2019.10.06
モテる松茸ごはんの作り方
“週末鮨屋”の料理研究家として知られる野本やすゆきさんが、料理初心者の男性向けに「モテる」「デキる」レシピをご指南!
- CREDIT :
レシピ&調理/野本やすゆき 文/秋山 都 写真/吉澤健太
そこで本連載では“週末鮨屋”として注目されている料理研究家、野本やすゆきさんに、初心者でも作れ、自分で食べておいしいのはもちろん、一緒に食卓を囲むお連れさまにも「すごい!」と言ってもらえるレシピをご指南いただきます。料理はいまどき男子必携のモテツールであるものの、万遍なく何でも作れる必要はありません。数品のキラー料理を作れるよう、腕を磨いておきましょう。
「まつたけ? 高いんじゃね?」というアナタ。たしかに、松茸はキノコの王様であり、決して安いものではありません。でも、昔から初物を食べると75日寿命が延びるというように、旬の食材は栄養価も高く、身体にもいいものです。
そして、モテる。
たとえば「おすし食べに行こうよ」というより、「旬の新子(しんこ)、まだ食べてないの? じゃあ行かなくちゃね」と誘うほうが数倍コンバージョンレートが高いというものでしょう。念のため、新子とは小肌の幼魚の名称です。夏のわずかな時期しか出回らず、非常に手間がかかるため、稀少で高価な食材のひとつ。
で、ただいまの季節は秋。旬を迎える食材といえばキノコです。なかでももっとも高級な松茸から攻める頂上作戦が今回の趣旨というわけで。
「松茸ごはん」を作ってみよう!
【材料】 作りやすい2~3人分
松茸 5~6本
米 2合
出汁 適量
A薄口醤油 大さじ1と1/2
A酒 大さじ2
A塩 小さじ1/4
【作り方】
時間がなければ洗いたての米で炊いてもよいのですが、浸水させておくとふんわりやわらかな食感のごはんに炊き上がります。
註:さしすせそ
調味料の「さしすせそ」は砂糖、塩、酢、醤油、味噌ですが、この場合の「さしすせそ」は接客業の女性たちの間で極意とされる「相槌のさしすせそ」。
・さ 「さすが~!」
・し 「知らなかった~!」
・す 「すご~い!」
・せ 「センスいい~」「背がたか~い!」「世界で活躍してる~!」
・そ 「そうなんだ~!」
「せ」については諸説あるため、オリジナルも盛り込みました。
では松茸ごはんを炊いている間にもう一品、簡単に作れる鶏手羽スープを作りましょう。
【材料】作りやすい2~3人分
手羽先 6本
水 800ml
酒 100ml
塩 小さじ1/2
ネギの青いところ 1本分
しょうが薄切り 1かけ分
しょうが汁 適量
ネギ 1/4本
仕上げに塩で調味し、しょうが汁と加えて器に盛り、ネギをちらせば出来上がりです。
確認までに、鍋でのごはんの炊き方ですが、火にかけ、沸騰したら弱火にして15~18分、その後火を止めて10分蒸らせばできあがりです。
● 野本やすゆき (料理研究家)
東京・谷中で昭和初期から続く老舗寿司店「谷中 松寿司」に生まれ、現在、金・土・日曜のみ3代目として店を継承。“週末鮨屋”としても活動しつつ、わかりやすいレシピがTV、雑誌で人気の、いま注目の料理研究家のひとり。プロレス好き。