モテる大人はミリタリーがちょいリッチ!?

定番のミリタリーアイテムだけでなく、ミリタリーのテイストを取り入れるには、ディテールだったり色使いだったり様々な要素があるのですが、いずれにせよリアル過ぎるミリタリーは大人には少々いただけません。

古着やヴィンテージのミリタリーアイテムではマニアっぽく見えますし、カジュアル過ぎるミリタリーアイテムでは、オタクか安っぽいミュージシャンに見えてしまいますので。これじゃ女性に引かれてしまいますよ。

大人のミリタリーはラグジュアリーで差を付けるべし。巧みに洗練されたデザインと上質な素材を使った、ラグジュアリーメゾンのコレクションアイテムであれば、きっと女性からも支持されるはずです。

ミリタリーの持つ男クサさや力強さをエレガントで上質なラグジュアリーで包み込みながら、しかもカジュアルスタイルにさりげなくラグジュアリーブランドを愛用していることもアピールできて、まさにそのギャップこそが“モテ”要素につながるのですから。

時代が変われば、かつてのミリタリーとは、使い方自体が変わって当然ですし、大人ともなれば、いまどきの若い人のミリタリーとも使い方は異なります。そのあたりで差をつける意味でも、ラグジュアリーブランドのミリタリーには今後も注目していかれるとよろしいかと。

スカーフのように垂らしたり、バンダナのようにキュッと結んだり、いろいろな使い方ができるロザンジュにもカモフラ柄がありました。迷彩柄のようですが、開いてみるとこれがエルメスには定番の馬の柄になっていまして、メゾンの馬具商としての出自を物語るとともに、いかにもラグジュアリーな逸品なのです。こんなふうにミリタリー要素をさりげなく使うのが贅沢の極みですよね。

カーゴパンツも元を正せば軍服が由来です。とはいえミリタリーカラーのタフなボトムズではなく、スマートで細身でしかも機能ディテールとしてのカーゴポケットを取り付けたパンツなら、モダンに着こなせるというものです。こちらナイロン素材でカーゴポケットのフラップには、オリジナルのバックルが付属。裾がベルクロテープで開閉できるなど、ミリタリー要素を未来的デザインに昇華させています。

エポーレット付のショートブルゾンは、ミニマルでなんともモダンなデザインです。素材は上品なウールで、まるで士官服にありそうなデザインですが、しっかりと今っぽく、しかも都会的にリモデルされています。天才エディ・スリマンをクリエイティブディレクターに迎えたセリーヌならではの、いまもっとも期待されるコレクションのミリタリーは、こんなにも洗練されているんです。

カモフラ柄のTシャツには、オリジナルのワッペンやバリケードテープを思わせるレターなど、かなりオリジナリティの高いイメージデザインが描かれています。これまでもデザインの面白さで、ミリタリーエッセンスの可能性を広げてきたブランドならではのユニークなアイテム。大人っぽく着こなすなら、ボトムズはシンプルな白パンなんかできれいめに合わせるのが良さそうです。