【アルマーニ、グッチ……etc.】 ミラノ メンズコレクションで見えたイマドキの男の色気って!?

今シーズンのミラノは本当に久しぶりに会心のシーズンだったと断言できます。ミラノを代表するメゾンの多くは、ブランドの原点に立ち返り、それを現代の技術とムードに合わせて刷新。思わず財布の紐を緩めてしまいそうな魅力的なコレクションが目白押しでした（笑）。

ピッティと同様にキーワードとなったのは“ミニマルさのなかに漂うオトコの色気”。派手な色や柄に頼らずにそれを表現できているのは、デザイナーの手腕と職人の技術、そしてブランドの歴史によるものが大きいことでしょう。なかでもミラノの帝王、「ジョルジオ アルマーニ」の色気の凄みには、改めて驚かされました。日々の意識から忘れ去られつつあるエレガントなスタイルが、会場を魅了したのです。

今シーズンのジョルジオ アルマーニは、ミラノに代々続く、とある貴族の館のアトリウムがインスピレーションの源。イタリア人の作曲家ルドヴィコ・エイナウディが手がけたピアノと弦楽器の音色が大理石の輝くセットのなか、グレージュのカラーパレット、品格と快適性を兼ね備えた上質な仕立てのアイテムからなる秋冬コレクションの美しさと洗練さがコレクション会場内を魅了しました。

テーマは本質的なものを意味する“ESSENZA”。ブランドのDNAに立ち返ったコレクションで、コルセットなどのウィメンズの要素は、1999-2000年 秋冬 コレクションを進化させたもの。メンズとは思えない優美な曲線を描く色気のあるジャケットやコートは必見です。

一時代を築いたアレッサンドロ・ミケーレが退任し、デザインチームが新しいグッチ像を描いたコレクション。ジャケットはお尻が隠れるロング丈で、インナーに合わせるのは胸を大胆にはだけたTシャツ。ミニマルで色気のある新しいグッチの方向性を示しました。

ヘムがマフラーのフリンジのようになったロングコートやケープコートなど、まるで良質な生地に包まれているかのようなフェンディのコレクション。70年代のディスコシーンからインスパイアされたという片方の肩が露出したワンショルダーのトップスなど、ジェンダーレスな色気のあるアイテムも目立ちました。

マルコ・デ・ヴィンチェンツォがクリエイティブディレクターに就任して初のコレクションとなったエトロ。エトロの祖業である生地に焦点を当て、クラフト感とモダンさ、色気を両立。会心のデビューコレクションでした。

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