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2019.10.23

簡単にプロの味! 「スパゲティ・カルボナーラ」の作り方

“週末鮨屋”の料理研究家として知られる野本やすゆきさんが、料理初心者の男性向けに「モテる」「デキる」レシピをご指南!

CREDIT :

レシピ&調理/野本やすゆき 文/秋山 都 写真/吉澤健太

「男子厨房に入らず」と言われたのも今は昔。いまは「弁当男子」も、週末ともなれば腕を奮ってホムパやキャンプ……という料理上手な男性もたくさんいます。でもその一方で、まだ「インスタントラーメンしか作れない」という方もある一定数いるのも真実。

そこで本連載では“週末鮨屋”として注目されている料理研究家、野本やすゆきさんに、初心者でも作れ、自分で食べておいしいのはもちろん、一緒に食卓を囲むお連れさまにも「すごい!」と言ってもらえるレシピをご指南いただきます。料理はいまどき男子必携のモテツールであるものの、万遍なく何でも作れる必要はありません。数品のキラー料理を作れるよう、腕を磨いておきましょう。
シンプルだからこそ、作る人によって味の違いが目立つスパゲティ・カルボナーラ。
第7回は「スパゲティ・カルボナーラ」。
カルボナーラとは炭焼き職人のことだそうで、その語源には諸説あるものの、チーズと卵、塩漬け豚肉でできるシンプルなパスタです。

その工程も実に簡単なのですが、シンプルなだけに、卵は黄身だけか全卵か、生クリームは使うのか、使わないのか、など小さな違いで味わいや出来上がりはまったく違う! 「俺のカルボナーラはね……」と語らせれば長い方も多いことでしょう。

この「カルボナーラ」、あくまで自社比較データではあるものの、一番モテます。
なぜか。それはまず、短時間でデキる。「お腹すいてる? パスタでも作ろうか」となってから、ソースをグツグツ……ではお腹がすきすぎてしまいます。空腹って人を不機嫌にさせるものですよね。

そしてさらに、「女子はいつもカルボナーラをガマンしている」という事実。スパゲティという炭水化物に、チーズをたっぷり、そして人によっては生クリームをいれるカルボナーラはかなりの高カロリーです。ガマンしているということは、裏を返せば「大好きだから」。

(自分では作らないけれど、彼が作ってくれちゃったから、仕方なく食べるの)
女子はいつもそんなエクスキューズを心のどこかで待っています。女ゴコロって複雑です。
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「スパゲティ・カルボナーラ」を作ってみよう!

「スパゲティ・カルボナーラ」の材料はとてもシンプル。

【材料】 2人分

スパゲッティ(1.9mmを使用)    160g 
パンチェッタ           30g
オリーブオイル            大さじ1
Aパルミジャーノ・レッジャーノ     30g
A卵黄                  2個
パスタのゆで汁             100ml
塩                  適量
ブラックペッパー              適量

さあ、それでは野本さんの「俺のカルボナーラ」をご紹介していきましょう。もっともシンプルに、卵は卵黄のみ、生クリームは使わないタイプです。 パンチェッタはベーコンで代用できますし、パルミジャーノ・レッジャーノは少し安価なグラナ・パダーノでそん色の無い出来上がりです。臨機応変にどうぞ。
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【作り方】

まずチーズを削りましょう。
最初から粉チーズを使う、という手抜きワザもありますが、やはり削ったチーズは香りも味わいも全然違いますから、ここだけはこだわって。ちなみにこのスティック型のチーズグレイター(おろし器)、持っているとなんだか料理が上手に見えるツールです。

スティック型のチーズグレイターはだいたい3000円程度で販売されています。
卵黄を2ケ分、おろしたチーズに混ぜておきます。
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おろしたチーズに卵黄を2ケ分混ぜたら、次にパスタを茹でましょう。大きめの鍋にたっぷりの湯を沸かし、1%程度の塩を入れます。つまり、2リットルの湯なら、女性の手で軽くひと握りくらいの塩。
「え、俺の手はデカい?」 
それならぜひ彼女の手で計ってみてください。お料理はふたりで作ればなおおいしいですね。
長方形の鍋、スパゲティを茹でるには便利!
パスタは表示時間より1分短く茹でてください。好みですが、カルボナーラはあまり固く茹でないほうが味がなじみやすいように思います。
その間、パンチェッタをフライパンで炒めます。
パンチェッタは強火だとすぐに焦げてしまい、カリッと仕上がらないので中~弱火で炒めましょう。
パスタの茹で汁を入れて油となじませる“乳化”は水を油を一体にして味をまとめる大切なプロセスです。これやるとプロっぽくてかっこいいので、ぜひマネしてください。
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さあ、そろそろスパゲティが茹で上がったころでしょうか。カリカリになったパンチェッタのフライパンにスパゲティを投入。ほんの数十秒程度、炒め合わせます。
ここで一度味を見ますが、このあとチーズと混ぜるので、ものたりないくらいでちょうどよいでしょう。
このプロセスは、スパゲティとパンチェッタ、オリーブオイルがなじめばOK。
いよいよ仕上げ。チーズと卵黄を混ぜておいたボウルに、フライパンから熱々のスパゲティをザザッと入れ、グルグルグル……混ぜ合わせます。卵黄が予熱で加熱され、スパゲティにまとわりつくのが感じられるはず。
仕上げです。
お皿に盛り付けたら、ブラックペッパーを。カルボナーラはこの黒コショウが炭焼き職人の手を思わせるから、その名がついた、という説もあるそうです。それほど相性がいいので、ここはぜひ、挽きたてブラックペッパーをお好きなだけどうぞ。
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できました! 
生クリームが入っていないとは思えないほどクリーミ―で濃厚。そしてカロリーが高そうです(笑)。

カルボナーラは、熱々のうちにテーブルに運び、冷えた白ワインと一緒にボナペティ―ト! 「おいしい!」と喜ぶ彼女の笑顔が目に浮かびます。
パスタは熱々のうちにいただきます。

● 野本やすゆき (料理研究家)

東京・谷中で昭和初期から続く老舗寿司店「谷中 松寿司」に生まれ、現在、金・土・日曜のみ3代目として店を継承。“週末鮨屋”としても活動しつつ、わかりやすいレシピがTV、雑誌で人気の、いま注目の料理研究家のひとり。プロレス好き。

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