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その第9回は絶品「コンビーフごはん」や「ハンバーガー」が楽しめる肉バル。鍵となるのは店主のほどよい脱力ぶりが生む、居心地の良さです。
いま問われるのは、脱力力(だつりょくりょく)
そんな愛犬を見ていると、こんな風に力を抜いて相手に身を委ねることができるのも、ひとつの才能だなと妙に感心してしまうのです。たとえば私が誰かにおんぶ(抱っこは無理でしょうから)されたとして、ここまで脱力して身をまかせることができるでしょうか。相手を心から信頼しているからこそできることなのでしょうが、たとえプロにマッサージされている時でも、身体の芯から力を抜いてリラックスすることはそう簡単なことではありません。
そしてこの「脱力力(だつりょくりょくと読んでください)」が、いま必要とされていると思うのです。たとえばファッションの世界ではもう10年ほど前からエフォートレス(頑張りすぎない)なスタイルが良いとされ、頭からつま先までキメキメな装いはちょっと恥ずかしくなっていますね。「さりげなくおしゃれ」「主張しすぎず上質」なものを身に着けることで、ほどよくリラックスした“ヌケ感”を演出するのが、いまどきファッションの主流です。
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また、オーナーのみならず、お店自体も「脱力力」が問われています。たとえばシャンデリアに白いテーブルクロスのかかったガチガチなフォーマルダイニングより、ほどよく力の抜けているバルスタイルのほうが、いまっぽい。ワインを飲むにしても、大きなグラスを不慣れにクルクルまわして飲むより、自然派ワインをカジュアルに飲むほうが、いまの気分。自然派ワインのブームって、案外こんな「脱力力」の観点からキテるのかもしれません。
こうして考えてみると、「脱力力」とは、いままでのモーレツ主義へのアンチテーゼ、そして、権威志向へのオルタナティブとしての指標にも思えてきます。ちょっと話が横にそれてしまった……でも、今後もこの「脱力力」についてはひとつのテーマにしていきたいと思います。
ほどよく力が抜けて心地よい「肉と野菜とナチュラルワイン さとう」
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お料理の一部は新宿時代のメニューを踏襲していますが、今回、私が目をつけたのはこちら。
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そのコンビーフを自家製たまごのソース(マヨネーズに似ていますが酢を入れていないのでまろやか)とともにごはんに乗せたのが、この「コンビーフと白米」。スジがなく、ふわりと口中で溶けてしまうスフレのようなコンビーフは、ワシワシとかっこみたくなるおいしさ。ひとり1杯、あっという間に平らげてしまいます。
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これ見よがしでない行きつけの店をいくつ持っているか……そんなところにオトナの愉しさはあるように思います。
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■ 肉と野菜とナチュラルワイン さとう
住所/東京都練馬区栄町40-12
予約・問い合わせ/070-3991-4430
営業時間/11:30~16:00(L.O.15:30)、18:00~22:00(L.O)
定休/不定休
*江古田駅から徒歩5分。近隣にパンの名店「パーラー江古田」も。