大人サンダルといえばコレ! グルカって知ってる？

そろそろサンダルが恋しくなる季節です。リネンのシャツを羽織って晴天の下を歩く。創造しただけで爽やかな気分になりますが、そんな時に大人の足元を飾るのは、やはりグルカサンダルが打ってつけでしょう。
 
で、グルカといえば、やはり「フラテッリ ジャコメッティ」。ここ数年でグルカが市民権を得たのも、サンダルなのに上品なところが大きな理由のひとつなわけでして、つまり革靴としてのクオリティは必須要素。その点、イタリア北部のベネト地方で1890年代から紳士靴を作り続けるフラテッリ ジャコメッティは、やはり頭一つ抜きん出ています。
 
その理由はやはり技術力。高度な技術を要する登山靴向けのノルベジューゼ製法をはじめ、数々の製法をハンドメイドで行うことで知られる同ブランド。祖父から父へ、父から子へと継承されてきたその技術力の高さは、数々のメゾンブランドがOEMを依頼することからも伺い知れます。サンダルと考えるとお値段は張りますが、靴好きを納得させるクオリティの高さを持つ普段から革靴にもこだわる御仁であれば、お値段以上の満足感を体感していただけるはずです。

家業である靴作りを守るのは、底付けと仕上げを担当する兄の「ルイジーノ」（中央右）と、型紙から縫製を厳しくコントロールする弟「ロベルト」（中央左）。自社で抱える職人をまとめるのも彼らの仕事です。

イタリア国内外の高級タンナーとの繋がりが深いことでも知られるフラテッリ・ジャコメッティ。同ブランドの中でも定番の形がこちらです。テジューレザー（トカゲ革）を贅沢に使ったエキゾチックな雰囲気が夏にぴったり。革靴と同じくアッパーとライニングの間から覗く伸び止めのカンガルーレザーが、艶やかで上品な佇まいです。

アッパー部分の大きなクロスが特徴の「FG526」。透けている部分が少ないため足のホールド感が高くて歩きやすいほか、履いたときの印象が革靴に近いことも、上品さを求める人にとっては利点です。マテリアルは扱いやすいグレインレザーで、その美しい光沢感も大人っぽさを助長します。

グルカは足首のベルトが付くことが一般的ですが、「FG422」はスリッポンタイプ。よりラフに履くことができますが、ローファーの設計を取り入れた木型とタンが長めにデザインされていることでホールド性を高めています。

他のモデルに比べて細身のシェイプに長めのノーズが特徴の「FG390」。ハンドソーンウェルテッド製法で、かつ靴底のステッチを隠すヒンドゥチャネルで仕上げられている贅沢な一足です。並の革靴よりもドレッシーさを感じさせる品格は、グルカサンダルの中でも唯一無二でしょう。

趣がガラッと変わりますが、こちらはFG166をベースにした新作。ハンドペイントで鮮やかさを増したダイヤモンドパイソンが使われており、圧倒的な存在感を放ちます。オープントゥデザインも軽快感があり、リゾートなどにぴったりな1足に仕上げられています。