2018.07.07

祝♡直行便就航でぐっと近くなった楽園フィジー

日本からダイレクトに行ける楽園といえばまずハワイ、グアム、そしてタイやインドネシアのリゾートが浮かびます。今年7月、そこに新しい選択肢であるフィジーが加わりました。知っているようで知らなかったフィジーの魅力、お伝えします。

CREDIT :

文・写真/秋山 都(LEON.JP)

8時間半で到着する楽園へダイレクトにGO!

1日の大半をおいしいものを夢みて過ごすLEON.JP食いしん坊担当秋山 都です。
このたび「初就航するフライトに乗ってフィジーに行ってみませんか?」とうれしいお誘いをいただき、ホイホイと行ってまいりました。フィジーへ。さぁ、どんなおいしいものに出会えるんでしょうか。

と言ってもフィジーがどこにあるのかもきちんと知らなかった私。まずは世界地図で位置を確認です。
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オーストラリアとニュージーランドから近いんですね! 約333もの島から成る群島国家ですが、人口はわずか90万人。公用語は英語ですのでみなさん英語が話せます。
ご存知かもしれませんが、フィジーの基本情報です。

[国名] フィジー共和国
[言語] 英語、フィジー語、ヒンディー語など
[通貨] フィジー$
[首都] スバ
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この日は成田ーナンディ線直行便の定期運航が、約9年ぶりに復活。記念すべき就航便が旅立つ日とあって、チェックインカウンターも腰ミノ仕様でセレブレイト。楽園気分が高まります。
搭乗しました。この日の機材はエアバス330。ポリネシアらしい模様が随所にあしらわれたアメニティで、リゾート気分が高まります。ナンディまでは往路約9時間半、復路約8時間半のフライトですが、これくらいだと快適に過ごせますね。機内食を食べて、映画を2本ほど見て、少しウトウトしたら、もう一度ごはんを食べて……いるうちに到着します。
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この成田⇔ナンディ直行便は毎週火曜・金曜・日曜日の週3回運行です。私は火曜に出て金曜日に戻る2泊4日(機中泊1泊)コースでしたが、お試しならこの日程もアリかも。フィジーを満喫するなら火曜~日曜の4泊6日がおすすめです。
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【インターコンチネンタル フィジー ゴルフリゾート&スパ】

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Bula!(フィジーの言葉でこんにちは!)
やってきたのは日本でもよく知られているインターコンチネンタル。当地では「インターコン」と呼ばれて親しまれています。ロビーからビーチを望み、その海と空が溶けてしまうような青さを見た時、ああ南国へやってきたのだなと実感しました。

そしてこのビーチは世界トップ50に選ばれたビーチなんですって。太陽の光によって色を変える深いブルーはいつまで見ていても見飽きることがありません。
お部屋はスタンダードタイプでも充分に広く、バルコニーにバスタブが設置されるなどロマンティックな小道具も随所に仕掛けられています。私が気に入ったのはこちらのプールサイドのかわいらしいチェア。ソファでもバスケットでもなし、何て呼んでいるの?と聞いたら一言「Love Nest(愛の巣)」ですって! きゃ~(汗)、あとでひとりでこもってみましょう(笑)。
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フィジーの伝統を知るおすすめデイツアー【シガトカ リバーサファリ]

せっかくフィジーへ来て、リゾートにばかりこもっていてはもったいない。ちょっと外へ出てみようと、おすすめのエクスカーションを聞き、参加してきました。
「シガトカ リバーサファリ」はフィジー最長のシガトカ川をボートで下り、いまだフィジーの伝統を守って暮らしている村を訪問するというプログラムです。

ここで大切なのはカバ。「You can experience カバ」と言われて、大好きなカバ(上野動物園でいちばん好きな動物はカバです)に出会えるのかと喜びましたが、カバは英語でHippopotamusでしたね。カバってなんだろう……。
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はい、こちらがKAVAです。フィジーに昔から生えている植物の根っこを乾かしたもの。こちらのフィジーアン(フィジーに暮らす人をそう呼びます)はこのカヴァを粉にして、水とよく混ぜて溶かし、布でこして飲みます。すると不思議なことに筋肉の緊張がほぐれ、ストレスや心配事など「もうどうでもいい~」となり、ぐっすり熟睡できるのだそう。フィジーでは毎晩、もしくは毎週末などルーティンで飲む人が多いとのこと。気になる~。
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で、村を訪問する際、このカヴァを表敬の意味で持参せねばなりません。それも一緒に行くグループの中で最年長の男性(チーフと呼びます)が持ち、儀式をこなさねばいけないのです。上の方は我々のグループでチーフを務めてくれた72歳のオーストラリアの男性。
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ボートに乗ること数十分。村へつきました。といっても山の斜面に数軒の小屋が建っているだけの小さな村。住人は60人くらいだそうです。大きな村は住人300人を超えるものもあるそうですから、こちらはかなり小さい方。
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さっそくカヴァを飲む儀式へ。フィジーの伝統では男性優位なので、女性は男性のあとから入室。女性は最前列に座らず2列め以降に座るよう指示されます。

まず村のチーフが一杯のカヴァを飲み干してから、こちらのチーフがカヴァを飲み干し、その後その場にいる全員がひと口ずつ飲みました。気になるお味は……ごぼうをすりおろして水とまぜたような……漢方っぽい匂いがしました。飲んだあと「口の中がムムムム~ッてなるよ」と言われていたのでその感覚を待ちましたが、う~ん、言われてみれば舌や粘膜がタンニンの強いワインを飲んだときのように少し収れんしているかな?という程度。言われていたような深いリラックスや眠気は私には訪れませんでした。残念。きっと飲んだ量が少なかったんですね。
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儀式を無事に終えたあとは、めでたくランチ。カラフルなメニューです。さっきまでそこらをコッコッと歩きまわっていた鶏(当たり前です、この辺に肉屋などありません)を〆て焼き、カレー味のじゃがいもをクレープで巻き、少しの肉をチョプスイ(中華風炒め)にした素朴な村のランチ。カトラリーはなく、手で食べます。一緒のグループだったオーストラリア人たちはフルーツにしか手をつけていませんでしたが、私はもりもりいただきました。鶏は痩せていましたが、日本のブロイラーとは比べられないほど滋味豊かな味。茹でただけのキャッサバ(タピオカのとれる芋)もおいしかったなぁ。
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ここでフィジーの伝統について少しだけ。
実は140年くらい前までフィジーでは食人の習慣がありました。多くの部族が戦いを続けるなかで、勝った部族は負けた部族の男を食べ、女を妻たち(当時は一夫多妻制です)にしてきたのだそう。とくにチーフは相手チーフの頭(脳)を食べ、そのパワーを自分の内にとりこんできた歴史があります。ゆえに、彼らにとって頭は非常に大切な存在であり、その彼らに会う時は帽子をかぶっていてはいけないし、サングラスを頭に乗せていてもいけない、と事前に厳しく注意されました(女性は膝と肩もカバーしなくてはなりません。肌を露出していると彼らは誘惑されていると感じるのだとか)。

そんな歴史を彼らは今やネタにもしており「今日はオーストラリア人と日本人か。ランチはどっちにしようかな」などとブラックなジョークを飛ばすのですが、非常に繊細なネタですのであまり大ウケせずにクスリと笑う程度にとどめておいたほうがよろしいかと。念の為お伝えしておきます。
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村では女性は肩と膝をあらわにしないよう、布でカバーするのがマナーです。また男女問わず、帽子と頭にサングラスを乗せるのはNGです。
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この食人が続けられてきたことの背景には、原始宗教的な理由もありながら、一方で単純にタンパク質が不足していたと指摘する意見もあります。というのはフィジーの土壌は痩せていて、野菜や草も大きく育つことはなく、道すがら見かける牛や馬なども非常に痩せているからです。

「私達は質より量を求めるからね、あんまりおいしいものはないのよ」なんてさびしいお声も現地で耳にしましたが、それでも必ずおいしいものはあるはず! と探してきたのがこちら。現地でBUGと呼ばれるウチワエビの一種や、シャコガイの刺身、そしてタンドーリなどのインド料理です。
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フィジーでインド?と意外に思えますが、インド人はフィジーで2番めに多い人種。19世紀のイギリス統治時代に連れてこられたインド人たちが今も当地に残り、彼ら独特の食文化が伝わっています。現地スーパマーケットにもスパイスコーナーがかなり大きく取られており、そして安いです。お土産にもいいかも。
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そして南国リゾートでお約束の朝食も、もちろん美味。パパイヤにレモンをちょっと絞って、いくつもいくつもおかわりして食べられるのはここならではの贅沢。波の音を聞きながらボーッとしていたら、カヴァを飲んだわけではないのにいつの間にか身体も心もほどけてきたようで……眠くなってきました。
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「さあ帰ろう」という時になって虹を見せてくれたフィジー。
直行便が就航したことでより近く、便利に行ける楽園に、また必ず戻ってきます。
どうもありがとう、Bula Vinaka Fiji! 

◆ フィジー・エアウェイズ

◆ インターコンチネンタル フィジー ゴルフリゾート&スパ

◆ シガトカ リバーサファリ

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