今ほしい、大人デニム4本

多様な選択肢があるブルーデニムですが、大人が求める条件は、無理しないではけること。とはいえ、楽ちんにはけるイージーデニムはいくらでも見つけることはできますが、どこかチープだったり、過剰にスキニーフィットだったりと、実際にはくには躊躇することもよくありますよね。　

しかも、できればヴィンテージや古着も通過してきた大人なら、デニム本来の色落ちや骨太さもある程度楽しめないと物足りない……。

そんな中で注目が高まっているのが、オーセンティックなブルーデニムの表情を残しつつ、腰回りをゆったりとさせた今どきシルエットのモデルです。

以前から、スリムテーパードの美脚デニムは人気だった訳ですが、今季は全体的に腰回りがユルっとしたものが多いのが大きな違い。ウエストからヒップ、そして太腿部分は余裕があるので締め付け感がないのに、膝下はシュッとしていて美脚に見える。それが、今っぽいブルーデニムのバランスなのです。

今回は注目のニューカマーから、安定感のあるイタリアブランドまで、大人に優しくて旬なモデルをピックアップしました。ユルいのにちゃんと美脚に見える。そんなキーワードがどうやら主流になりそうです。

元シヴィリアのデザイナーが、2018年に立ち上げたパンツ専業ブランド。クリエイティブディレクターの神藤光太郎氏がディレクションを手掛け、大人にうれしいシルエットを体現しています。まず、腰回りユルりな、弧を描くテーパードシルエットに注目。ヴィンテージのチノパンのパターンを採用して、デニムでありながらも立体的で、ちょうどいい美脚に仕上げたのだとか。もちろんメイド・イン・イタリーで、微ストレッチ仕様です。

このブランドのクリエイションに欠かせないデニムは、幅広いラインナップを誇りますが、なかでも人気なのがスケータージーンズというシリーズ。スリムフィットながらも、ウエストには余裕をもたせているのが特徴。こちらは股上をかなり深く取ったモデルで、小僧になりがちなローライズとは違って、大人も安心して着用できます。ドライな質感のノンストレッチデニムは、デニム本来の男らしさも感じさせ、経年変化も楽しみ。

オーセンティックなブルーデニムの要素を踏襲し、極上のヴィンテージのような風合いを表現したストレートレッグの一本。サルエルパンツのように股上が深く、ウエストからワタリまでをゆったりとさせ、膝下から少しだけテーパードフォルムを描きます。実際にはくと意外なほどすっきりとした印象で、クロップド丈にカットオフした裾が、抜け感を演出します。ワンサイズ上でラフにはくのも、ジャストですっきりとはくのもオススメです。

ブランドを代表するスリムテーパードの人気モデル、ヴィンセントをアップデイトしたのが、こちらのヴィンセントⅡ。大きな変更点は、股上を深く取り、ヒップとワタリにゆとりをもたせていること。さらに、特殊な製法とパターンによって、ウエストが伸びる仕様となっており、屈んでもお腹周りが苦しくならず、快適さが長続きするのです。本格的なブルーデニムの生地感と色落ちはそのままに、美脚テーパードが楽しめますよ。