2023.02.25
金子ノブアキが着る、“刻むオトコ”のスタイル PART1
時代のエッジを凝縮させたモードスタイルには、大人の色気とエレガンス、そしてファッションの楽しみがつまっています。そんなモードのポテンシャルを、著名人が華麗に披露するこの連載。第5回目のゲストは、ドラマーとして、俳優として、さまざまなジャンルで八面六臂な活躍を見せる金子ノブアキさんです。
- CREDIT :
主演/金子ノブアキ 写真/大森 直(TABLEROCK) スタイリスト/四方章敬 ヘアメイク/高草木剛(VANITES) 文/安岡将文 編集/高橋大(LEON.JP)
大人なモードの遊び方 第5回 主演 金子ノブアキ
刻むオトコ PART01「カラースーツ」
様々な刻み方を、ステージや銀幕で披露してきた金子ノブアキさんに表現してもらいます。
全3編となるこの企画。刻むスタイルの主役として選んだのは「スーツ」。ミニマルにして、男の服の究極の形といえる、このアイテムを3つのテーマでお届けします。
パート1となる今回は「ライフスタイルの中で刻まれるカラー」がテーマ。纏うことでそれを見る人々に、そして着る自身の中に新たな感覚が刻まれる「カラースーツ」の魅力に迫ります。
Giorgio Armani
光沢とシルエットで、定番がプレミアムになる
素材はリヨセル。なめらかな質感と美しい光沢が、ともすればありきたりであるはずのネイビーを華やかに見せます。そしてドレーピーな生地感は、ジョルジオ アルマーニらしいゆったりとした2プリーツ入りパンツによってより印象付けられます。
ラグジュアリーとリラックスの両立。その独特な生地感とシルエットに加え、ロゴをジャカード織りであしらったストールのようなアクセントがVゾーンにさらなる視線を。定番であるネイビーも、こんなアプローチなら一躍注目を浴びるカラーになるんです。
それはまるで、しっかりと時を刻みながらいつまでも輝きを失わない大人のロックミュージシャンのように。そんな一着を手にすれば、久しぶりにパーティへと出かけてみたくなります。
TOM FORD
こんな色を着こなすことこそ、オヤジの醍醐味
そのカラーとは、ブラウンよりも赤味を強めたブリックカラー。ワイドラペルと相まって、どこか70年代的な色気が漂うその着姿に、シルクの光沢がさらにある種の妖艶さをにじませます。そこにレオパードプリントのタイを合わせた姿は、ロックそのもの。アリゲーターのスタンプレザーのブーツを足元に合わせたくなるのも、納得かと。
年齢を重ねた今も、オトコらしさと色気を求めて止まない。いつの時代においも自身の存在を刻みたい衝動に駆られるそんなオヤジが纏いたくなるのは、こんなスーツではないでしょうか。
■ interview
金子ノブアキさんインタビュー
そんな金子さんが今回披露した、カラースーツの華麗な着こなし。撮影中、終始笑顔で楽しんでいた金子さんにとって、ファッションとはどんな存在なのか、普段どんな楽しみ方をしているのかを聞いてみました。
── 本日の撮影はいかがでしたか?
「最高でした! どのコーデもとても印象深かったですね。このまま写真集撮りたいって思っちゃいました(笑)」
「妻がアパレルのデザイナーなんですけど、話を聞いているとバンドで曲を作るのに似ているなって思うことが結構あります。でも、今回はどれも高級ブランドだったので、ちょっと背伸びしちゃいましたけど(笑)。普段の自分は、とてもラフ。40歳を過ぎて、過剰に頑張る感じはなくなりました。肩肘張らずに、自分に似合うものを着ればいいって」
── 細身のスーツも難なく着こなしていらっしゃいましたが、体型維持のために何か努力を?
「20代で怪我してから、柔軟とか筋トレを習慣的にやり続けています。怪我は、海外をずっと回っていた時期にしたんです。当時は機材運びからすべて自分たちでやっていて、それで無理しちゃって。そもそもドラマーって怪我しやすいですからね」
── 現在でも精力的にバンドやソロで活動されていますが、常に怪我との戦いを?
「流石に長年やっているので、上手く負担を逃す叩き方を習得しています。ちょっとした居合的な感覚です。でも、いざライブとなったらテンションが上がってしまって、無茶な叩き方しちゃうんですよね(笑)。その時は合図してくれって、マネージャーに頼んでいますよ。でも、野外ライブとかで風向きによって音が伝わりづらいと、やっぱり無理してでも叩かないと伝わらないことがあるんです」
── ファッションにおけるポリシーはなんですか?
「清潔感が大事かなと思っています。年齢を重ねると、なおさら。例えファストファッションでも、ちゃんとキレイにしてダラシなく着なければ、サマになりますから」
「そうなんです。若い頃もジャケットを着る機会が結構ありました。ネクタイまでは締めなかったですが、意外に馴染みがあるんです。当時は服を作っている友人もたくさんいましたし、ジャケットだけでなくグランジファッションとか、いろんなスタイルを楽しんでいましたよ。音楽もファッションも、まさに今でも記憶に刻まれている面白いスタイルがたくさん出てきた時代でしたよね」
● 金子ノブアキ
ミュージシャン、俳優。1981年、東京都生まれ。RED ORCA、RIZE、のドラマーとして活動。また、ナレーター、映画の音楽監督、ソロミュージシャン、など多岐に渡り活躍中。RED ORCAは3月に全国5カ所にてワンマンライブを開催する。
詳しくはこちら https://www.redorca.tokyo
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