いま、気になる大人アウターといえば、懐かし新しなコレ！

最近ではアワードジャケットという呼び名も定着したスタジャンは、いくつになっても袖を通したくなる男の定番です。

とはいえ、アメリカンな雰囲気や強いスポーツテイスト、さらには学生っぽいといった特徴をもつアイテムゆえ、大人が着るには、なかなか難易度が高いとも言えます。

つまり、クセありアウターであることは間違いありません。とりわけ、袖をレザーで切り替えたソレは、まさにスタジャンの王道。着こなすには戦略が必要です。

その解決策は、実は脇役選びにありました。エレガントな脇役を隠し味のように添えることで、スタジャンを大人のスタイルに昇華させることができるのです。

まずはパンツを常套手段であるテーパードのかかったスラックスにした上で、ドレッシーな小物たちを追加投入しましょう。

その際、これみよがしにならない程度に、ゴールドをちりばめるのもポイントになります。それでは、実例を交えながら、着こなし方を解説いたしましょう。

まず小物選びの前に、テーパードのかかったスラックスを合わせることは、スタジャンを大人の雰囲気で着こなすための鉄則。デニムでアメカジを気取るのもありですが、やんちゃな雰囲気、もしくは子供っぽさを緩和するなら、そんな鉄則を守るが吉。

インナーは、パンツやスタジャンのボディと同色のニットを、スタジャンのスナップボタンは、カジュアルシャツを着るように下３つぐらいを開けるとバランスが取りやすく、しかもこなれて見えます。

それでは、本題の小物選び。まず、知的な印象をもつボストン型のサングラスを。これは、スタジャンの子供っぽさを緩和するのに効果的です。

できれば、金色とダークトーンのコンビネーションが効いたものなら、引き締め効果とリッチなムードを両立するので理想的。レンズは濃い色調のものにすることで、よりシックな印象にまとまります。

スタジャンにスポーティな時計は言わずもがな好相性ですが、大人のムードをプラスするなら迷わずドレス感のある時計を。大きめケース、しかも伝統あるムーンフェイズを搭載したものなら、チラリと見えるだけで、グッと大人の貫禄を醸し出せます。

加えて、ゴールドのピンキーリンクは、スタジャンのやんちゃな雰囲気と親和性があって、なおかつ適度なギラつき＝色気をもたらすキラーアイテム。両者の重ね付けは、スタジャンの格上げに効果絶大です。

足元はスニーカーを避けて、ドレス靴がマスト。紳士靴の基本のきといえる、プレーントウをシンプルに合わせるとしっくりハマります。それだけでスタジャンのカジュアル感をうまく中和できていうことなし。

その際、ある程度ワイズにボリュームのあるモデルがベストです。ラストがシャープ過ぎると、スタジャンとバランスが取りにくいため注意が必要です。写真のような外羽根仕様で、アッパーにシボの味わいが際立つモデルは、まさに好例と言えましょう。

ボスとラッセルアスレティックがタッグを組み、生み出したカプセルコレクションの第2弾がこちら。今季はベースボールをテーマに、両ブランドのアーカイブから着想を得たコレクションというのが興味深いところ。

象徴的なワッペンをちりばめたデザインに、周囲も気にならずにはいられないはず。背面にはヒューゴ ボスが商標登録された1977年にちなんだ、77の背番号がデザインされています。

ブランドのアイコンである鶴をモチーフにしたキャラのワッペンが目を引くスタジャン。ほかにもブランド名に由来する袖の113、背面のアーチ状のブランドロゴなど、随所にワッペンを配したデザインが魅力です。

ワッペンは群馬県みどり市の老舗刺繍工房、身頃のメルトンは尾州産のタスマニアウール×カシミア製、アームの上質なシュリンク牛革は姫路産と、とにかく語りどころ満載。スマートに見えるシャープなシルエットも魅力です。

身頃、袖ともに14ウェールのコーデュロイ素材という軽快なスタジャンがシーグリーンから登場。コーデュロイはフェード加工をかけたビンテージ風の仕上がりゆえ、着なれた雰囲気に見せられるのがうれしい。

肩から袖口にかけての切り替えが特徴的な袖は、ビンテージのスタジャンから着想を得たものなのだとか。中綿入りのキルトを使用し、保温力を高めるなど、機能面にも抜かりはございません。

東京・渋谷のアメカジの雄、バックドロップが、ヒューイットに別注したモデルがこちら。ヒューイットは、良質なスタジャンで知られるブランドだけに、これは見過ごせません。

ボーダーのリブや折り返しになった衿、アローデザインのポケット口など、凝ったディテールは実に通好み。ボディは若干細身ながら、やや太めのアームホール、楽な肩周りなど、リラックス感のあるシルエットゆえに、大人もすんなり着られます。