【最新】大人が似合うスニーカー５選

折からの健康志向や通勤スタイルの変化も後追いとなり、老若男女がスニーカーを履くようになった現在。TPOをわきまえた大人なら、レザーシューズの楽しみは大事に取っておくとしても、移動が多い日はやっぱりスニーカーが主役。

10代から慣れ親しんできた我々にとって、スニーカー選びは楽しい反面、選択肢が多過ぎて悩みの種でもあります。90年代のスニーカーブームで洗礼を浴び、00年代のハイブランドのスニーカーに開眼し、10年代のランニングスニーカーブーム、そして現在はストリートとラグジュアリーがかつてなく接近したことで、ローテクもハイテクも巻き込んだ新しいスニーカーの登場を目にしているわけで。

そこで浮かび上がってきたのは、この半世紀に生み出されてきた傑作レトロモデルのデザインを踏襲しつつ、ハイブランドらしい手の込んだディテールと巧みな素材使いで生まれ変わったスニーカー。

スニーカーにうるさい我々世代の琴線に触れるレトロ顔スニーカーこそ、センス良く違いを主張してくれる最良の選択じゃないかと思う次第。

トゥの形状や肉厚のアウトソールは80年代後半に登場した名作を想起させますが、サイドラインやヒールカップはまた違う名作だったりと、異なる要素を随所に取り入れつつ全体としてはごちゃごちゃせず、すっきりとした印象に。側面は織り柄でブランドネームをあしらった半透明のメッシュパーツで、足入れ部分とシュータンのタグをラバーパーツにするなど、手の込んだ作り。まさにオトコ心を刺激する１足です。

グリーンのヒールパッチは、その世界で最も売れたコートスニーカーから派生した後継モデルをイメージさせます。アッパーには小さな通気孔が設けられた柔らかなレザーと、ナチュラルカラーのスエード、そして懐かしくも新しいガムソールという組み合わせがノスタルジック。しかもサイドにあしらったゴールドのロゴプリントがさりげなくて良いんです！

シュータンと一体化したブーティー構造と肉厚なアウトソール、そしてヒール部分をホールドするラバーパーツという、後年のスニーカーに多大な影響を与えた、90年代初頭の名作を彷彿とさせます。そこへブランドイニシャルであるFを象ったオリジナルの肉厚なアウトソール、左右に配したジッパー、半透明のナイロンメッシュアッパーを加えて、存在感抜群の仕上がりに。

70年代初頭に発売されたランニングスニーカー、80年代に一斉を風靡したバスケ用スニーカー。それらを大胆にドッキングしたかのようなルックスに、その手があったかと！　側面から縫い合わせたアウトソールはしっかりと厚みを持たせており、実際に履くとかなりの脚長効果が得られるというのも大人にはありがたいのです。高級感を醸す艶やかなレザーアッパーもこのブランドならでは。

ミリタリー系トレーニングシューズのごとく、余計なディテールを引き算して生み出されたようなシンプルデザイン。ソールに合わせた純白レザーアッパーに、ブラック・オレンジ・グレー・ベージュの渋色レザーを巧みに切り替えて配置し、ヒール下部にはアイコンであるペブルを追加。薄めのアウトソールと細身のシルエットという奥ゆかしさが、厚底全盛の今だからこそ新鮮に映ります。