ザ・ノース・フェイス、ウールリッチなど。業界に激震が走った革新素材の大人アウター

環境に配慮したモノ作りが当たり前になりつつある現代。さまざまなブランドからサステナブルなアイテムが続々とリリースされるなか、業界に衝撃を与えたのが、スパイバー社が生んだ人工タンパク質素材の「ブリュード・プロテイン」。ポリエステル以来の大発明！ と大きな話題となりました。

石油原料の合成繊維や動物由来の繊維とは異なり、植物由来の糖を原料に微生物の発酵で作られる素材とあって環境負荷の軽減も期待される新素材ですが、それだけじゃないんです。シルクのような繊細で艶やかな光沢感を持つフィラメント糸や、滑らかな肌触りのカシミア、嵩高性に優れたウールのような紡績糸など、あらゆる素材に加工できるんだとか。

そんなブリュード・プロテインを使用したアイテムは、これまで数量限定のスポットリリースのみでしたが、スパイバー社のタイの量産プラントが稼働したことを機にゴールドウイン社から、初の量産コレクションとしての販売が実現。ザ・ノース・フェイスやウールリッチなど、5つの人気ブランドの鉄板モデルをベースにリリースされたんです。

ストリートやアウトドアシーンで人気の定番モデルとはいえ、その生産背景もあって価格はちょっとお高めですが、裏を返せばそれに見合う高級感や素材へのこだわりが得られるということ。環境に優しくワンランク上のお洒落を叶える最先端の一着、この響きだけでもモテる大人が手にする理由には十分すぎるかと！

ゴールドウインを象徴するスキージャケットがベースの「3L ジャケット」。軽快でシャープなスポーティさが魅力の一着ですが、グレスラや白のモックネックニットなどを合わせ、上品かつ都会的に着こなしたいところ。カラバリは写真のブラックのほか、ホフホワイトのナチュラル、オリーブの全3色展開。

1992年に誕生して以来、ストリートシーンを席巻した「ヌプシジャケット」が昨年30周年を迎え大人顔に進化。日本限定で販売される本作は、ブリュード・プロテイン繊維にウールと植物由来のバイオナイロンをブレンドした生地を採用し、ダウンにもリサイクル素材を採用するなど、よりサステナブルな仕上がりに。

抜群の保温性とスポーティな着こなしを演出する、ザ・ノース・フェイス パープルレーベルの定番アウター「シエラパーカ」。環境に配慮されたブリュード・プロテインを使用し、中綿には体温を利用して快適な暖かさを作り出す光電子®ダウンを採用。細部に至るまで真っ黒で仕上げたミニマルデザインも魅力のひとつ。

ウールリッチのマスターピースといえば「アークティックパーカ」。1972年の誕生以来、多くのファンに愛され続けてきた普及の名作が革新素材で登場。中綿にはフェザーを20%入れることで、見た目以上に軽快な着心地に。ボリュームシルエットがコーディネートにメリハリを与え、存在感をアピールします。

こちらは、ナナミカのシグネチャーモデルとして人気の「バルマカーンコート」。装飾を排したスマートなデザインと、ジャケットの上から着用しても着膨れしないゆとりあるシルエットが特徴。ブリュード・プロテインにウールとナイロンを混紡したハリのある生地感が、Aラインシルエットのキープにひと役買っています。