2024.06.11
田中知之(FPM)が選んだ男の定番。今月はコレ!「1960年代のウエスタン・ジャケット」
常に独自の視点で独自の音楽を生み出していくDJとして世界中で活躍する田中知之(FPM)さん。音楽のみならずファッション、時計、クルマ、グルメとオールジャンルでの博覧強記を駆使した田中流「男の定番」をご紹介する連載です。
- CREDIT :
文/田中知之(FPM) 写真/鈴木泰之(Studio Log)
■ 1960年代レーヨンギャバジンウエスタン・ジャケット
【Front Side】
彼はこの日に着用した以外にも、同色、同タイプの刺繍が入ったヴィンテージのウエスタン・ジャケットを複数枚所有、着用していることが確認されている。それまではウエスタン・マニアや一部のロカビリーのミュージャンやファンにのみに支持されていたマニアックなアイテムが、これをきっかけに一般化し、いくつかのブランドからもオマージュされリリースされはじめるのだが、必ずと言ってよいほどデップの名前が付いて回ることとなる。
【Back Side】
刺繍の風合いも佇まいも良い。これ以降の時代も、言ってしまえば現在でも、同デザインのウエスタン・ジャケットの製造は続いているのだが、光沢のある肉厚でトロンとした独特の素材感とオーラはギリギリ60年代までのものに限られているように思う。当然、ウエスタンブーツやテンガロンハットとのコーディネートは厳禁。ブルーデニムと合わせるのもご遠慮願いたい。私はこの初夏は、白いTシャツと白いショーツにさらっと合わせたい。
田中知之(FPM)
1966年京都生まれ。音楽プロデューサーでありDJ。それでいてクルマも時計も大好物。ヴィンテージにも精通し、服、家具問わずコレクターであり、食への造詣も深い。www.fpmnet.com