ラルディーニと一緒にマルケで最高の時間を過ごしてきました！

LEON.JPの前田です。

LEONといえばイタリアをイメージされる方が多いと思いますが、確かに世界中のどの国や地域よりもイタリアとの関わりのなかでLEONは作られています。編集部員それぞれの案件を合わせれば毎月誰かしらはイタリアへ取材に出かけていることになるんじゃないでしょうか。

かくいう僕も、年に数回はイタリアへ赴く機会に恵まれ、随分いろんな街や人に会ってきました。そんなこともあってよくいろんな方から「イタリアはどこがオススメ？」と聞かれるんですが、決まって答えるのが「マルケ州のアンコーナ」です。

イタリア人に聞いても「あそこは最高だよ」という声が多いのですが、案外日本からのツーリストにとってはメジャーではないようで、実際何度かここを訪れていても、日本人はじめ、アジア人らしき人に会った記憶はありません。

場所はイタリアの中東部、よくある例えのようにイタリアを女性のロングブーツに見立てると、ちょうどふくらはぎのあたりでしょうか。アドリア海に面し、内陸部は小高い丘陵地帯が続く、地形と気候に恵まれた地域です。

当然農業や漁業など第一次産業が盛んで豊かなのですが、古くから皮革製品、とくに製靴産業で知られ、あのトッズやサントーニ、カーシュー、チェザレ・パチョッティなどはすべてマルケを本拠としている。そしてスーツで知られるラルディーニも、実はここが本拠です。

そのラルディーニが今年創業40周年を迎え、盛大なパーティを開催するとのことでご招待いただき、久しぶりにマルケに行ってきました。

滞在したのはまさにアンコーナのコーネロ自然公園内にある『Hotel Emilia（エミリア）』というヴィラ。アドリア海を一望できるロケーションと広い中庭が特徴です。さらにレストランはミシュランをはじめ、イタリア国内のグルメの評価を得ているよう。

時期にもよりますが、ハイシーズン（6〜8月）を除くとかなりリーズナブルなのも魅力で、トラベルサイトを検索すると9月の料金はおよそ日本円で1万円前後！　海から切り立った場所にあるため、海岸からは離れていますが、アシさえあればここは絶対オススメです。

パーティの前日にはファミリー（ラルディーニは創業から現在まで一貫して伝統的なイタリアのファミリービジネスを基本としている）の友人・知人らだけのディナーにもお呼ばれいただいたのですが、これがまた最高の時間でした！

場所はマルケのビーチでも最高のロケーションと言われるポルトノヴォのビーチに建つ『IL RISTORANTE DA GIACCHETTI（イル・リストランテ・ダ・ジアチェッティ）』。ミシュランの星も獲得している有名店で、写真のようにビーチにテーブルを出して供される地産の海産物の数々はその雰囲気と相まって絶品です。このしつらえはラルディーニのためのものですが、平常時も蝋燭の灯りを灯してビーチでロマンチックなディナーが楽しめるようで、そのあたりも人気の秘密だそう。

昼間はこれまたミシュランのスターレストランである『IL
CLANDESTINO（イル・クランデスティーノ）』へ。メインのビーチエリアから外れた岩場にひっそりとあった海の家をなるだけ当時のままに改装し、日本のホテルで和食の経験も積んだ現オーナーが『IL CLANDESTINO SUSCI BAR（イル・クランデスティーノ・スシ・バー）』としてスタート。

現在、スシ・バーは同じエリアの新店舗へと移動し、こちらをカジュアルレストランとして営業している様子（お間違えのないよう）。オーダーしたのはハンバーガー！なのですが、これまたバンズがパニーノという独創的なもので、味はもちろんグッド！真っ青な海を眺めながらのランチは格別でした。

パーティ当日にもかかわらず、ラルディーニの代表であるアンドレア他、彼の友人らとボートで海遊び。素晴らしい時間を過ごさせてもらいました。

「海と丘、そこで獲れる最高の食材と美味しい料理。これがマルケで生まれ育った我々の誇りだよ」と代表のアンドレア。以前、マルケの自宅に伺ったことがあるけれども、その時も同じような話をしたっけ。「会社がどれだけ大きくなっても、世界中で仕事ができるようになっても、ここを離れるつもりはないね。この場所がラルディーニだからね」とも。

ローマ時代から今なお使われている野外劇場には、従業員とその家族、マルケの政治・経済界、そしてイタリア全土と世界中からの取引関係者など2300人が集まり、ラルディーニの40周年を祝いました。

40年前に6人の兄弟姉妹らとはじめた家内制手工業の小さな会社も、いまや1600人の従業員を有し、高いハンドメイド技術に加え、ハイテク機器も積極的に導入、同名のブランドとともに名だたる有名ブランドのスーツやジャケットのOEM生産を請け負うイタリア屈指のブランドに成長しました。そんなサクセスストーリーも含めて、マルケは訪れるたびに好きなる場所なんですよね〜。