アマン創業者が手掛けた銭湯と旅館!?

こんにちは、遠藤です。読者のなかにはアマンジャンキーの方も多いと思いますが、このたびアマンの創業者であるエイドリアン・ゼッカさんが、長年の夢だったというRYOKANを瀬戸内海に浮かぶ生口島（いくちじま）に開業させました。

広島県尾道市と愛媛県今治市を結ぶしまなみ街道はドライブするととても気持ちよく、近年ではサイクリストの聖地にもなっている場所。そんなしまなみ海道の中間地点に位置する生口島に旅館「Azumi Setoda」と銭湯付きの旅籠「yubune」はあります。

「Azumi Setoda」と「yubune」は江戸時代の豪商であった築140年の堀内家の邸宅「堀内邸」をリノベーション。梁や柱、障子などのディテールは残し、現代的な要素を取り入れた和モダンなテイストに改築されました。改築を手掛けたのは、京都を拠点とし、伝統的な日本建築を数多く手掛ける六角屋・三浦史郎さん。瀬戸田ならではの潮風や日差しを感じられる空間創りにこだわっており、また庭園と建物内部がつながるように空間設計されているのが特徴です。

足を踏み入れると空間や食事から、まるで堀内家に招かれているような感覚をもつことができます。それは旅館というものはゲストを家族のようにこころからおもてなしする場所でありながらプライバシーも確保できるものであるべき、というゼッカ氏のポリシーを反映しています。

旅館である「Azumi Setoda」は 50㎡〜70㎡の計22室の客室と、庭園や瞑想することができるあずまや、ダイニング、ラウンジ、ギャラリーで構成されます。客室はヒノキの心地よい香りに包まれます。また各客室には坪庭が設けられ、室内から一体に繋がるようなバランスで美しく設計されています。

旅館の向かいにある別棟の銭湯付帯の宿泊施設「yubune」には、銭湯とサウナ、湯あがりラウンジ、14 室の客室が備わります。「Azumi Setoda」に比べると少しカジュアルなので、幅広い客層に受け入れられそう。

宿泊客でなくともビジターで利用できるのもうれしいところ。地域全体に賑やかな連携をもたらすような旅館となることを目指しており、地元の人向けに回数券などもいずれ販売する予定だとか。

地域との交流にも力をいれており、地元住民と旅行者との交流が生まれ、瀬戸田全体がより活発になることも目指しているという。Azumiは今後、国内外に展開するとのことなので、これからも要注目ですね。