2019.02.07
iPhoneの「CarPlay」は最強だけど、カーナビはまだ必要かも
アップルが提供するiOSのナビ連動システム「CarPlay」。このたび自分のクルマにもCarPlay対応ナビ「MDV-Z905W」を導入したのでレビューします。
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文/平井敦貴
ナビ選びはクルマ選びと同じくらい難しい
突然ですが私、このたびクルマを新調しました。
で、新しいクルマといえばカーナビ選びはその大事な要素。ガジェット好きとしてはクルマ本体と同じくらい選ぶのが難しいものでもあります。しかも今やカーナビは大画面化が進んでいて10インチや11インチは当たり前。スマホに大きく劣っていた操作性もモノによってはだいぶ改善され、選ぶ悩みは膨らむばかりなんですね。
もちろん「メーカー純正ナビ」というのも選択肢としてはあるのですが、こちらは割高感があったり好みが分かれる機種が多かったりで、さらに選ぶのを複雑にさせます。
「カーナビは何を買ったら正解か」というのは、実は結構分からないものなんです。
CarPlay対応ナビ「MDV-Z905W」を購入
ところで、この「CarPlay」というモノ、皆さんはご存知でしょうか?
簡単に言うと、iPhoneなどのiOS機器を接続するだけで「マップ、通話、音楽」などのiPhoneアプリが「カーナビ側」で使えるようになるシステムのことなんですね。
これが中々秀逸なので、ここでレビューを行っていきたいと思います。
USBケーブルを挿すだけでCarPlayは起動
それでは早速、アプリを起動させてみましょう。
まずは電話アプリをタップしてみます。
ちなみにちょっと試した感じでは、カーナビから履歴の電話をかけられるのはいちいち電話をロック解除したりする必要がなく想像していたよりも便利でした。
強いて良かったポイントを挙げるならば、曲のシーケンスがカーナビ側でできるところ。一曲送りや一曲戻しではなく、曲中の好きなところをタッチ操作で探せるのはスマホ同様の操作感で快適です。また、運転中にスマホを操作するわけにはいかないので、ナビ側で曲の操作ができるのはやはり大きなメリットです。
さらにナビ側でのメッセージ作成は音声入力がベースとなるため、操作感はイマイチ。このアプリを使うことはよほどのことがない限り(個人的には)多分なさそうです。
アップルの「マップ」か「Google Maps」か
ちなみにCarPlayに対応しているナビ系アプリは2つ、アップル純正の「マップ」か「Google Maps」になります。
まずは純正の「マップ」です。試しにLEON.JPの編集部のある京橋近辺を表示させてみました。
また、目的地設定をすれば一般的なカーナビと同じような画面(進行方向に向かっていく画面)に切り替わり、ルート案内をしてくれるので、CarPlayを知らない人がみたらナビと見分けはつかないかも知れません。
個人的には「Google Maps」の方が操作に慣れているので、「マップ」アプリよりも利用頻度は高くなりそうです。ちなみに、目的地の設定はナビ側だけでなくiPhone側でも行うことができ、それぞれ音声入力にも対応しています。
個人的にカーナビの操作でちょっとイライラするのに「目的地の入力」が挙げられますが、それが音声入力などの慣れた操作で行えるのはポイントが高いです。
その点、CarPlayならGoogle Mapsアプリに向かって目的地を音声で伝えるだけで済むので目的地設定がラクラク行えます。やはりスマホに慣れてしまうとカーナビの入力は面倒ですよね。
結論、カーナビの代わりにはなるけれど・・・
■デメリットその1
高速道路優先と一般道優先を都度変更ができない
これは結構大きなデメリットです。通常のカーナビだと目的地設定をしたらすぐに一般道優先か高速道優先かを選べるのですが、マップ系のアプリではそれができません。有料道路を使うか使わないかを設定画面に戻って変更しなければならず、大変手間がかかります。最初のうちはこれに気づかず、少しの移動でも何度も高速道路へ誘導されてしまう事態が発生しました。
■デメリットその2
細かい道を行きたがる
特に「Google Maps」がそうですが、1分1秒でも早いルートを選んでいるのか、細い道でもおかまいなしにルート案内を進めます。一般的なカーナビは比較的大きな道を選んでくれるので安心ですが、大きなクルマや運転に自信のない方にはちょっと辛いかも・・・というシーンが多々ありました。
大きくは上記の2点がカーナビと比較した上でのデメリットとなります。
というわけで、確かに「CarPlay」は「カーナビ」の代わりにはなるのですが、上記のことを踏まえるとまだ完全に乗り換えするには早いかもしれません。ぜひ、次のクルマ(カーナビ)選びの参考にどうぞ。