デザートブーツがブームの予感!? センスのいい大人を虜にしているワケは？

ギラつきすぎたファッションは大人には似合わないもの。センスの良さを感じさせるなら、柔和で親しみやすい装いを心がけたいもの。とはいえ、無難すぎるコンサバ服では老け込んで見えるし、流行りの最新ブランドで身を固めるのも頑張って見えてしまう。アメカジからクラシックまで通過してきた我々こそ、ベーシックとトレンドのさじ加減が腕の見せ所。
 
例えば、足元を変えてみるのはいかがでしょう。とは言えガチガチのドレスシューズでは、カジュアル感のあるコーディネートには馴染みにくいですし。そこで、過去の名作シューズを思い返していると、柔らかな履き心地でカジュアルに合わせやすいデザートブーツがあるじゃないですか！
 
第一次世界大戦時、英国陸軍が砂漠の行軍用として支給されたブーツが、デザートブーツの起源。柔らかなスエードアッパーとクッション性のあるクレープソールがもたらす、快適な履き心地が特徴です。まさに、スニーカー以上、革靴未満という、絶妙な立ち位置のデザートブーツが程よい大人のカジュアルスタイルには絶好です。

軍支給品であったデザートブーツを一般に販売したのが、ご存知クラークス。同社のロングセラーですが、こちらの新作はスエード同様に柔らかな、シボ感のあるスムーズレザーをアッパーに採用。青みがかったライトグレーがとてもモダンです。伝統的なステッチダウン製法で、アンライニング仕上げ。ナチュラルラバーによるクレープソールも健在。

GEN SUEDEと呼ばれるライトブラウンのスエードを採用し、丸みのあるフォルムにデザイン。4アイレットにすることで高さを出し、フィット感を高めています。軽量なウレタンソールとコルクのインソールで、柔らかな履き心地に。マッケイ製法とセメント製法を組み合わせることで、コバのステッチが見えないミニマルな表情もポイントです。

元来ミリタリーアイテムであるデザートブーツゆえ、オリーブグリーンとの相性の良さは言わずもがな。天然ラバーのソール、ステッチダウン製法、２アイレットといった伝統的な作りやディテールはそのままに、同色のペンキを散らしたような加工を施し、雰囲気のある仕上がりに。いつものジャケパンやブルゾンの着こなしが一気に今時に見えますよ。

デザートブーツを特徴づける基本的要素を踏襲しつつ、ジーンズや裾幅のあるパンツでも合わせやすいボリューム感にアレンジしたのがこちら。芯地を使わないデザートブーツでありながら、適度にコシのあるスエードを使って、流麗なフォルムを描いています。しっかりとケアをしながらじっくりと付き合いたい、英国ブランドらしい品格ある一足。

ソールに巻きつくように泥除けを配したマッドガードタイプ。こちらもスニーカー以上、革靴未満な名作です。クレープソールの側面をぐるりと取り囲んだラバーのデザインが特徴で、名優スティーブ・マックイーンが愛用したことでも有名。先人に倣って、ホワイトジーンズやチノパンを合わせ、街を颯爽と闊歩してみては？