実は簡単、チェックスーツの着こなし術。６つのポイント

古今の洒落者たちから愛され続けるチェックスーツ。存在感のある柄によってお洒落上級者のムードを醸し出せるパワーアイテムですが、その分、スタイリングの難度はやや高め。

気にはなってはいるものの、購入に二の足を踏んでいる方も少なくないと思います。そこで今回のテーマはチェックスーツのスベらない着こなし方を考えてみました。

まず、おすすめの柄は「ハウンドトゥース」と「グレンチェック」。いずれも英国発祥のクラシックな柄ですが、基本的に黒×白のモノトーン配色ですから、悪目立ちする心配はありません。さらに柄ゆきが細かいものを選べば、モダンなイメージが強まり、かつ格段に着こなしやすくなるのです。
　
着こなしの要となるVゾーンに関しては、白シャツを選んですっきりまとめつつ、ブラウンの小紋柄のネクタイやゴールドが配されたネクタイを合わせれば、洗練と上質な色気を演出することができます。
　
仕上げは小物による味つけを。ブラックフロント×シルバーメタルのアイウエアやシルバーケースのドレス顔の腕時計、バックルがシルバーのモンクストラップなどをチョイス。全体の色数を極力抑えてすっきりまとめれば、主役であるチェックスーツの持ち味が際立つ上級者的なスーツスタイリングができあがります。

スーツの柄に存在感がある分、シャツの色は白の無地が鉄板。無地なら柄同士が喧嘩することもなく、白ならチェック柄の白場に響き合い、調和が生まれます。あとはネクタイですが、あまりにモノトーンにこだわりすぎると、冷たい印象を与えがち。

そこで暖色系の落ち着いたブラウンのネクタイを。柄は無地でも構いませんが、こうした大ぶりの小紋柄ならモダンなアクセントを効かせることができます。

パーティーシーンなど少し色気が欲しい時は、ゴールドのネクタイが便利です。なかでもどこかシャンパンの色を思わせるきもちブラウンがかったゴールドなら、品のある色気を醸し出せます。

とはいえ、ゴールド一色だと、少々華やかになりすぎる可能性も。そこでこうしたブラックとツートーンカラーになったレジメンストライプなどが有力候補となります。

「ハウンドトゥース」＝「犬の歯」という名の通り、犬の牙が並んでいるように見える英国生まれのチェック柄。日本では千鳥格子の名でおなじみです。クラシックな柄ですが、白×黒などツートーン配色が多いため、印象が重くなりすぎず、現代的なスタイリングにもマッチします。このスーツのように柄ゆきが細かいほうが、モダンな印象が強まり、着こなしやすくなります。

小物選びは配色がキモになります。着こなし全体の色数をできるだけ抑えることがチェックスーツ攻略のカギですから、小物も柄に合わせたものをチョイスしましょう。

今回のような黒×白を基調としたグレンチェック柄のスーツなら、黒×シルバーの小物で間違いありません。

メガネはフロントがブラックのモデルを。太すぎないフレームなら、ブラックが持つ引き締め効果と相まって、表情をすっきり演出してくれます。また、テンプルがシルバーメタルなら、横顔が重く見える心配もなく、モノトーンのチェック柄スーツにしっくりなじみます。

時計選びもストイックに色数を抑えましょう。黒×白のチェック柄スーツに合わせるなら、シルバーケース×黒のレザーベルトが模範解答。薄型の2針というようなフォーマルなモデルでなくても構いませんが、スーツの上品さを損なわない程度のドレス顔の腕時計を選びましょう。

チェックスーツに合わせる靴は、全体の印象をきりっと引き締めるダークカラーが◎。今回のようなグレンチェック柄には黒が正解となります。デザインは紐がない分、すっきりモダンに見えるモンクストラップが理想的。シルバーのメタルバックルが足元に洗練された色気を添えてくれます。

ハウンドトゥース柄と細いストライプを組み合わせたチェック柄。正規のウェルドレッサー、ウィンザー公もこよなく愛したことから、プリンス・オブ・ウェールズとも。英国を代表する伝統柄のひとつですが、ハウンドトゥース同様、ツートーン配色が多いため、着こなしやすいのが特徴です。