脱スニーカー!? 大人のシューズといえば、コレ！

いまやスポーツ系に限らず、名門本格靴までがスニーカーを手掛ける時代です。ラクチンな履き心地ゆえ、大人に大人気なのも当然かと。

その一方で、快適さに甘んじてばかりいて、そろそろ端正な革靴も恋しくなってきたなんて方も多いことでしょう。ええ、ええ、そのお気持ち、わかりますとも。とはいえ、まだ残暑が残っているだけに、あまりに重苦しいのはNG。軽やかに行きたいものですよね。

そこで選びたいのが、無駄なボリュームをそぎ落としたシャープですっきりとしたスリッポン。そうです、ルームシューズ感覚で履けちゃう、あの佇まいですよ。

残暑の中、ノーソックスやアンクルソックスと合わせても収まりがいいし、ショーツに合わせるとカジュアル感をほどよく打ち消して品位を演出することができます。秋にさしかかり、足元から気分を変えて、シックさを漂わせてみるってのも、よろしいんじゃないでしょうか。

上品さと華やかさが魅力のベルベットは、秋冬シーズンのジョルジオ アルマーニにとって欠かすことのできない定番素材なんですよ。今回のシューズのポイントは、そんなベルベットを使いつつ、今季のコレクションで差し色となっているボルドーを生かした大胆な色使い。これならタッセルも引き立って、周囲の視線がイヤでも注がれること間違いなしですね。

ジェイエムウエストンといえば、まずはローファーが思い浮かびますよね。こちらは定番のシグニチャーローファーからアップデイトしたモデル、ユージーンローファー。すっきりとしたフォルムや、上質なスエードは高級感たっぷり。その一方で、ノルヴェージャンウェルト製法による屈強さも備えていたり、歩きやすかったりと、まさに文武両道な仕上がりが見事です。

なにに驚くって、とにかくソフトで軽やかな履き心地ですよ。それというのもアンライニングの仕立てと返りの良いマッケイ製法の賜物にほかなりません。また、通常のソレよりも毛足が長いスエードは、滑らかかつラグジュアリーでリッチな大人にうってつけ。うれしいのは履き口が浅めなのに、アンライニングと小ぶりなヒールカップのおかげで、踵が抜けにくい点。つまり、歩きやすさも申し分ないってわけです。

サントーニの今年の新作は、まさにシュッとしたスリッポンのお手本のような出来栄えでした。レザーソールを、より薄くしたことで軽快さと歩き心地のよさを両立。これ以上ないほど、無駄をそぎ落としたデザインかと思いきや、モカとサドル部分に、ステッチワークのアクセントで色気を添えているのはさすがです。リラックスした気分をアピールしつつ、品格、色気と三拍子備わっているのですから、もう文句は言わせませんよ。