
とくれば、FIFAワールドカップ。世界一強いサッカー国を決めるというごくごくシンプルな戦いではありますが、グッと胸が熱くなる勝ち負けを超えた感動がそこにはあります。きっと、選手たちの汗と涙のにじむ時間、そして家族や仲間の支えなどの“ビハインドザシーン”が伝わってくるから。
実は、先日都内でこれ近い熱戦を目の当たりにしたのです。その名も「SAKE COMPETITION 2019」。なにそれ? という方のために、くわしくお伝えしてまいりましょう。
「SAKE COMPETITION」を簡単にいうと酒のコンペ。要するに、市販されている世界一おいしい日本酒を決めるもので、日本酒に絞った唯一の鑑評会でもあります。
なんでも、国内から413蔵、海外から13蔵の計426蔵から、昨年の1,777点を大きく上回る1,919点が出品したという世界最多の出品数。今年で8年目の開催となるわけですが、回を重ねるごとに注目熱が高まっております。
どうりで、表彰式の会場であるザ・ペニンシュラ東京に着くと、受付開始時間より早いにも関わらず開場を待つ、人、人、人。そこに加わり、待っていると「年々報道陣の数が増えてるよな~」などという巷の声が聞こえてきたわけです。
“目隠し”審査だからこそ本物のおいしい酒がランクイン

そろそろ受賞酒、気になってきましたよね? 審査は、純米酒、純米吟醸、純米大吟醸、吟醸、Super Premium、スパークリング、海外出品酒の7部門。では、各部門の上位3位(海外出品酒部門は1位のみ)を発表していきましょう!
【純米酒部門】 (予審通過 170点/部門出品数 495点)

第2位 有限会社濱川商店 「美丈夫 特別純米酒」
第3位 宝剣酒造株式会社 「宝剣 純米酒 広島夢酵母」
【純米吟醸部門】 (予審通過 201点/部門出品数 578点)

第2位 磯自慢酒造株式会社 「磯自慢 純米吟醸」
第3位 清水清三郎商店株式会社 「鈴鹿川 純米吟醸」
【純米大吟醸部門】 (予審通過 148点/部門出品数 480点)

第2位 小玉醸造株式会社 「太平山 純米大吟醸 天巧35」
第3位 萩野酒造株式会社 「萩の鶴 純米大吟醸」
【吟醸部門】 (予審通過 69点/部門出品数 206点)

第2位 宮下酒造株式会社 「極聖 大吟醸」
第3位 合資会社廣瀬商店 「白菊 特別限定 大吟醸」
【スパークリング部門】 (部門出品数 68点)

第2位 来福酒造株式会社 「SPARKLING RAIFUKU」
第3位 八鹿酒造株式会社 「八鹿 スパークリング Niji」
【海外出品酒部門】 (部門出品数 28点)

価格・味・デザインすべて世界一の最高級日本酒は!?

実は中田さんは、本コンペ実行委員のひとりであり、これから発表する「Super Premium」の発案者でもあります。味わいや価格(小売価格が税別1万円以上、1,800mlで1万5000円以上)が他の日本酒を上回り、また他部門と違いボトルデザインやパッケージをも含めて審査対象となる「Super Premium」は、言わば日本酒のトップオブトップ。その栄光をつかんだはこちら!
【Super Premium部門】 (部門出品数 64点)

第2位 秋田清酒株式会社 「刈穂 滄溟海 純米大吟醸」
第3位 清水清三郎商店株式会社 「作 智」
蔵元が太鼓判! 日本酒に合う「おつまみグランプリ」
【おつまみグランプリ】 (出品数:84点)

第2位T 株式会社山久チーズファクトリー 「たまり漬けチーズ」
第2位T 三福海苔株式会社 「佐賀海苔 塩のり極」

純米部門1位、3位に輝いた宝剣酒造株式会社の「苦しかったです。でも、苦しんでよかったです」や、純米吟醸部門1位 合資会社廣木酒造本店の「(1位をとれるかどうかの)最後は、神様が微笑むかどうかくらいの微差だと思う」といったコメントはさながらヒーローインタビュー。
米や麹菌といった自然環境に左右される酒造りは、努力の積み重ねと試練を乗り越えることによる、まさにアスリートたちの真剣勝負。日本酒がワインのように世界規模になっていく、そんな未来を期待せずにはいられません!
◆ SAKE COMPETITION
公式サイト/sakecompetition.com