが、あるとき気持ちを吐露し、涙するシーンで涙腺が,,,,,

まさか若者の青春バンド映画で、しかも知人というのが竜樹さんで、飲み友の演技で泣くとは思ってなかったので、あとで会った時にちょっともじもじしてしまいました(照)

主演はシンガーソングライターの白波多カミンさん。初の映画主演だそうですが、透明感ある、自然な演技が印象的でした。でもってその歌声がまた素晴らしい。ギター役の水石亜飛夢さんも、クールな中に思いが透けるいい演技。そして、ドラムの黒住尚生さんもよかったなぁ。

そして、この映画、実は他にも友人が出ていて、
モデル時代からよく仕事をしていた尚玄さんが音楽プロデューサー役、そして7月に公演された野田秀樹の赤鬼の主演で、注目されている女優の浦彩恵子さんも出演。
と、友人が3人も出てる映画ってあまりないので、、ちょっと宣伝も入りました(汗)
でも、本当にいい映画だったので、ぜひもっと多くの人にみてもらいたいと思った次第。

最近なんか心が動いてないなぁ〜というそこのあなた! ぜひバタフライしてみてください。

ではまた!

東京バタフライ

『東京バタフライ』

監督・編集:佐近圭太郎
出演:白波多カミン 水石亜飛夢 小林竜 黒住尚生

松浦祐也 尚玄 松本妃代 小野木里奈 浦彩恵子 熊野善啓 福島拓哉

主題歌:白波多カミン with Placebo Foxes「バタフライ」(日本コロムビア)
全国順次公開中
©2020 WIT STUDIO/Tokyo New Cinema

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