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2019.08.17

夏の定番! 冷やし中華をびっくりするほど美味しくするお手軽レシピ

“週末鮨屋”の料理研究家として知られる野本やすゆきさんが、料理初心者の男性向けに「モテる」「デキる」レシピをご指南!

CREDIT :

レシピ&調理/野本やすゆき 文/秋山 都 写真/吉澤健太

「男子厨房に入らず」と言われたのも今は昔。いまは「弁当男子」も、週末ともなれば腕を奮ってホムパやキャンプ……という料理上手な男性もたくさんいます。でもその一方で、まだ「インスタントラーメンしか作れない」という方もある一定数いるのも真実。

そこで本連載では“週末鮨屋”として注目されている料理研究家、野本やすゆきさんに、初心者でも作れ、自分で食べておいしいのはもちろん、一緒に食卓を囲むお連れさまにも「すごい!」と言ってもらえるレシピをご指南いただきます。料理はいまどき男子必携のモテツールであるものの、万遍なく何でも作れる必要はありません。数品のキラー料理を作れるよう、腕を磨いておきましょう。
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市販のタレを使わずに作る「冷やし中華」。
第3回は「冷やし中華」。
毎年この季節になると「冷やし中華はじめました」の張り紙に心さわぐ諸兄も多いことでしょう。とくに贅沢な食材を使っているわけでもないし、想像を裏切る味でもないのに、引き寄せられるようにふらふらとオーダーしてしまう夏の風物詩が「冷やし中華」。

でもね、これ簡単に作れるんです。「市販の袋めんを使うんでしょ」って? いえいえ、せっかくですからトッピングにひと手間加え、さらにタレを自分で作ってしまいましょう。ちょっぴり辛く、すっぱく、甘く……お好みでチューナップすれば、あなただけのオリジナル「冷やし中華」が出来上がります。

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「冷やし中華」を作ってみよう!

【材料】 作りやすい2人分

鶏もも肉(大)    1枚
A醤油       大さじ6
A酢        大さじ6
A砂糖       大さじ4
Aラー油      小さじ2
Aごま油      大さじ2
A水        大さじ2
A花椒       適量
Aしょうがすりおろし 1かけ分

B酒         1/4カップ
Bしょうが薄切り    1かけ分
B塩         適量
中華麺         2玉
パクチー         適量
ピーナッツ      適量
トマト        1個
キュウリ       1本

まずは材料。いろいろありますが、ぜひ用意したいのはキュウリやトマトなどの夏野菜。味はもちろん、彩りとしてもキレイ。また、冷やし中華といえばハムが王道ですが、今日はひと手間加える茹で鶏にしました。さらにパクチーやピーナッツなどトッピングするとアジア風味が増して、ぐっとごちそう感がアップします。
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さあ、作っていきましょう。基本は、最初に上に乗せる具を作り、タレを作り、最後に麺を茹でるという手順です。

【作り方】

鶏肉に塩をふり下味をつけます。
鍋に水4カップ、酒、ネギの青いところ(あれば)、しょうがのスライスを入れて火にかけます
沸いたら鶏肉を入れて、弱火で10分ほど茹でます。火を止めて5分ほど置きましょう。

*肉に塩で下味をつけるのは料理の基本。タンパク質は加熱して固くなってからは味があまり沁みません。
*鶏を茹でる作業は前日までに終えておいても。茹で汁といっしょに保存容器に入れればしっとりとしたまま保存できます。
*鶏の茹で汁はスープなどに応用できます。
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茹であがった鶏は食べやすいように切り、バットにとって熱を冷ましておきましょう。
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きゅうりはナナメにスライスしてから細く切ればおなじみのカタチになります。
鶏を茹でている間に野菜の準備。トマトは櫛切り、キュウリは食べやすい太さの千切りにします。
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野菜はほかにミョウガ、レタス(せん切り)、焼いた茄子なども好相性。
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次に調味料を合わせてタレを作ります。といっても混ぜるだけ。カンタン! 基本はゴマ油の醤油、酢、砂糖ですが、お土産にもらったおいしいラー油や、鍋のときに買った花椒(中国の山椒)をここぞとばかりに使いましょう。
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少しずつ味見しながら調味料を混ぜれば、即好みの味に。
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中華麺はたっぷりのお湯で茹でましょう。くっつきやすいのでかきまぜながら。
最後に麺を茹でます。麺はスーパーマーケットで販売されている中華麺。指定の分数茹でたら、氷水にとってキュっとしめます。
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氷水でしめることでツルンとしたのど越しの良さが生まれます。
さあ、ここまで来たら盛り付けるだけ。大きめなお皿にまず麺を盛り、上に具をトッピングしたら、タレをたっぷりとまわしかけます。あればパクチーと、砕いたピーナッツをパラり。オトナの冷やし中華の出来上がりです。
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ちなみにこの「冷やし中華」。日本独自の料理でして、最初に作ったのは神保町の中華料理店「揚子江菜館」だといわれています。昭和8年の夏、日本のざるそばにヒントを得て、2代目店主がレシピ開発したのが起源だとか。かの池波正太郎さんも愛した日本の味なんだってよ、なんてウンチクを傾けながらズズイと日本の夏を召し上がれ。
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● 野本やすゆき (料理研究家)

東京・谷中で昭和初期から続く老舗寿司店「谷中 松寿司」に生まれ、現在、金・土・日曜のみ3代目として店を継承。“週末鮨屋”としても活動しつつ、わかりやすいレシピがTV、雑誌で人気の、いま注目の料理研究家のひとり。プロレス好き。

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