【個展開催中】愛に溢れる「DABSMYLA」のアートとは

LAを拠点に夫婦で活動する二人組のビジュアルアーティスト「DABSMYLA」。10年以上ともに制作を続け、イラストやポップアート、アメリカのクラシカルなアニメーションなどから影響を受けたその作品群はカラフルで精緻かつくっきりとしており、パノラマ的な視点を用いて描かれる構図が魅力です。

大規模なミューラル（壁画）も数多く手掛け、LAやリオデジャネイロ、ロンドン、デトロイト、ノルウェー、タヒチの街中など、世界中でその作品を見ることができます。

そんな彼らの個展『COSMIC DREAMS』が、村上隆氏率いる中野ブロードウェイ内のギャラリー「Hidari Zingaro」にて12/16(木)まで開催中！

おふたりに取材をしてみると、その作品にはとても人間らしい愛が溢れていることに気が付きます。

── 今回の個展では2021年の新作を集めたということですが、新型コロナウイルスのパンデミックを経て、制作に対する影響や価値観の変化などはありましたか？

Myla　その影響は大きかったですね。それ以前よりも時間が生まれたこともあり、自分の人生を振り返ってみました。もともと私もDabsもポジティブなマインドの持ち主でしたが、むしろコロナ禍を経てから一層強まったように感じます。

Dabs　僕もそう思います。彼女と過ごす時間もより濃くなり、愛もさらに深まりました。だよね？（笑）

Myla　もちろん！ 私たちはふたりで作品を制作していますが、お互いに影響を受けていて、その関係性が深まったことでより魅力的な作品を生み出せているのではないかと思います。

── ふたりでの制作におけるメリットとデメリットを教えてください。

Dabs　メリットしかないですね！ 元はそれぞれ個人で活動していたのですが、とあるきっかけでふたりで作品を作ってみたんです。そうしたらお互いに“ふたりで作った作品が一番良いじゃん！”という話になり、いまに至ります。ふたりでひとつのものを作るためには綿密にコミュニケーションを取る必要がありますが、お互いにフィードバックをすることでモチベーションを高め合い、より良い方向に向かっていると感じています。

Myla　愛し合っているから、喧嘩もしません（笑）。彼と長い時間を過ごし、同じ方向を向いているからこそ、人間としてさらに魅力的になれるようチャレンジもしています。誰しも自分の好きなことをやれると幸せを感じると思いますが、それをふたりでシェアできるなんて最高に幸せ！

Dabs　一緒に作業をしていて、彼女が褒めてくれた時が一番エキサイティングな瞬間です（笑）。

── アートを楽しむためには、どのようにそれと接したらいいと考えますか？

Myla　アートは音楽と一緒ですべてがみんなに合うわけではありません。人によって伝わり方は違うので、自分にコネクトできる作品を見つけることが大切ですね。最初は混乱することもあると思いますが、時間をかけて触れ合い、多くの作品の中からお気に入りを探してみてください。

Dabs　LEON読者の皆さんに対してお伝えしたいのは、美術館やギャラリーなどのアートと触れ合える場に女性とデートへ行き、一緒に楽しむことで、関係がより深まることもあるということ。Mylaも言うように、アートは音楽と同じ。パートナーとの共通点を探すひとつのきっかけとして楽しむのも一興だと思いますよ。僕たちのようにね！（笑）

── 最後にひと言メッセージをお願いします。

Dabs　僕たちは宇宙のように広い視野や視点で、世界の見方や世界とのつながりをさらに広げるための新しい方法を見つけることを意識しています。『COSMIC DREAMS』は僕たちがこの1年で大きく前進した結果として生まれた作品で構成しているので、ぜひ多くの人に楽しんでいただけると嬉しいです！

取材が終わるとふたりは、「アート専門メディアとは違う視点の質問で楽しかったです。きっとLEON読者の皆さんもユーモラスな方々なんでしょうね！ 帰ってからじっくり雑誌を読ませていただきます」と言い、自ら会場を案内してくれました。

ポジティブな色使いでユニークな作品を作り出すDABSMYLA。彼らの優しく愛に満ちた人柄によって生み出される作品群は、アートに精通する方にもそうでない向きにも響くはず。この機会に、ぜひ足を運んでくださいませ！