2023.08.04
寺島進が着る、“いなせ”なオトコのスタイル PART1
時代のエッジを凝縮させたモードスタイルには、大人の色気とエレガンス、そしてファッションの楽しみがつまっています。そんなモードのポテンシャルを、著名人が華麗に披露するこの連載。第6回目のゲストは、強面だけどその瞳の奥底に優しさがにじむ、いぶし銀俳優、寺島進さんです。
- CREDIT :
主演/寺島 進 写真/前田 晃 スタイリスト/久修一郎 ヘアメイク/Hanjee 文/安岡将文 協力/ふじ屋 編集/高橋大(LEON.JP)
大人なモードの遊び方 第6回 主演 寺島 進
“いなせ”なオトコ PART01「柄シャツ」
「粋でいなせな〜」、なんてフレーズを聞いたことがあると思いますが、男気や心意気あふれる格好の良い江戸っ子を称する言葉。粋(イキ)も近い意味がありますが、より威勢がよく若々しいイメージ。まさに寺島さんのイメージ通りと膝を打つ人も多いのではないでしょうか。
そんな寺島さんを迎えて、三回に渡ってお送りする今回の「モードの遊び方」。現代の“いなせ”なオトコの着こなしとは? をメインテーマに、各回ではより具体的なキーワードに絞りこんでお届けします。
第一回のキーワードは「柄」。
柄にもねぇ! なんて台詞が寺島さんから聞こえてきそうですが(笑)。大人のオトコが着るからこそ、柄はとっても艶っぽく見えるということを、体現していただきます!
Dolce&Gabbana
ひねりのある小柄のドレスシャツを着流す
では、こんな着こなしはいかがでしょう? コットン生地にプリントされるDGロゴは、遠目にはドット柄に見えるほど小ぶりなロゴ。だから、悪目立ちせず、しかも接近戦ではロゴとわかるわけで、その効果は抜群。
ドレスな仕立ての一枚をラフな腕まくりでこんな風に着流せば、大人の余裕も滲みます。
ちなみに、同アイテムが掲げるテーマは「Re-Edition」。無難な選択に慣れてしまった自分を再構築したい……なんて方にはピッタリなんですね。
versace
あくまで上品に強印象な柄を着こなす
ピュアシルクツイル地にプリントされる、お馴染みのロゴ、ポルカドット、そしてシーシェル バロッコ柄。
唯一無二の存在感の、その色合いやポルカドットとの組み合わせは強烈なインパクトを放ちながらもリゾート的な軽快さも備えています。ラ ヴァカンツァ=休暇を意味する今季のテーマを、見事アイデンティティと融合させた一枚と言えるでしょう。
ベースカラーのサックスブルーと合わせた、コットンのセットアップでエレガントに着こなすのが、現代的ないなせなオトコのスタイルなんですね。
■ interview
狙って買うよりも、その出会いを楽しみたいかな
また、北野武監督作品をはじめ、威圧感と迫力のある役柄を多く演じてきた寺島さんは、今年で還暦を迎えます。俳優として、一人のオトコとして、装いについてどんな考えをお持ちなのでしょうか。
── 今回着用して頂いた服について、率直な感想を聞かせてください。
「どれも個性があり、着ていてすごく気持ちがよかった。やっぱりいいブランドの服ってのは、素材が素晴らしいよね」
── ヴェルサーチェの柄シャツ撮影時には、急遽人力車に乗って頂きありがとうございました。
「あんなことするなんて、聞いてねぇよ(笑)。ただでさえ人が多い浅草なのに、さすがに恥ずかしかったよ! まぁ、それでも面白かったけどな」
「とにかく楽な服。今の服って、冬のアウターでも軽いでしょ? 昔のコートなんて、そりゃあ重かったからね。服も進化してるんだね」
── ご自分で服を買いに行かれたりしますか?
「もちろん。百貨店とかに行くの好きだよ。ブランドにこだわりはないけど、フロアをブラブラ見ながら歩いて、気になったら買うって感じかな。まぁ、一目惚れってヤツ。色々並んでる中でも、お気に入りの服ってパッと目に飛び込んでくるもんだよね。狙って買うよりも、その出会いを楽しみたいかな」
── 寺島さんにとって、ファッションはどんな意味を持ちますか?
「プライベートに加えて、役者として色んな服を着るけど、その度にちょっとした刺激をもらってるね。よそ行きのスーツなんてビシッと着ると、やっぱり背筋が伸びるもん。例えそれがジャージでも、新しいのを着るとジムに行こうって気になるし(笑)」
「昔、イタリアのミラノでオーダーしたスーツかなぁ。岩城滉一さんに連れて行ってもらって作ったんだけど、その時にスーツを着こなす際の流儀を教わったよ」
── 今年で還暦を迎えますが、好みに変化はありますか?
「ないなぁ。そもそも、還暦って意識してないからね。人生100年時代でしょ? まだ半分じゃない。ただ、もう背伸びする年齢じゃないなってのは思ってるよ。自然体でいい。年齢を重ねると、それなりに顔にも存在感が出てくるから。なんもしなくてもご利益ありそうな、まるで仏像みたいに(笑)。でも、そういうのカッコいいなって思う。田中泯さんみたいなね。もちろん、裏側には影の努力や自分との戦いがあるんだろうけど」
● 寺島 進
1963年、東京都生まれ。1986年に松田優作監督の「ア・ホーマンス」で映画デビュー。北野武監督の映画では数々の作品に出演し常連となる。
映画「おかえり」(篠崎誠監督)、「空の穴」(熊切和嘉監督)、「幸福の鐘」(SABU監督)などでは主演を務め海外でも高い評価を得ている。
ドラマでは「アンフェア」など話題作への出演が続き、2023年は大河ドラマ「どうする家康」で好演する。また自身が主演を務める「駐在刑事」は今も続く人気シリーズとなっている。
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ヴェルサーチェ ジャパン ︎www.versace.jp
ドルチェ&ガッバーナ ジャパン 03-6833-6099
ルックスオティカジャパン カスタマーサービス 0120-990-307