バックパック、財布、Tシャツなど。カール・ラガーフェルド氏の遺作となったコラボ作が登場！

カール・ラガーフェルド。ハイブランドの動向に疎い方でも、名前だけは聞いたことがある、もしくは白髪を後ろに結わえ黒いサングラスをかけたこの顔は見たことがあるのではないでしょうか。彼は1958年から自身の名前でコレクションを発表しつつ、クロエ、フェンディ、シャネルなど一流メゾンのデザイナーとしても活躍したファッション業界の大功労者なのです。先日、惜しまれつつも85歳で華麗なる人生の幕を閉じましたが、とりわけ1965年から続くフェンディとの契約は、なんと50年を超えていたのです。

話は変わってフェンディのメンズラインが毎シーズン展開する、他方面から招聘したデザイナーとのコラボコレクション。今季はなんと、偶然にもカール御大が長い歴史の中で初めて名乗りをあげたというから偶然って面白い限り。あれ!? と思った方、わかります。筆者もふたつ疑問が湧きました。

一つは、“フェンディのデザイナーがフェンディとコラボ!? ”ってところ。氏はレディースのウェアとファー製品の担当で、紳士服はノータッチゆえコラボの図式が成り立つのですね。ちなみにメンズのデザインは創業家のシルヴィア・フェンディが手掛けています。

二つ目は“偶然”という点でしょう。そう、このコレクションが作られたのは昨年、もしくはもっと前のこと。そして氏が息を引き取ったのが今年の2月。つまり、製作段階では生きていらっしゃったんですね。店頭に並ぶのが死後ゆえ、消費者にはデザインチームが大急ぎで仕上げた追悼コレクションのように映るかもしれませんが、これらはブランド公認のれっきとした遺作というワケです。

経緯が長くなりましたが、内容はいたってわかりやすく、それでいてすこぶるアーティスティック。ひとことで言えば、“御大のポートレートや手書き文字、デザイン画などのコラージュ”です。こうしたメモリアルさながらなデザインも、追悼コレクションと思わせる一因に他なりません。いや、氏は自らの人生の引き際をわかってこういう作品を世に残したのかも……。

気になる方は最寄りのフェンディの直営店、もしくはオンラインショップ。都内なら伊勢丹新宿店メンズ館1階のイベントスペースで7月3日から16日まで催されるポップアップショップへ足を運ぶのがよろしいでしょう。

ビッグロゴなどのちょっとレトロなデザインがトレンドを席巻する今こそ着たいのが、若き氏のポートレートや手書き文字、ラフスケッチがバランスよくコラージュされるこちら。ポリエステル混アセテート製のボンディング生地で作られているため、型崩れせず見映えも良好です。

裏はFendiの17連発。これらも御大直筆のトレースというから後ろ姿のオーラもひとしおです。

季節柄も相まって、最も着まわしやすいのがこのコラージュT。ストリートな雰囲気がイイ感じです。総コットン製で、ナチュラルな着心地も良好。

カール謹製のコラージュ生地で仕立てたプルオーバーパーカ。あえて甘めな裾リブがゆる〜い雰囲気に拍車を掛けます。コットン製ながら裏起毛ゆえ、真冬までヌックヌクです。

服より取り入れやすいのがこのリュック。背面はちゃんとメッシュ仕立てでクッション性、通気性ともに良好です。サイズ感はちょい小ぶり。ゆえにデイリーユースしやすく、女性にも大オススメ。

世界的デザイナーの威光にさりげなくあやかるなら、写真部分がカラフルな長財布を。手に馴染むフワフワな質感もさることながら、フェンディならではのイエロータブもアイコニックです。

内部は、コインケースを間仕切りにした一般的な長財布より1層多い3層構造。イエローとブラックの内装は金運アップにもひと役買ってくれそうです。