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2019.11.07

【検証】Appleの完全ワイヤレスイヤホン「AirPods Pro」は買いか!? その機能がすごすぎる…

10月30日に発売された「AirPods Pro」。完全ワイヤレスイヤホンの先駆けとなった「AirPods」から進化したポイントは、なんと言っても強力なノイズキャンセリング機能です。そんな「Pro」シリーズの最新作を実機レポートします!

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文/平井敦貴

「Pro」の名を冠して突如登場!

10月30日に突如発売され、品切れ続出となっている「AirPods Pro」。これまでAppleは「iPhone 11 Pro」や「iPad Pro」、「MacBook Pro」など製品の上位モデルに「Pro」の名を冠してきましたが、「AirPods」にも初となる「Pro」シリーズが登場しました。

初代「AirPods」の発売から3年を経て大きく進化したのは、なんと言ってもそのノイズキャンセリング機能です。そんな「AirPods Pro」の実力はいかほどか、ここではそのデザイン、機能、使用感を実機レポートしていきます。
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ポイント1. AirPods Proの「デザイン」

インイヤー型になり、より万人に向けたデザインに

初代「AirPods」(下)と「AirPods Pro」(上)。インイヤー型(カナル型)となったほか、ケースの形状も横長のデザインに変更されました。
初代「AirPods」(下)と「AirPods Pro」(上)。インイヤー型(カナル型)となったほか、ケースの形状も横長のデザインに変更されました。
iPhoneに付属する「EarPods」や2016年に登場した初代「AirPods」は、Appleが数千人の耳の形を研究することで万人の耳にフィットするようデザインされたといいます。その結果「AirPods」は世界中でヒットし、現在のワイヤレスイヤホン市場でも圧倒的なシェアを誇るようになりました。

しかし、万人に合う(=ユニバーサルデザインである)反面、吸い付くようなフィット感はインイヤー型(カナル型)には及ばず、特に激しい運動時にはずれ落ちやすいという側面もありました。

個人的な例を挙げれば、ジョギング中に「AirPods」をつけていると左耳だけずれ落ちてしまい、地面に落としかけたことが何度かありました。おそらく左耳の穴がユニバーサルサイズよりも大きかったからですが、それ以外の点では非常に満足していただけに、インイヤー型のデザインは待ち望んでいたものでした。

そんな「AirPods」のデザインをイチから見直し、新たな形として登場したのがこの「AirPods Pro」です。
左が「AirPods」、右が「AirPods Pro」。
左が「AirPods」、右が「AirPods Pro」。
デザインの大きな違いは、インイヤー型となったことと、下に伸びる軸部が短くなったこと。特にこのスティック状の軸部は特徴的なデザインゆえ、好き嫌いが分かれるところでもありました。
初代「AirPods」よりも軸部が約7mm(実測比)も短縮。
初代「AirPods」よりも軸部が約7mm(実測比)も短縮。
「AirPods Pro」ではその特徴を残しつつも短いデザインにすることで、これまでのアイデンティティを崩すことなくデザインを進化させることに成功しています。
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軸部が耳から下に伸びるデザインは世界的なアイコンに。
軸部が耳から下に伸びるデザインは世界的なアイコンに。
登場から3年が過ぎ、ファッションアイコンにもなっている軸部が下に伸びたデザインですが、「AirPods Pro」は「AirPods」よりも約7mm短くすることで、より洗練された印象となっています。
激しいスポーツにも対応するインイヤー型(カナル型)。
激しいスポーツにも対応するインイヤー型(カナル型)。
また、インイヤー型となることでスポーツ時での安定性が格段に強化されました。ちなみにこの「AirPods Pro」でジョギングをしてみたところ、左右ともにずれ落ちの気配はまったくありませんでした。耳にぴったりとフィットし、おそらくジョギング以上の激しい運動にも耐えられる印象です。
イヤーチップはS/M/Lの3種類を付属。
イヤーチップはS/M/Lの3種類を付属。
さらに「AirPods Pro」には3種(S/M/L)のイヤーチップが付属し、自分の耳の穴のサイズに合わせて装着することができます。このイヤーチップは専用デザインで、パチっと簡単に取り付けできるのに簡単には外れないという優秀な設計。そのため女性から男性まであらゆる耳のサイズにフィットします。「AirPods Pro」はデザイン的な面でも従来型から格段の進化をしているのです。
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ポイント2. AirPods Proの「機能」

「Pro」となり、iPhoneとの連動や操作感が向上

接続はケースの蓋を開けてiPhoneなどのデバイスに近づけるだけ。自動で接続画面が表示されます。
接続はケースの蓋を開けてiPhoneなどのデバイスに近づけるだけ。自動で接続画面が表示されます。
それでは「AirPods Pro」の機能面はどうでしょうか?

従来の「AirPods」と同様、初回のセッティングはペアリングしたいiPhoneに近づけて蓋を開くだけ。接続ボタンを押せばすぐに設定が完了します。ちなみに一度接続すれば、同じApple IDを持つ他のデバイスからの接続も容易となります。これはApple製品ならではのメリットと言えるでしょう。
また、今回の「AirPods Pro」に新しく採用された「イヤーチップ装着状態テスト」機能によって、適切に装着できているかどうかがチェックできるようになりました。もし耳の穴からずれて装着されているとエラーが表示され、調整が促されます。
「AirPods Pro」の内部構造。外側・内側にノイズを集音するマイクを搭載します。
このテスト機能は、スピーカーから出された音をイヤホン内側のマイクで集音するという構造によって実現。この極小サイズでスピーカーから音を出し、さらにその音をマイクで拾って調整するというのは驚異的なテクノロジーです。
「アクティブノイズキャンセリング」はiPhone側や本体の軸部で操作が可能に。
そしてそのテクノロジーを駆使し、今回の目玉機能となっているのが「アクティブノイズキャンセリング」です。これは、本体の外部マイクから集音した雑音の周波と逆の周波をスピーカーから流すことにより、打ち消し効果で雑音を減らすというもの。さらにその調整を1秒間に200回も行うのですから、もはや頭では理解できないレベルです。

この「アクティブノイズキャンセリング」はiPhone側でオン・オフができるほか、イヤホンの軸部を約1秒ほど指でつまむことで切り替えが可能となります。

また、「アクティブノイズキャンセリング」をオフにするだけでなく、さらに外部音を増幅させる「外部音取り込みモード」も搭載されているので、「AirPods Pro」をつけたまま周囲の音をより強調して聞くこともできます。例えば駅のホームや電車内で「AirPods Pro」をつけたままアナウンスを聞きたいときには、軸部をつまむだけですぐに対応ができます。iPhoneを取り出す必要もありません。

この軸部は感圧センサーが内蔵されているため、モード切り替えのほかにも、軽く押すと曲の再生や一時停止、電話の発着信などが行えます。従来の「AirPods」ではダブルタップで操作を行いましたが、本機では感圧センサーとなり、操作感を向上させています。
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Appleのテクノロジーの集大成とも言える「AirPods Pro」の内部構造。
Appleのテクノロジーの集大成とも言える「AirPods Pro」の内部構造。
内部構造を見てみると、Appleマークがプリントされたチップに目が止まります。内側と外側の2つのマイクやスピーカーを連動させ、そのすべての機能をコントロールしているのは、Appleが独自に開発したこのH1チップです。オーディオ処理のレイテンシー(遅延性)が極めて低く、リアルタイムのノイズキャンセリングを可能としています。まさにAppleの技術の結晶がこの小さな筐体の中に詰まっています。
Qi対応のワイヤレスおよびLightningケーブルでの充電が可能となる専用充電ケース。
Qi対応のワイヤレスおよびLightningケーブルでの充電が可能となる専用充電ケース。
バッテリーの駆動時間は「AirPods Pro」単体で最大5時間、ワイヤレス充電ケースを併用することで24時間以上の試聴、または18時間以上の通話が可能となります。なお、「AirPods Pro」を格納する充電ケースはLightningケーブルのほか、Qi認証されたワイヤレス充電にも対応します。充電ケースを満タンにすれば「AirPods Pro」を1日3時間使っても1週間は持つ計算なので、充電の手間はそこまでかかりません。

これらの機能強化は、ソフトウェアとハードウェアを統合して開発するAppleだからこそと言えるでしょう。大幅にアップデートされているので、従来の「AirPods」からの買い替えも十分に価値ありです。
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ポイント3. AirPods Proの「使用感」

もはや雑音が消えるレベル。圧倒的なノイキャン機能

AirPods Pro。価格は27,800円+税。このテクノロジーを体感できることを考えるとお得感さえあります。
価格は2万7800円(税別)。このテクノロジーを体感できることを考えるとお得感さえあります。
それでは、実際の使用感はどうでしょうか。

従来の「AirPods」と比較してもその実力は圧倒的です。インイヤー型になったことでフィット感が抜群に増しつつも、耳への違和感はほとんどありません。その理由は、イヤーチップから本体の外に向かって空気が流れる仕組みになっており、耳の穴を塞ぐことでの圧力を低減しているからだとか。人間工学的にも計算されたデザインとなっています。
イヤーチップの穴から外に向かって空気孔があるため、耳への圧力を低減します。
イヤーチップの穴から外に向かって空気孔があるため、耳への圧力を低減します。
肝心のノイズキャンセリング機能ですが、室内・屋外の環境で、音楽あり・音楽なしの4パターンを試してみたところ、いずれも雑音が「消える」レベルで、想像以上の効果が実感できました。

特に静かな室内で「音楽なし」の状態で装着した時には、耳に入る音がゼロに近づき、まるでプールの中に潜ったかのような感覚に。同じく屋外で「音楽なし」の状態で装着してみると、歩いていても自分の足音が聞こえず、不思議な感覚が得られました。「AirPods Pro」を装着するだけで周囲の騒音をカットできるので、仕事に集中したい場合などにもうってつけです。

また、「音楽あり」でノイズキャンセリングをオンにすると、曲への没入感が飛躍的に向上。例えばひと気の多いカフェなどでも、音楽を集中して聴くことができます。
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「AirPods Pro」はプロ向け製品?

動画クリエイターや移動の多いビジネスマンなどに特にオススメ。
iPhone 11 Proではカメラ機能を強化し、映像制作をするクリエイターに新たな可能性を提示しました。昨年登場したiPad Proも、Apple Pencilの新型やUSB Type-Cへの対応などによってデザインナーやイラストレーターなどプロのクリエイターに向けた機能強化が行われました。その流れでいくと、この「AirPods Pro」も「プロ」のクリエイターこそ手に入れるべき製品だと言えます。

特にYouTuberなどの動画クリエイターにとっては、「AirPods Pro」を装着することで、いつでもどこでも雑音を気にせず動画編集に集中できるというメリットが享受できるでしょう。

もちろんクリエイターだけでなく、出張や通勤などで移動時間の長いビジネスマンや、没入感のある音を聴きたい音楽ファンにもこの「AirPods Pro」はオススメです。

ちなみに現在、店頭ではすでに品切れ状態が続き、ネットの注文でも2〜3週間待ちとのこと。つけた瞬間に「コレ買い!」となること必至ですので、気になる方はぜひ実際にお手にとってお確かめを。

■ お問い合わせ

アップルストア コールセンター 0120-993-993
https://www.apple.com/jp/

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