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2019.10.09

旬のサンマが最高に美味しい! 「秋刀魚の棒寿司」の作り方

“週末鮨屋”の料理研究家として知られる野本やすゆきさんが、料理初心者の男性向けに「モテる」「デキる」レシピをご指南!

CREDIT :

レシピ&調理/野本やすゆき 文/秋山 都 写真/吉澤健太

「男子厨房に入らず」と言われたのも今は昔。いまは「弁当男子」も、週末ともなれば腕を奮ってホムパやキャンプ……という料理上手な男性もたくさんいます。でもその一方で、まだ「インスタントラーメンしか作れない」という方もある一定数いるのも真実。

そこで本連載では“週末鮨屋”として注目されている料理研究家、野本やすゆきさんに、初心者でも作れ、自分で食べておいしいのはもちろん、一緒に食卓を囲むお連れさまにも「すごい!」と言ってもらえるレシピをご指南いただきます。料理はいまどき男子必携のモテツールであるものの、万遍なく何でも作れる必要はありません。数品のキラー料理を作れるよう、腕を磨いておきましょう。
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「秋刀魚の棒寿司」にすだちを添えて召し上がれ。
第6回は「秋刀魚の棒寿司」。

「男ありて
今日の夕餉に ひとり
さんまを食ひて
涙をながす と。
さんま、さんま
さんま苦いか塩つぱいか」(佐藤春夫「秋刀魚のうた」一部抜粋)

ここに詠まれているのはサンマの塩焼きでしょうね。脂がジュっと落ちてシュプシュプと焼きあがるサンマを、醤油をちょっと垂らした大根おろしとともに口へ・・・・・・すかさず白いごはんをひと口、ふた口。間違いなくおいしいけど、男がひとりで食べるには、この詩のとおり少しさびしいし、なによりレシピをご紹介するにはちと簡単すぎる。

せっかく誰かにご馳走するなら、もう少しハレのごはん。
そう、サンマを1本そのままお寿司にする「秋刀魚の棒寿司」はいかがでしょう⁉
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「秋刀魚の棒寿司」を作ってみよう!

【材料】 作りやすい2~3人分

さんま      2尾
ごはん     2合
A酢      50ml
A砂糖     大さじ1と1/2
A塩         小さじ2
すだち     適量

今回ネックとなりそうなのは、サンマをおろすこと。よく切れる包丁を使って、多少グジュグジュしても気にせず続けましょう。
また、酢飯を棒寿司にまとめるのも不器用さんにはハードルが高いかも。ラップをつかってまとめるとラクチンですよ。
さあ、作っていきましょう。まずは酢・砂糖・塩をあわせてすし酢にし、酢飯をつくります。

【作り方】

材料のAを合わせてすし酢をつくります。
炊き上がったごはんを飯台に空け、すし酢をかけたら、しゃもじで切るように混ぜ合わせます。これが、鮨の専門用語でいうところの「しゃり切り」。
さすがは週末鮨屋の野本さん、手際がよいですね。
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次にいよいよサンマ登場。「魚触りたくな~い」なんていう軟弱男子、いませんか?
血を見ることや、手に匂いがつくのがどうしてもいや、という方、スーパーの鮮魚コーナーや鮮魚店では、お魚を買うときに「腹開きに」とか「三枚おろしで」など、下ごしらえをお願いすることができます。
ここでは基本の「腹開き」にしてみましょう。
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大丈夫ですか? いちばんハードなステップはこれで終わりましたので、ご安心ください。次にサンマを酢で〆ます。まず塩をふっている冷蔵庫で1時間ほど休ませます。

その後、水分の出たサンマを一度水で洗い、ザルにあげまして・・・・・・
はい、この酢で〆たまま15分お待ちください。

ここで大切なお話をしておきたい。
サバやアジ、サンマやイカなどにはアニサキスという寄生虫がいる場合があります。このアニサキスは、酢や塩で〆たくらいでは死にません!
確実に殺るためには、冷凍するか、加熱する必要があります。だいたいのアニサキスは目視できるほどのサイズ(1㎝くらい)なので、さばくときによくチェックすることも必要です。
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アニサキスが不安な方はこの段階で炙って加熱してください。焼くときは皮つきのまま行きましょう。
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バーナー、網、もしくは魚焼きグリルで。このときは魚焼きグリルで焼きました。
さあ、あとはこのサンマを棒状のお寿司に巻きます。まずはラップにサンマを皮目を下にして置いて……
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あとはもう、切るだけでできあがり。
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こちらは炙りサンマでつくった棒寿司
お好みでサンマの下にガリや大葉など薬味を入れてもよし、酢飯にゴマを混ぜ込んでも美味です。
そしてこの棒寿司は冷蔵庫保存すると固くなるので、できたらなるべくすぐ召し上がってください。家にゲストがいるなら、サンマの酢〆まで仕込んでおいて、いっしょにお寿司を巻いても楽しいかと。
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● 野本やすゆき (料理研究家)

東京・谷中で昭和初期から続く老舗寿司店「谷中 松寿司」に生まれ、現在、金・土・日曜のみ3代目として店を継承。“週末鮨屋”としても活動しつつ、わかりやすいレシピがTV、雑誌で人気の、いま注目の料理研究家のひとり。プロレス好き。

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