今欲しい大人の革ジャンは、“薄テロ”でした

大人の男にとって革ジャンは、全幅の信頼を置ける相棒服。たとえシンプルな白Tとデニムのような着こなしでも、革ジャンをさらっと羽織るだけで、男らしい色気を醸し出すスタイリングが出来上がります。

とはいえ、革ジャンならなんでもイイというワケでもなく……そう、今、街で着るなら、ゴツイ革が使われた武骨なヤツではなく、薄手のテロっと軽いレザーが使われた‟薄テロ”のシングルライダーズがイイ！ 

折しも今シーズンは、欧州の名門レザーブランドがこぞってこの手のモデルをリリースしているのです。そんな充実ラインナップの中から、印象がより上品になるスエードやシルクのようなリッチな艶を放つナッパレザーなど、買って間違いのない薄テロを選抜しました。

英国のライダーズブルゾンはココんち抜きには語れません。世界中の洒落者からも高い評価を受ける定番の「ブライトン」は、ライダーズブルゾンでは珍しいノーカラーと薄手のスエードが特徴。

アジャスターなどのディテールが削ぎ落された、ミニマルな顔つきも大人の着こなしにしっくりくるゆえん。アウター使いだけでなく、カーディガンがわりのインナー使いなど、幅広い着こなしも可能です。

レザーライダーズ特有の土臭さを感じさせないワケはスエードにあり。毛並みの短いしっとりタッチのラムスエードがスムースレザーとはひと味違う落ち着いた雰囲気を醸し出します。

フィレンツェ生まれのチンクワンタは大人のライダーズブルゾンの代名詞的存在。毎シーズン完売が続出する定番のシングルライダーズは、テーラーリングの技術が駆使された立体パターンが絶大な評価を獲得しています。

今シーズンの狙い目は黒いゴートスエードが使われた一着。厚さ約0.6ミリという薄テロスエードが金色のメタルパーツと相まって色気をムンムン醸し出します。

ブラックスエードに艶やか映えるゴールドカラーのメタルパーツ。ジップタブのほか、ウエストにはアジャスターのバックルも。高級感あふれるディテールワークもココんちの十八番です。

「サルトリアレザー」をコンセプトに掲げるイタリアの新鋭は立体的なパターンが生み出すグラマラスなシルエットが身上です。

その真骨頂を感じさせるシングルライダーズは、小ぶりのスタンドカラーといい、身頃のステッチラインと同化したハンドウォーマーといい、レザーライダーズの土臭さが排除されたミニマルデザインが特徴。ラフもよし、キレイめもよし、合わせる着こなしを選びません。

ボディはベルベットのようななめらかな毛並みを持つスエード。熟練職人によって鞣されたベジタブルタンニン鞣しのイタリア産スエードです。ハンドによる緻密なステッチも要注目。

フィレンツェのヴィンチ郊外で創業したレザーブランドのコンセプトは「エレガンテ・スポルティーヴォ」。定番のシングルライダーズ「JURI」は、コンセプト通り上品さとスポーティなイメージをあわせ持つ逸品です。

定評のあるスリムシルエットは、日本人の体型に合わせたパターンの賜物。メゾン御用達のスナップボタンや鏡面仕上げのジップといった高級感あふれるディテールも男心を鷲掴みます。

ボディに使われているナッパシルクはその名の通りシルクのような艶を持つ特別なラムスキン。細やかなキメやしっとりとした肌触り、そしてレザーとは思えない軽さも人気の理由です。