2021.10.15
今から話題!? 2022年末、由布院に開業予定のオーベルジュ「ENOWA」の特別な料理とは?
2022年12月に九州・由布院に開業予定のオーベルジュ「ENOWA」。ニューヨークの名店からシェフを招いたメッセージ性の強い素晴らしい料理は、グルメ旅を愛する国内富裕層の注目を集めること間違いなしです。
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文/森本 泉(LEON.JP)
コロナ禍によって多くの産業が影響を受け、苦しい生活を余儀なくされている人も数多い一方で、国内のお金持ちは増加の一途なのだとか。純資産額が3000万ドル(約34億円)以上の超富裕層人口は世界に22万人あまりですが、国別にみるとアメリカの7万3110人に次いで、なんと日本が第2位。1万6740人もいて、僅差で中国を抑えているのです。(World Ultra Wealth Report 2017)
これもアベノミクスのいびつな成果とは思いますが、特にコロナ以降は国内の富裕層向けビジネスが活性化していることも事実。そのどれもが好調で、結果として国内経済を活性化させていくきっかけになるのなら、わるい話でもないのかと。とりわけコロナの影響を受け、海外からの観光客が激減した旅行業界においては、今後ますます国内の富裕層向け企画が増えていくことでしょう。
1年半も先に開業する施設の試食会をこんなに早く行うことも異例ですが、その料理に対する力の入れようも半端ではありません。シェフはニューヨークでミシュラン2つ星の人気レストラン「ブルーヒル・アット・ストーンバーンズ」でスーシェフを4年間務めたチベット自治区出身のタシ・ジャムツォさん。
料理に関して非常に明快なメッセージをもったオーベルジュですが、いただいた各皿はまさにそのコンセプトを誠実に実践したユニークで素晴らしいものでした。ひと言で言えば「ブルーヒル」譲りの、野菜中心のイノベーティブな料理なのですが、ジャムツォさんは、そこに“日本”というスパイスを加えて、より自由に、遊びや工夫を凝らしている印象です。
▲ 1皿目。「小カブ ズッキーニリブ ズッキーニ花」。ビネグレットで和えた生の間引き蕪(かぶら)、フェンネルのピクルスのピューレ、プチぺりトマト、ズッキーニ小スライス、ズッキーニの花のマーマレード、ズッキーニのジク。
▲ 2皿目。「自家製シャルキトリー」。自家製サラミ、コッパハム、ズッキーニの花の茎、発酵させた間引き大根。サラミ、コッパハムは全て平飼いの沖田黒豚を使用。ズッキーニの花の茎の部分をピクルスに。
▲ 3皿目。「パンコントマテ ビーツ」。ビーツをソミュールに漬け乾燥させた”ビーツグミ”、クラッカー、生ハムジャム、自家製セミドライトマト 。エノワファームで夏にたくさん収穫できたトマトを秋~冬にも美味しく食べる為にセミドライトマトに加工。
▲ 4皿目。「マコモカルパッチョ アルプス乙女」。マコモダケのカルパッチョ、チャービル、姫リンゴ(アルプス乙女)、アーモンドソース、エシャロット、ピクルス。アルプス乙女は別府産。姫リンゴとふじりんごを掛け合わせた品種。
▲ 5皿目。「4種のじゃがいも 和牛ラード ひまわり 鴨皮クリスピー」。じゃがいも 4 種(十勝コガネ、シャドークイーン、グランドペチカ、メイクイーン)、エシャロット、スライドラルド、タラゴン、チャービル、イタリアンパセリ、ひまわり種の発酵クリーム、ひまわり種パウダー、ピメント(唐辛子)。
▲ 1皿目。「小カブ ズッキーニリブ ズッキーニ花」。ビネグレットで和えた生の間引き蕪(かぶら)、フェンネルのピクルスのピューレ、プチぺりトマト、ズッキーニ小スライス、ズッキーニの花のマーマレード、ズッキーニのジク。
▲ 2皿目。「自家製シャルキトリー」。自家製サラミ、コッパハム、ズッキーニの花の茎、発酵させた間引き大根。サラミ、コッパハムは全て平飼いの沖田黒豚を使用。ズッキーニの花の茎の部分をピクルスに。
▲ 3皿目。「パンコントマテ ビーツ」。ビーツをソミュールに漬け乾燥させた”ビーツグミ”、クラッカー、生ハムジャム、自家製セミドライトマト 。エノワファームで夏にたくさん収穫できたトマトを秋~冬にも美味しく食べる為にセミドライトマトに加工。
▲ 4皿目。「マコモカルパッチョ アルプス乙女」。マコモダケのカルパッチョ、チャービル、姫リンゴ(アルプス乙女)、アーモンドソース、エシャロット、ピクルス。アルプス乙女は別府産。姫リンゴとふじりんごを掛け合わせた品種。
▲ 5皿目。「4種のじゃがいも 和牛ラード ひまわり 鴨皮クリスピー」。じゃがいも 4 種(十勝コガネ、シャドークイーン、グランドペチカ、メイクイーン)、エシャロット、スライドラルド、タラゴン、チャービル、イタリアンパセリ、ひまわり種の発酵クリーム、ひまわり種パウダー、ピメント(唐辛子)。
▲ 6皿目。「野菜ブーケ ハーブ」。マコモダケ、アスパラ、九条ネギ、人参、カブ、新生姜葉、レモングラス、ホエイのヨーグルトソース、ビーツのヨーグルトソース、ルッコラソース、ハーブ。アスパラは由布院産で今年最後のもの。その農家が初めて温室で育てたアスパラを使用。
▲ 7皿目。「自家製プッラータ ポーポー」。自家製のブラータ、ポーポーのピューレ、ベビーリーフ、熟成バルサミコ、チェリーピクルス、鬼灯。酪農家・浦田健治郎さんの牛乳を使ってタシさんが作った自家製ブラータチーズを使用。
▲ 8皿目。「平飼い玉子 枝豆ささなば 旬雑草」。雑草、枝豆のシチュ、温玉、チーズの泡、ブラックペッパー、ピーナッツピクルス、ローストピスタチオ。雑草はシロツメクサ、シロザ、スベリヒユ、ハキダメグサ、オキサリス。
▲ 9皿目。「栗 伊勢海老 マリーゴールド」。栗のアニョロッテイ(栗、栗のピューレ)、アマローネ、バター、チーズ、伊勢海老ソース(ビスク)、発酵させた栗、マリーゴールドの泡、ローリエオイル、フェンネルリーフ。
▲ 「お口直し 新生姜、新鬱金」。新生姜、リンゴ、新ウコンを使ったお茶。ウコンと生姜はエノワファームで採れたものを使用。
▲ 10皿目。「熟成合鴨 ブルーベリー 生クルミ」。合鴨(むね肉、もも肉)、生のクルミ、ベビーリーフ、焼いたブルーベリー。 ジュと内臓を使ったソースは火が入りすぎないように、油をかけながら、ゆっくりと火入れした。
▲ 11皿目。「秋レタス パンプキンシード 自家製チョリソー」。サニーレタス、ハンサムグリーン、小白菜、ベビーボクチョイ、青うめ甘露煮、小白菜、ルッコラ、ベコニア、ハーブ、リーフ、パンプキンシードソース、焼き野菜ソース、自家製チョリソ。沖田黒豚を使用した自家製チョリソはゼストして。
▲ 「デザート 寺田本家酒粕スフレ」。寺田本家の酒粕スフレ、酒粕パウダー。エノワの語源でもある”円の輪”にも因み、ご縁でコースを締めるという意味合いを込めて。
▲ 6皿目。「野菜ブーケ ハーブ」。マコモダケ、アスパラ、九条ネギ、人参、カブ、新生姜葉、レモングラス、ホエイのヨーグルトソース、ビーツのヨーグルトソース、ルッコラソース、ハーブ。アスパラは由布院産で今年最後のもの。その農家が初めて温室で育てたアスパラを使用。
▲ 7皿目。「自家製プッラータ ポーポー」。自家製のブラータ、ポーポーのピューレ、ベビーリーフ、熟成バルサミコ、チェリーピクルス、鬼灯。酪農家・浦田健治郎さんの牛乳を使ってタシさんが作った自家製ブラータチーズを使用。
▲ 8皿目。「平飼い玉子 枝豆ささなば 旬雑草」。雑草、枝豆のシチュ、温玉、チーズの泡、ブラックペッパー、ピーナッツピクルス、ローストピスタチオ。雑草はシロツメクサ、シロザ、スベリヒユ、ハキダメグサ、オキサリス。
▲ 9皿目。「栗 伊勢海老 マリーゴールド」。栗のアニョロッテイ(栗、栗のピューレ)、アマローネ、バター、チーズ、伊勢海老ソース(ビスク)、発酵させた栗、マリーゴールドの泡、ローリエオイル、フェンネルリーフ。
▲ 「お口直し 新生姜、新鬱金」。新生姜、リンゴ、新ウコンを使ったお茶。ウコンと生姜はエノワファームで採れたものを使用。
▲ 10皿目。「熟成合鴨 ブルーベリー 生クルミ」。合鴨(むね肉、もも肉)、生のクルミ、ベビーリーフ、焼いたブルーベリー。 ジュと内臓を使ったソースは火が入りすぎないように、油をかけながら、ゆっくりと火入れした。
▲ 11皿目。「秋レタス パンプキンシード 自家製チョリソー」。サニーレタス、ハンサムグリーン、小白菜、ベビーボクチョイ、青うめ甘露煮、小白菜、ルッコラ、ベコニア、ハーブ、リーフ、パンプキンシードソース、焼き野菜ソース、自家製チョリソ。沖田黒豚を使用した自家製チョリソはゼストして。
▲ 「デザート 寺田本家酒粕スフレ」。寺田本家の酒粕スフレ、酒粕パウダー。エノワの語源でもある”円の輪”にも因み、ご縁でコースを締めるという意味合いを込めて。
雄大な自然と良質な温泉に恵まれた由布院はもちろんそれだけでも魅力的なデスティネーションですが、その地に、ジャムツォさんの料理を食べに行く贅沢は、紛れもなく大きなモチベーションになりそうです。
1泊2食付き10万円から(予定)という価格設定を考えれば、まさに富裕層向けではありますが、金の使い方を知らないと揶揄されてきた日本のお金持ちが、このような豊かな食体験をできる機会を得るのはとても素晴らしいことのように思います。とにかく注目の料理人、注目のオーベルジュですぞ。
●オーベルジュ「ENOWA」
「ENOWA」は「ボタニカルトリート」をコアコンセプトに掲げ、温泉旅館施設を備えながら、特に食体験の提供に特化したオーベルジュ。施設内では雄大な自然に囲まれた3種の露天風呂やレストラン、インフィニティ温泉プール、エステなどが楽しめる。
HP/https://enowa-yufuin.jp/
公式Instagram/ENOWA @enowa.yufuin・Tashi @tashi__gyamtso