【6問正解で合格】シャンパーニュ丸わかりクイズ

クリスマス、年末を迎え、シャンパーニュを買ったり、オーダーしたり、飲んだりする機会も増えることでしょう。しかし、あなたのシャンパーニュの知識は充分でしょうか？ 重要な会食の機会や、大切な人の前で恥ずかしい思いをすることのないよう、ここでいったんシャンパーニュの知識を整理しておきましょう。

クイズは全部で10問ありますが、もちろん満点であればあなたはシャンパーニュの達人。8点で良、６点で可。5点以下はいますぐどこかで1本開けて研究にいそしむ必要アリ、ですぞ。

1. フランス、シャンパーニュ地方
2. スペイン、カバ地方
3. フランス、シャンパーニュ地方エペルネ村のみ

シャンパーニュ（Champagne）と名乗ることが許されているのは、パリの東に位置するシャンパーニュ地方産の発泡性ワインのみ。つまり、正解は1。「このイタリアのシャンパーニュ美味しいね」と言ってるあなた。今あなたが飲んでるのはプロセッコかフランチャコルタでは？ ちなみにシャンパーニュで造られる非発泡性のワインはシャンパーニュとは言わず、コトー・シャンプノワと呼ばれます。

1. ムニエ
2. ソーヴィニヨン・ブラン
3. ピノ・ノワール

２のソーヴィニヨン・ブランをシャンパーニュに用いることはできません。シャンパーニュに用いられるおもなブドウ品種は、黒ブドウが2つに白ブドウが1つ。1のムニエと3のピノ・ノワールは黒ブドウ、白ブドウ品種はシャルドネです。ピノ・ノワールはボディと骨格、シャルドネはフレッシュさと気品、ムニエはフルーティさを与えると言われています。ちなみに白ブドウのみから造られたシャンパーニュをブラン・ド・ブラン、黒ブドウのみのシャンパーニュをブラン・ド・ノワールと言います。

１．ワインをタンクに密閉し、炭酸ガスを発生させる。
２．ワインを瓶につめ、酵母と糖分を加えて2次発酵させ、炭酸ガスを発生させている。
３．ワインを瓶内で2次発酵させ、さらに圧をかけたタンクに移し、ろ過してさらに瓶につめる。

2のフランス語で「Méthode Traditionnelle（＝伝統的製法）」が正解。1のタンク内で炭酸ガスを発生させる方法は、シャルマさんが考え出したので「シャルマ法」、3の別の瓶に移す方法を「トランスファー法」と言います。1も3も2次発酵で生じた澱を伝統的製法より簡単に取り除くことができますが、泡の細かさや持続性で少々見劣り。もっと簡単な製法に炭酸ガス吹き込み式がありますが、これはあっという間に泡が消えて寂しいばかり。

1. 赤ワインと白ワインを混ぜてから瓶内で発酵させる。
2. 赤ワイン用のブドウを軽くつぶして適度に色をつけてから果汁を取り出し、ワインを造る。
3. 薔薇の花弁をブドウ果汁と一緒に発酵させる。

ロゼ・シャンパーニュの造り方には1のアサンブラージュ（＝ブレンド）式と2のマセラシオン式（セニエ式ともいう）の2種類があります。前者のパイオニアはヴーヴ・クリコ、後者はルイナール。薔薇の花弁を漬け込んでもあの美しい色合いにはなりませんが、ニワトコの実から作った赤いリキュールを白ワインに加えて、ロゼ・シャンパーニュを造っていた時代もあったとか……。

1. マフィアの首領
2. 植物学者
3. 修道士

世界最古のシャンパーニュ・メゾンといわれるルイナールの創業は1729年。1728年に国王ルイ15世が瓶詰めワインの販売を許可する勅令を出すまで、シャンパーニュは一般に販売できず、宮廷の王侯貴族たちの間で密かに飲まれていました。ドン ペリニヨンとも親しく宮廷にも出入りしていた修道士のドン・ルイナールは、甥のニコラ・ルイナールにシャンパーニュの製法を伝え、世界初のシャンパーニュ・メゾン誕生につながったそうです。

ちなみに当時、修道院はシャンパーニュをはじめ、ワインやビール、薬草酒など多くの酒類を製造していました。また、映画『ゴッドファーザー』シリーズではマフィアの首領であるドン・コルレオーネは赤ワインや蒸留酒を飲んでいるシーンが多く、シャンパーニュを飲んでいるシーンは確認できませんでした。

1. 泡の立ち上りが美しいフルートグラス
２．ふくよかな香りを感じられるチューリップ型のグラス
3. 乾杯の際に鼻の穴が見えずにエレガントなクープグラス

泡を愛でるだけなら1のフルートグラスがよいでしょう。しかし、熟成期間の長い高級シャンパーニュを飲む時には２の白ワイン用のグラスが最適です。ミネラルやトーストなど香りの広がり方が段違い。王妃マリー・アントワネットの乳房を象ったとされる3のクープは、泡の消えも早く、香りも飛んでしまい、バンケットで手早く注げるくらいしかメリットはありません。

1. ある1年に収穫されたブドウのみで造られるシャンパーニュ。
2. 19世紀に創業したメゾンで造られるシャンパーニュ。
3. 瓶づめしてから5年以上熟成させたシャンパーニュ。

1の、単一収穫年のブドウのみから造られ、その年号をラベルに記したシャンパーニュがヴィンテージです。シャンパーニュ地方は気候的に毎年均質なワインを造るのが難しい土地柄。そこで以前に醸造し、保管しておいたリザーヴワインをアッサンブラージュ（ブレンド）して造る、年号の記載がないノンヴィンテージ（NV）が一般的です。ただし、このノンヴィンテージという言葉が侮蔑的だとして、マルチヴィンテージという言葉を好むメゾンもあります。ところで、収穫年を表記するには3年以上の瓶内熟成が必要とされるので、３も×ではありません。△ですね。

1. 南極大陸、イギリス探検隊の基地
2. ヴェルサイユ宮殿の地下回廊
3. バルト海に沈んでいた船

正解は３。水深が比較的浅いバルト海は、海底に沈む難破船の宝庫。その中の1隻からおそらくロシアの宮廷に届けられるはずだったシャンパーニュが発見されました。引き揚げられた145本のうち46本は1840年代に醸造されたヴーヴ・クリコと判明。2013年にそのうちの1本を15名ほどのワイン専門家が試飲したところ、まさにソムリエ用語で言うところの“濡れた犬の毛の臭い”！ 酵母の存在もまだ明らかでなかったこの時代、好ましからぬ微生物に汚染されていたようですな。

1. レディー・ガガ
2. ビリー・アイリッシュ
3. BTS

これまでにもジェフ・クーンズやレニー・クラヴィッツら、アーティストとコラボレーションしてきたドン ペリニヨン。新たなパートナーはレディー・ガガです。レディー・ガガがボトルをデザインしたドン ペリニヨン ヴィンテージ２010とドン ペリニヨン ロゼ ヴィンテージ 2006が限定発売され、あでやかな広告ビジュアルも話題を呼びました。BTS？ そもそも女性じゃないでしょ？

１．ドン ペリニヨン
２．ボランジェ
３．クリュッグ

正解という正解はナシ。
美女とカーアクションとシャンパーニュが欠かせない映画「007」シリーズ。ショーン・コネリー時代の銘柄はもっぱらドン ペリニヨンでした（ただし、『ロシアより愛をこめて』ではテタンジェ）。ロジャー・ムーア以降、先日6代目ボンドを退役したダニエル・クレイグまでずっとボランジェです。プロデューサーのブロッコリ家とボランジェ一族との親交からスポンサードフィーなしで選ばれているとか。そんななわけで、次代ボンドもまたしてもボランジェになりそうですが、次代ボンドが「彼女にクリュッグのクロ・デュ・メニルを」なんて、舌を噛まずに言ってくれたらシビレますね。