淑女のみならず、オトコもVゾーンに磨きをかけるべし！ その理由とは!?

「女であることを証明するなら、服は十分にきついほうがいいし逆にレディーであることを証明するなら、十分にユルいほうがいい」世紀のセックスシンボルと言われたマリリン・モンローの名言である。モンローの色気は、実は考え抜かれた極めて知的なものだった。だからこそ、世紀を超えてカリスマであり続けるのだろう。確かにモンローのドレスはいつも、ロココ時代の貴婦人のように上半身をきつく絞り上げ、豊満さをなおさらに強調するものだった。

まさしくそうした知恵あるセックスアピールの主たる舞台となるのは言うまでもなくデコルテ。例えば磨き込んだ胸元の谷間を指差すように意味ありげなクロスのペンダントトップを這わせるようなネックレスあしらいは、極めて偏差値が高い。逆に首の詰まった白襟は、その胸元をわざわざ白い襟で封印するようなストイックさが、かえって禁欲的な官能を炙り出す。それもまた装いの知的判断。一方で、かつての没落貴族がパールのネックレスを肌身離さず生涯纏い続けたと言われるように女性のデコルテは自分のクラスをスペックとして提示するプライドをかけたキャンバスでもあったのだ。

しかし、そこは男性の胸元も同じ。私たち女性は男性のＶゾーンの設えだけで、その人のプロフィールまでをまざまざと想像する。例えば、黒のタートルネックの男性は大学の准教授と決めつけ、初老の紳士のアスコットタイは老舗企業の２代目。マオカラーにこだわる人は音楽家、いや、ネクタイの結び目の盛り上がりだけでゆとり遊びのエンゲル係数なども測ってしまう。

胸の谷間は男性にもあって、白シャツやＴシャツだけで“筋肉の在処”を仄めかす人には、ちゃんと危険な香りを嗅ぎ取るのだ。一方で、パーティーでは誰もが蝶ネクタイなのに、ひと目で招待者とスタッフの見分けがついてしまうのも無意識に放つフェロモンと承認欲求の差なのだろう。

かくして、男性が考えている以上に女性は男性のＶゾーンに敏感に反応し、その意味を反射的に読み取っていることを知ってほしいのだ。おそらく人はＶゾーンまでを含めて“顔”として認識し、初対面の第一印象としているのだろう。動物同士が気配だけで自分が何者であるかを伝え合うように人間は“顔印象×Ｖゾーン”で自らをまるごと語っている。そもそもフェロモンに匂いはないとされるが、じゃあいったいどこに？ の答えとして、胸元こそ男女ともにフェロモンが宿る場所と言えるのかもしれない。それに加えて“顔の一部”なら、もはやＶゾーンをないがしろにはできなくなる。

そんな饒舌なＶゾーン、ちょっと意識して構築するだけで品位も覇気も高まり、知的な色気も醸し出せる。胸を張れば自信が生まれるのは、ほとんど“人間の本能”なのだから。

その実、胸の谷間が色気を放つ武器となるのはオンナもオトコもまったく同じ。我々が女性の谷間にある種の誘惑を感じるのは、オトコだからであり女性だってオトコのソコはやっぱり無性に気になるのです。ただし男性の場合、その演出の基本はあくまでも抑制。キリッとした緊張感があってこそ、その奥で息を潜める色気が気配となって漂うのです。だから、たとえ胸元をはだけるにしても普段は隠されている場所と感じさせることがとっても肝要。そんな胸元を巡る“緊張”と“緩和”のスリリングな関係を、今一度考えてみましょう。

質の高いクラシックなスーツを隙なくキリリとタイドアップで着こなす。その際Vゾーンの陰影を際立たせるちょっとした工夫を凝らすだけで、ソコは女性の視線を集め、無意識に想像力を掻き立てるオトコの色気の発信源となるのです。

開放的なスタイルで胸元の肌を見せる場合も、色気を感じさせるのは、ベースにある緊張感からの“緩和”というニュアンス。Vゾーンに隠された何かが見えそうで見えないくらいの仕掛けが効くのですよ。

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