大人なニットの使い方を知ってますか？

かつてバブル期のテレビプロデューサーを想起させると揶揄されていたニットの肩掛け。90年代や80年代、はたまた70年代とリバイバル&ブラッシュアップが続々と巻き起こるここ数年で、ニットの肩掛けも復活しました。

文字通り、ニットを肩に掛けるだけの簡単テクニック。それだけで、肩の力が抜けた大人の余裕を演出できるのが魅力です。特にアウターを着るにはまだ暑い今の時期は、コーデがなんとなく物足りなく感じるとあって、同テクニックはまさにうってつけ。

休日コーデはもちろん、ドレススタイルにおいても昨今はストイックさよりもリラックス感や抜け感が求められるので、スーツにニットを肩掛けしちゃうのも全然ありです。ベーシックなダークネイビーのスーツも、柔らかい雰囲気に一変しますしね。

気をつけるべきはただ一つ。トップスの色味に合わせる、もしくは近づけること。これさえ守れば、手持ちのニットで明日からすぐに始められますよ。

秋口のコーデにおいて頻度が多いといえばやはりシャツイチですが、これがどうにも物足りなくなりがち。そんな時こそ、ニットの肩掛けアクセントを。選びのポイントは、季節柄まだ薄手のシャツに合わせて、ハイゲージの軽いニットを選ぶこと。柔らかなドレープ感が、シャツイチコーデに表情を与えてくれます。色を効かせるのはもちろんOKですが、差し色は意識しつつも、コーデから浮かないように柄と色リンクなどして統一感を演出しましょう。

トラッドな雰囲気のチェックジャケット×デニムパンツのジャケパンコーデ。秋冬生地でお馴染みのフランネルや、足元のスエードローファーの温かみある雰囲気を、肩掛けニットがブーストアップしてくれます。ただし、タイドアップしている場合は、色の効かせ過ぎに注意を。派手色を使うと、学生っぽくなってしまいます。ジャケットに馴染むトーンを意識すると、シックに見えますよ。

スーツの場合、下手にアクセントを効かせるとチグハグ感が出てしまいます。まずはスーツの色と馴染ませること。さらには、ざっくりとしたニットを選ぶのもポイントです。光沢のあるハイゲージのニットだと、スーツですでにめかし込んでいるだけに、ややいやらしい感じに。ざっくりと野暮ったいぐらいの風合いの方が、親しみが持てます。「ちょっと寒いんで、掛けてきちゃいました」という無造作感が狙いです。