2023.12.23
キョンキョン、カート・コバーン、藤原ヒロシ……? 知的好奇心をくすぐるTシャツ本がスゴすぎる件
年末年始は、ゆったりした時間を満喫するという諸兄も多いかと。読めずに放置していた本に目を通すのにも好機ですが、そのラインナップに是非とも加えていただきたい、とっておきのTシャツ本をご紹介します。キーワードは90s。その中身が、とにかくスゴいのです。
- CREDIT :
文・編集/長谷川茂雄
いまのトレンドにも通じる貴重なアーカイヴ
そこでオヤジさんの知的好奇心を大いに刺激する本をご紹介しましょう。『T90s』と題されたTシャツのアーカイヴブック。これが秀逸なのです。
冒頭の写真を見て、キョンキョン……? ステューシー……? 一体なに? と思ったアナタは、きっとこの本に引き込まれること請け合い。
懐かしくも、いま最もホットな90sのTシャツが、ざっと234枚掲載されているのです。
特にデニム市場は活況でしたし、それにも増してトピックに事欠かなかったのがTシャツです。
中でも90sをキーワードに、ロック、現代アート、ファッション、映画、アニメ……、と当時を彩った多ジャンルのTシャツが、まるで有望な金融商品のごとく、価格を釣り上げたことはご存知かと。
編集を担当したのは、バイリンガルファッション雑誌『OUTSTANDING』の編集長にして、プロダクション“ダウトエヴリシング”主宰のデッツ松田氏。
同氏は、長きに渡り多くのファッション雑誌の編集や、ラジオ、テレビ番組等の構成作家として活躍してきましたが、90sのメンズファッション&カルチャーに精通していることでも知られています。
ちなみに“Weber”に関して補足しますと、活動開始は2018年。
実店舗は持たずに、突然、ヴィンテージTシャツを主軸にしたポップアップショップを、東京ミッドタウンでオープンしたかと思えば、写真家ブルース・ウェーバーの激レアTシャツを数多く出品してオンラインオークションを開催したり……。
とにかく、お宝のヴィンテージTを次から次へと、市場にフックアップする目利き集団。その動向に法則性はなく、それゆえ、常に世界のファッショニスタから注目を浴びています。
松田氏曰く「90sは、東京の片隅で裏原宿という文化が花開いたり、ステューシーのように、以後のトレンドに影響を与えるカジュアルブランドが数多く台頭したり、音楽やスケートなどのカルチャーとファッションが、相互に影響しあった時代」。
このTシャツ本には、そんな時代の縮図があると言います。
いまのトレンドは当時のエッセンスから多分に影響を受けていますから、その源流を探してみるのも一興。年末年始は、グラスを傾けながら、こんな本でファッション雑学を深めるのも粋だと思いませんか?
こちらの『T90s』は、2023年11月に先行発売した赤クロスバージョンや青クロスバージョンは完売しましたが、まだ、黒クロスバージョンは購入が可能。
しかもフラグメントデザインが手掛けたTシャツが付属するスペシャルバージョンも、在庫残少ながら、入手できるのは朗報かと!
数年後の価格高騰を見据えても、これは“買い”かもしれませんよ。
■ お問い合わせ
ダウトエヴリシング https://www.doubteverything.jp/