
【 赤タブ / レッドタブ 】

ちなみに織り込まれているブランド名が大文字の場合は“ビッグE ”、小文字は “ スモールe ” と区別され、ヴィンテージ古着の世界では年代判別の基準にもなる。またシリーズごとに色分けがあり、オレンジタブ、ホワイトタブ、シルバータブなども存在。
【アーキュエイトステッチ】

また、こうした飾りステッチはブランドごとに多種多様なデザインがあり、それぞれの個性が表現されると同時に、バックスタイルを決定づける重要なポイントでもある。

【 レイジーSステッチ 】
リーバイスと並ぶ米国3大ジーンズブランドのひとつ〈Lee(リー)〉は、波線状のバックステッチが目印。1943年以前は上述のアーキュエイト型であったが、リーバイスの商標となったため'44年頃に変更された。その名は “ 横向きの緩やかなS ” といった意味を持ち、モチーフは飼牛の所有者を示すマーキングの焼印、また馬の口を横から見たカタチなど諸説ある。ただの飾りではなく、内側の補強布を留める役割も兼ねている。

【 サイレントWステッチ 】
同じく米国3大ジーンズブランドとして知られ、世界初のデザイナーズジーンズでもある〈Wrangler(ラングラー)〉のバックステッチは、そのイニシャルを象ったもの。ラングラーの「W」は発音しないサイレントレターであることから、こうネーミングされた。正式採用は1947年前後。
【 アタリ 】

【ヴィンテージ】
【 オンス 】
【 隠しリベット / 裏リベット 】

【 コインポケット / ウォッチポケット 】

またジッポーライターを入れてアタリ(先述)を楽しむ愛煙家も。さらに故スティーブ・ジョブズは、世界中が見守る新製品発表のステージで、この小さな収納から初代iPod nanoを取り出し、そのコンパクトさを明快にアピール。今も語り継がれる伝説のプレゼンに。
【 コーンミルズ 】

【 セルビッジ / 赤ミミ 】

最もポピュラーな〈リーバイス〉で採用していた生地のミミに、赤いステッチが施されていたことからの俗称で、そのまま代名詞として定着。さらに、ほかの色糸があしらわれた金ミミ、青ミミなども総称して“ 赤ミミ ” と呼ばれることが多い。
【 タテ落ち 】

ムラ糸を用い、均一に織ることができなかった旧式の力織機(後述)で製造したデニム生地に見られる特有の表情であり、均一に大量生産できる現代の革新織機による生地では得られない。
ヴィンテージ及び、その素材感を再現したジーンズの醍醐味であると同時に、“格好いい色落ち ” の基準とされている。
【 チェーンステッチ 】

そのためヴィンテージタイプなど味わいを大切にしたいジーンズを丈上げする場合は、裾をチェーンステッチで縫うのがよしとされ、専門店や一部こだわりショップで受け付けてもらえる。
【 パッカリング 】


ジーンズではポケット口やヒップのヨーク、裾口など要所に現れるが、とくにチェーンステッチ(先述)で縫われた箇所ほど迫力のあるパッカリングが刻まれる。
【 ヒゲ 】

【 力織機 / シャトル織機 】

より効率的に大量生産できる最新の革新織機と比べ、生地幅は約半分、スピードも1/6ほどと著しく生産性が低く、かつ現在は製造されていない年代モノの機械のためトラブルは日常茶飯事、また日々のメンテナンスや調整も不可欠と非常に手間暇を要する。
しかし、ヴィンテージならではの魅力である不均一なザラつきのある風合いや粗野な表情は、力織機でしか表現できないことから、希少で価値あるものとしてデニムファンから高く評価されている。