2022.09.26

大人の遊びゴコロ漂う「一芸クラシック柄スーツ」

英国伝統のいわゆるクラシック柄のスーツは、正統派の貫禄と気品があり、なによりオヤジ世代にこそ似合いますよね。ともするとオッサンぽく見えるのがタマにキズですが、お試しいただきたいのが一芸、つまり遊んだヒネリを利かせたクラシック柄スーツです。遊びでオッサンぽさを回避しつつ、堂々たる貫禄を小僧には醸せない大人の色気へと昇華してくれるのですよ。

CREDIT :: 写真／川田有二　スタイリング／四方章敬　ヘア／Kazuya Matsumoto（W）、小田代裕（mod's hair）　メイク／Ken Nakano　文／竹石安宏（シティライツ）

一芸を際立たせるモノトーンコーデ

デザインやディテール、色柄などで遊んだクラシック柄スーツは、合わせるほかのアイテムをモノトーンに絞るのが鉄則です。Vゾーンまで遊ぶと遊びすぎて大人の色気が薄れるのに加えて、ほかをストイックにまとめることで、スーツに凝らされた遊び心がより際立つという算段です。

◆ ディオール

絶妙な遊び心でクラシックをモードに昇華

ムッシュディオールがこよなく愛したプリンスオブウェールズチェック柄スーツをベースに、ストラップや包みボタン、フラップポケットなどで、モダンな遊び心をプラス。

白シャツにブラックタイというストイックなVゾーンが、遊んだディテールと好バランス。これでバストのストラップが引き立って、小粋な色気が漂います。Vゾーンが狭めゆえ、チビ襟やナロウタイなら窮屈に見えません。

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「一芸クラシック柄スーツ」

いまクラシック柄はこんなに芸達者

スーツに限らず、いまクラシック柄はリバイバルの真っ只中。クラシコからラグジュアリーまで多くのブランドがクラシック柄スーツをリリースしているんですね。しかも正統派なクラシックでなくどれもどこかに遊びが効いていて色っぽくこなせる、つまりモテるクラシック揃いなのですよ。

◆ エトロ

シックと思いきや艶な色気がギラリ

一見無地の黒スーツはラメ糸による大ぶりのヘリンボーン柄ジャカードが光の加減で浮かび上がる仕掛け。ミッドナイトブルーのエナメルボタンや側章パンツなどでフォーマルにも◎。

ダークトーンの表地とは真逆ともいえる色鮮やかなペイズリー柄ライニングが、ジャケットを脱いだ時などに遊び心溢れるアクセントに。黒シャツも遠目では無地に見えますが、ココンチのアイコンであるペガソ×ロゴが全面に織り込まれ、ストイックに振れず遊んだ色香を漂わせます。足元は素足履きにより、胸元と同様に隙を作るとバランス良し。

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◆ ザ・スタイリストジャパン

オヤジに似合うグルーヴィーな遊び心

英国のムーン社のタータンチェック柄ツイードを大胆に用いたセットアップ。構築的な肩やワイドピークドラペル、ブーツカットパンツなど70’sを彷彿させる遊び心が満載です。

近年注目のフレンチスタイルにも見られるパンツのL字ポケットは、スーツにカジュアルな遊び心を加えてくれます。タートルネックで70’sテイストにまとめたいですがピュア白ではなくオフ白にするとトーンが落ち着き、いまどきに。足元は上品な茶スエードがベター。

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◆ ダンヒル

モードに遊ぶ英国スタイルの再解釈

伝統のプリンスオブウェールズ生地がアイコンのラップジャケットなセットアップ。盛り上がったロープドショルダーや絞ったウエストから裾へ広がるシルエットなど、英国調が再解釈されています。

第一ボタンが比翼仕立てで見えず前合わせを巻いているように見えるダンヒルのアイコン、ラップジャケットがスマートな遊び心を演出。白シャツにシャドーストライプの黒タイでVゾーンをストイックにまとめ、足元はゴツめソールでギャップで遊ぶのも一興。

2022年10月号より
※掲載商品はすべて税込み価格です

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エトロジャパン　03-3406-2655
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ザ・スタイリストジャパン　03-3478-0144
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ゼニス　03-3575-5861
ダンヒル　0800-000-0835
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